会社がおこなうすべてをたった1枚の図で理解する

2.考え方・意識・スキル
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会社の活動は多岐にわたり、それぞれの活動がどのように相互作用し、結びつき、あるいは離反するのかを把握するのは簡単ではありません。

しかし、会社が行うすべてのことは、たった一つの目的に集約されます。

その目的とは、「現金を使って現金を増やすこと」です。

「社会貢献」も会社の重要な目的として語られますが、第一義にあるのは「現金を増やすこと」です。その理由は後ほど詳しく説明します。

様々な活動がこの目的に集約されるということは、各活動の全体像を一枚の図で表現できるということです。

この記事では、その「1枚の図」を詳細に解説します。

この図を理解することで、会社の多岐にわたる活動が有機的に結びついていることを深く理解できるでしょう。

この記事は、

・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル

会社がおこなうすべてを表わすたった1枚の図

上に示したのが、会社が行う活動全体を1枚の図で表したものです。様々な要素が含まれているため、各要素に分解して分かりやすく説明していきます。

会社とは「現金を使って現金を増やす器」

赤字部分をご覧ください。

会社が行っていることは、「現金」を使い「現金」を増やす「器」であると表現できます。左から現金を投入すれば、右からより多くの現金が出てくる。それが会社の本質的な役割です。

会社のたったひとつの目的

「現金」を使って「現金」を増やすこと

会社には「投資家」「経営者」「労働者」という3つの主要なプレイヤーが存在し、彼らを繋いでいるのは「お金」です。

「社会に役立つサービスを提供してお金を稼ぐ」という考え方と、「お金を稼ぐために社会に役立つサービスを提供する」という考え方。これらは一見すると異なる内容のようですが、最終的には同じことを指しています。

社会貢献を優先しようが、お金を稼ぐことを優先しようが、現金が増えなければ会社は存続できません。

そのため、会社とは「現金を使って現金を増やす器」と表現することが、その本質を最も的確に表していると言えるでしょう。

(詳しくは、本質を一言で表現!「会社とは?」をわかりやすく解説を参照)

現金がどう増えたか?は財務三表でわかる

会社の活動は以下の流れです。

1.現金を集める
2.集めた現金を使って投資する
3.投資したものを使って売上を上げる
4.売上を上げるために使った経費を差し引く=利益
5.これらの活動で現金が増えたのかどうかを確認する

1で集めた現金を使って、最終的に5で現金が増えたかどうか?その過程を含めて確認できるのが財務三表です。

1.2は貸借対照表(B/S)、3.4は損益計算書(P/L)、5はキャッシュフロー計算書(C/F)に記載されています。

財務三表を見れば、会社の活動が全て数字でわかるのです。

(詳しくは、ひとつの考え方でつなげると簡単理解!「財務三表(B/S、P/L、C/F)」を解説を参照)

課題解決を「組織活動」と「組織力」でおこなう

赤字部分を確認下さい。

会社の活動は、働く従業員の仕事によって成り立っています。

そして、その仕事の本質は「課題解決」にあります。この課題解決は「組織活動」と「組織力」によって行われます。会社の活動は、働く従業員の仕事によって行われます。

(課題解決の詳細は、課題解決とは?意味・考え方・進め方をわかりやすく解説を参照)

組織活動を通じて顧客の課題を解決することで、対価として収益を得ることができます。

また、社内の課題を解決すれば、顧客サービスの強化やコスト削減にも繋がります。

・営業であれば、顧客の課題を解決するために何をするか?
・総務であれば、従業員が快適に働くために何をするか?
・経理であれば、経営にどのような数字を出せば、経営判断の質が上がるか?

など、それぞれに課題は必ずあります。そしてその課題を解決することが仕事なのです。

(詳しくは、課題解決とは?意味・考え方・進め方をわかりやすく解説を参照)

課題解決をおこなう「組織活動」とは?

赤枠をご覧ください。

これが、課題解決を行う「組織活動」の全体像です。

まず、目指したい姿を設定します。次に、現状を把握することで、目指したい姿とのギャップが見えてきます。このギャップが「問題」であり、その中で特に解決すべきものが「課題」となります。

その後、課題解決のために「何をすべきか(=戦略)」を決め、さらに具体的に「何を行うか(=戦術)」を決定し実行することで、目指す姿へと近づくことができます。

これらが組織活動の具体的な内容です。

(詳しくは、「目指す姿・現状・問題・課題・戦略」をたった1枚の絵で表すを参照)

組織活動には、問題、課題、戦略、戦術が含まれるため、それぞれについて詳しく解説します。

問題と課題の違いは?

・問題は、目指す姿と現状とのギャップすべて
・問題は、現象と原因の2つが含まれる
・課題は、解決すべき問題です 問題の中の原因部分にあります

これが問題と課題の違いを表す内容です。

図にすると上記となります。

(詳しくは、人により定義が違う「問題と課題の違い」をわかりやすく解説を参照)

(問題・課題のフレームワークは、課題解決の考え方と使えるフレームワーク25選を参照)

戦略と戦術の違いは?

・戦略とは「〇〇する」と決めること
・戦術とは「〇〇するために△△(具体的な行動)する」 と決めること

これが戦略と戦術の違いです。両者ともに目指す姿を実現することを目的とし、戦略の中に戦術が含まれます。

(詳しくは、様々な説のある「戦略と戦術の違い」をシンプルにわかりやすく解説を参照)

課題解決をおこなう「組織力(=個人力×個人以外力)」とは?

