会社の活動をたった「1枚の図」で表す

1.ビジネス用語の本質
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会社の活動は多岐にわたります。多岐にわたるため、各活動がどのように相互作用するのか?どのように結びつくのか?離反するのか?がわかりにくいです。

ただ、会社のすべての活動は、たった一つの目的に集約されます。

その目的とは、「現金を使って現金を増やす」ことです。

会社の活動の目的は、社会貢献を行うこととも言われますが、第一義にあるのは、「現金を使って現金を増やすこと」です。理由は後述します。

この目的に集約するということは、各活動の関連をまとめて表現できると考えました。

その結果できたのが、この記事で紹介する1枚の図です。

この記事では、この1枚の図を詳細に紹介します。この図を覚えてもらうことで、会社の多岐にわたる活動を結びつけて理解することができます。

この記事は、
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える若手向け勉強会の講師経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい 会社関連用語の本質をまとめてわかりやすく解説

会社の活動をたった「1枚の図」で表す

上記が会社の活動を1枚の図で表したものです。様々な要素が入っていますので、わかりやすく各要素に分解して説明していきます。

会社とは「現金を使って現金を増やす器」

赤字部分をご覧ください。

会社の活動は、「現金」を使って「現金」を増やす器であることを表現しています。

左側から現金を投入すると、右側に現金が出てきます。当然投入した金額より多くの金額を得ることが大事になります。

これが会社の活動です。

会社の活動のたったひとつの目的

「現金」を使って「現金」を増やすこと

会社には大きく3つのプレイヤーが存在します。「投資家」と「経営者」と「労働者」です。

そして、この3者をつなげているのは、お金です。

また、
・社会に役立つサービスを提供することでお金を稼ぐ
・お金を稼ぐために社会に役立つサービスを提供する
上記の2文は、異なる内容を言っているようですが、結局同じことです。

社会のためを優先しようが、お金を稼ぐことを優先しようが、結局、現金が増えないと会社は存続できません。

したがって、会社とは、「現金を使って現金を増やす器」と表現することが一番の本質を表すことになります。

(詳しくは、本質を一言で表現!「会社とは?」をわかりやすく解説を参照)

現金がどう増えたか?は財務三表で見ることができる

会社の活動は以下の流れです。

1.現金を集める
2.集めた現金を使って投資する
3.投資したものを使って売上を上げる
4.売上を上げるために使った経費を差し引く=利益
5.これらの活動で現金が増えたのかどうかを確認する

1で集めた現金を使って、最終的に5で現金が増えたかどうか?その過程を含めて確認できるのが財務三表です。

1.2は貸借対照表(B/S)、3.4は損益計算書(P/L)、5はキャッシュフロー計算書(C/F)に記載されています。

財務三表を見れば、会社の活動が全て数字でわかるのです。

(詳しくは、ひとつの考え方でつなげると簡単理解!「財務三表(B/S、P/L、C/F)」を解説を参照)

課題解決を「組織活動」と「組織力」でおこなう

赤字部分を確認下さい。

会社の活動は、働く従業員の仕事によって行われます。

そして仕事の本質は、課題解決です。この課題解決を「組織活動」と「組織力」でおこないます。

組織活動によって、顧客の課題を解決するからお金を頂けます。

また、社内の課題を解決することで、顧客サービスの強化やコスト削減ができるようになります。

・営業であれば、顧客の課題を解決するためにどうするか?
・総務であれば、従業員が快適に働くためにどうするか?
・経理であれば、経営にどのような数字を出せば、経営判断の質が上がるか?

など、それぞれに課題は必ずあります。そしてその課題を解決することが仕事なのです。

(詳しくは、仕事の本質である「課題解決の考え方」についてわかりやすく解説を参照)

課題解決をおこなう「組織活動」とは?

赤枠をご覧ください。

これが、課題解決をおこなう「組織活動」の全体像です。

目指したい姿を最初に設定します。そして、現状を把握すると目指したい姿とのギャップがわかります。

このギャップが問題で、その中にある解くべき問題が「課題」となります。

次に、課題解決をおこなうために何をするか(=戦略)を決めます。そして具体的に行うこと(=戦術)を決めて実行することで、目指す姿に近づくことができます。

これが、組織活動の内容です。

(詳しくは、「目指す姿・現状・問題・課題・戦略」をたった1枚の絵で表すを参照)

組織活動の中には、問題と課題と戦略と戦術が含まれますので、それぞれを解説します。

問題と課題の違いは?

・問題は、目指す姿と現状とのギャップすべて
・問題は、現象と原因の2つが含まれる
・課題は、解決すべき問題です 問題の中の原因部分にあります

これが問題と課題の違いを表す内容です。

図にすると上記となります。

(詳しくは、人により定義が違う「問題と課題の違い」をわかりやすく解説を参照)

(問題・課題のフレームワークは、課題解決の考え方と使えるフレームワーク25選を参照)

戦略と戦術の違いは?

・戦略とは「〇〇する」と決めること
・戦術とは「〇〇するために△△(具体的な行動)する」 と決めること

これが戦略と戦術の違いです。共に目指したい姿を実現することが目的で、戦略の中に戦術があります。

(詳しくは、様々な説のある「戦略と戦術の違い」をシンプルにわかりやすく解説を参照)

課題解決をおこなう「組織力(=個人力×個人以外力)」とは?

赤字部分をご覧ください。

組織力=個人力×個人以外力で表すことができます。

(詳しくは、組織力とは?「個人力」と「個人以外力」に分けてわかりやすく解説を参照)

個人以外力という見慣れない言葉を使っていますが、後述します。

さらに、「個人力」「個人以外力」をそれぞれ分解すると以下となります。

個人力=個人の能力×能力発揮率、個人以外力=組織力ー個人力となります。

組織力の要素である「個人力」と「個人以外力」をそれぞれ解説します。

「個人力」=「個人の能力」×「能力発揮率」

「個人力」は、「個人の能力」に「能力発揮率」をかけたものです。

人は持っている能力を100%発揮しそうですが、各組織の環境により、意識・無意識にかかわらず100%発揮しない、もしくはできない場合があります。

したがって、個人の能力に能力発揮率をかける必要があるのです。

(詳しくは、組織力とは?「個人力」と「個人以外力」に分けてわかりやすく解説を参照)

個人の能力、能力発揮率についてそれぞれ解説します。

「個人の能力」=知識×課題解決経験

「個人の能力」は「知識」を使って「課題解決経験」を積むことで能力となります。

知識とは?

知識は、大きく3つに分かれます。必須知識、ビジネス基礎知識、業界知識です。

必須知識

社会人として、最初に知っておきたい知識です。社会人として大事なこと、今の環境で大事にすべきことなどの知識です。

以下の記事で最初に知っておきたい知識をまとめています。

社会人1年目知っておきたい考え方・意識・習慣17選を参照)

ビジネス基礎知識

ビジネスの基礎となる知識で、フレームワークや法則等様々なものがあります。

以下の記事で必要な基礎知識をピップアップし、わかりやすく解説しています。

知っておきたいビジネススキル向上のための基礎知識55選をわかりやすく解説を参照)

業界知識

ビジネスをおこなう業界特有の知識です。その業界で仕事をする上で知らないと話が通じない基礎となる知識です。

課題解決経験とは?

人は経験を積むことで能力が上がります。経験の中でも、課題解決経験かつ難しい課題解決であればあるほど、同じ経験数でもより能力を上げることができます。

(詳しくは、20代で一番大事なこと「時間当たりの課題解決経験の多さ」をわかりやすく解説を参照)

「能力発揮率」とは?

能力発揮率とは、個人の能力を何パーセント使っているかという率です。

上記のように個人の能力がA社は100、B社は50と倍の差があっても、それぞれの能力発揮率が40%と100%では、トータルの個人力はB社の方が高くなります。

個人の能力を上げることはよく議論されていますが、能力発揮率を上げる話はあまり議論されていません。能力よりも能力発揮率の方が簡単に上げることができます。

(詳しくは、能力発揮率とは?率が下がる13の理由と対策を含めてわかりやすく解説を参照)

「個人以外力」とは?

「個人以外力」とは、「組織力」から「個人力」を引いたものです。

何が残るのか?

「商品力」「ブランド力」「仕組み化力」「Webサイト集客力」です。

同じ個人力の組織でも上記のありなしで、間違いなく売上が変わります。

このように、個人以外力が組織力に大きな影響をあたえるのです。

(詳しくは、組織力から個人力を引いた時に残る「個人以外力」をわかりやすく解説を参照)

会社を見る眼を高める方法

上記が会社の活動を1枚の図で表したものです。では、この会社の活動全体図をもっと理解する方法を紹介します。

具体的な企業の事例を知ることです。

よしつブログでは、様々な会社の企業分析を記事にしています。

キーエンスオービックZOZO出前館モノタロウエムスリーワークマンABCマートビズリーチメルカリサイボウズ無印良品ラクスルfreeeSansanダイキン工業日本M&Aセンターラクスの各企業の分析をしています。

各企業の記事を参照下さい。

各企業のポイントをさっとみたい場合は、【有名企業分析】18社の直近決算と成長のポイントをわかりやすく解説を参照ください。

1枚の図で会社の活動全体を表すの「まとめ」

各要素を説明してきましたが、再度合体させると上記の図となります。

この1枚の図と各用語やフレームワークや考え方をつなげていくことで、各用語やフレームワークを理解してもらうだけでなく、どの部分で使えるのか?まで把握できるようになります。

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