赤字部分をご覧ください。

「組織力」は「個人力 × 個人以外力」で表すことができます。

「個人以外力」という聞き慣れない言葉を使っていますが、これは後ほど詳しく解説します。

組織力の主要な要素である「個人力」と「個人以外力」について、それぞれ詳しく解説していきます。

(詳しくは、組織力とは?「個人力」と「個人以外力」に分けてわかりやすく解説を参照)

さらに、「個人力」「個人以外力」をそれぞれ分解すると以下となります。

さらに、「個人力」と「個人以外力」はそれぞれ以下のように分解できます。

・個人力=個人の能力 × 能力発揮率
・個人以外力=組織力 - 個人力

組織力の主要な要素である「個人力」と「個人以外力」について、それぞれ詳しく解説していきます。

「個人力」=「個人の能力」×「能力発揮率」

「個人力」は、「個人の能力」に「能力発揮率」をかけたもの

人は本来持っている能力を100%発揮できると考えがちですが、組織の環境によっては、意識的・無意識的を問わず、能力を最大限に発揮できない場合があります。

そのため、個人の能力に「能力発揮率」を考慮する必要があるのです。

(詳しくは、組織力とは?「個人力」と「個人以外力」に分けてわかりやすく解説を参照)

個人の能力、能力発揮率についてそれぞれ解説します。

「個人の能力」=知識×課題解決経験

「個人の能力」は「知識」を使って「課題解決経験」を積むことで能力となります。

知識とは?

知識は、大きく3つに分かれます。必須知識、ビジネス基礎知識、業界知識です。

必須知識

社会人として最初に身につけておきたい、基本的な考え方や、今の環境で重要視すべきことなどです。

以下の記事で最初に知っておきたい知識をまとめています。

知っておきたい 考え方・意識・スキル56選を参照)

ビジネス基礎知識

ビジネスの基礎となる知識で、フレームワークや法則等多岐にわたります。

以下の記事で必要な基礎知識をピップアップし、わかりやすく解説しています。

知っておきたい ビジネス基礎知識51選を参照)

業界知識

事業を行う業界特有の知識です。その業界で仕事を進める上で、知らないと話が通じないような基礎的な知識を指します。

課題解決経験とは?

人は経験を積むことで能力を向上させます。特に、課題解決の経験、それも難易度の高い課題解決であればあるほど、同じ経験数でもより高い能力を身につけることができます。

(詳しくは、20代で一番大事なこと「時間当たりの課題解決経験の多さ」をわかりやすく解説を参照)

「能力発揮率」とは?

能力発揮率とは、個人の能力がどれくらい発揮されているかを示す割合です。

上記のように個人の能力がA社は100、B社は50と倍の差があっても、それぞれの能力発揮率が40%と100%では、トータルの個人力はB社の方が高くなります。

個人の能力を上げることはよく議論されていますが、能力発揮率を上げる話はあまり議論されていません。能力よりも能力発揮率の方が実は簡単です。

(詳しくは、組織力を上げる大きな要素である能力発揮率とは?をわかりやすく解説を参照)

「個人以外力」とは?

「個人以外力」とは、「組織力」から「個人力」を引いたもの

では、具体的に何が残るのでしょうか? それは、「商品力」「ブランド力」「仕組み化力」「Webサイト集客力」といった要素です。

たとえ同じ個人力の組織であっても、これらの「個人以外力」の有無によって、間違いなく売上は大きく変動します。このように、個人以外力は組織力に非常に大きな影響を与えるのです。

(詳しくは、組織力から個人力を引いた時に残る「個人以外力」をわかりやすく解説を参照)

会社を見る眼を高める方法

これまで会社の活動全体図について解説してきましたが、この図をさらに深く理解するためには、具体的な企業の事例を知ることが有効です。

よしつブログでは、様々な会社の企業分析を記事にしています。

キーエンスオービックZOZO出前館モノタロウエムスリーワークマンABCマートビズリーチメルカリサイボウズ無印良品ラクスルfreeeSansanダイキン工業日本M&Aセンターラクス

各企業の記事を参照下さい。

各企業のポイントをさっとみたい場合は、【有名企業分析】18社の直近決算と成長のポイントをわかりやすく解説を参照ください。

1枚の図で会社の活動全体を表すの「まとめ」

各要素を説明してきましたが、再度合体させると上記の図となります。

他にもよく使う言葉の本質について記事を書いています。参照下さい。

ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。

失敗しない本選びのために、何回も読んだおススメ本を紹介しています。参照下さい。

何回も読んだおススメ本!ビジネスに必要な4領域13テーマに分けて紹介
今まで、1,000冊弱の本を読んでいますが、結果、沢山の分野の本を読むことになりました。この記事では、私が実際に読んだ本の中から、気づきがとても多くあった、おすすめ本を厳選して紹介します。

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オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較
本を朗読してくれるサービスがあります。「オーディオブック」という総称で呼ばれており、「Amazon Audible(オーディブル)」と「audiobook.jp」の2社がこのマーケットの2強となっています。この記事では、この2社のサービスの違いについて詳細に紹介します。

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(詳細は、Kindle端末の選び方とおススメをわかりやすく紹介を参照)

他にもたくさんの記事を書いています。参照下さい。

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