「目指す姿・現状・問題・課題・戦略・戦術」をたった1枚の絵で表す

①課題解決の考え方

物事を考える際の一番基本となる考え方である、目指したい姿・現状・問題・課題・戦略・戦術の関係性をたった1枚の絵で表すことができます。

戦略とか課題などの言葉は、会社で本当によく使います。ただ、人によってこれほど言葉の定義が違うものはありません。

ただ、この1枚の絵で理解することで、すべての関係性を理解できます。

コミュニケーションを取る際に、自分の定義、相手の定義が違ったとしても、言葉の意味や関係性を理解しておけば、自分の頭の中で言葉の意味を置き換えることができ、コミュニケーションがスムーズになります。

この記事では、この1枚の絵をわかりやすく説明します。

この記事は、風土の違う5社での経験、数百名のマネジメント経験、100回を超える若手向け勉強会の講師をした経験を持つよしつが、書いています。

普遍的かつ抽象化しているので、仕事だけでなくプライベートも含めて、活用できます。

(あわせて読みたい 課題解決の考え方と課題設定・戦略立案に使えるフレームワークまとめ

目指す姿・現状・問題・課題・戦略・戦術を1枚の絵で表す

1枚の絵

この三角形で目指す姿、現状・問題・課題・戦略・戦術すべてを表わせます

会社の活動での1枚の絵の位置付けは?

会社の活動を表す一枚の図

上図は、会社の活動を表したものです。「1枚の絵」は課題解決をおこなう組織活動の中身そのものです。

(上図の詳しい説明は、「1枚の図」と「一言で要約+詳細解説」でビジネス基礎知識をわかりやすく解説を参照)

1枚の絵の詳細解説

  1. 目指したい姿・ありたい姿=ゴールを設定
  2. 現状を把握
  3. 現状とのギャップが問題
  4. 問題の中で解くべき問題が課題
  5. 課題解決の方法と時間軸が戦略
  6. 戦略の具体的な行動が戦術

1.目指したい姿・ありたい姿=ゴールを設定

右上に目指したい姿を置きます。目指したい姿なので、意思を表明します。こうありたいなどです。

「〇〇になる、〇〇の目標を達成」などの言葉で表します。

2.現状を把握

左下に現状を置きます。今の現状をそのまま表記します。書き出すだけ書き出します。

「〇〇です、〇〇な状態」などの言葉で表されます。

3.現状とのギャップが問題

目指したい姿と現状がわかると、その高さの差がギャップで問題となります

「〇〇が不足している、〇〇がない、〇〇で困る」などの言葉で表されます。

4.問題の中で解くべき問題が課題

問題は沢山ありますし、全部を今すぐに解決することは非現実です。したがって、問題の中で解決すべき問題を特定します。それが課題です。

各問題の根源とか、真因として表現されるものの中に多くの場合課題があります。

課題は、「〇〇をいかに解決するか?、〇〇の策定、〇〇の対策」などの言葉で表されます。

(問題と課題の違いは、人により定義が違う「問題と課題の違い」をわかりやすく解説を参照)

5.課題解決の方法と時間軸が戦略

いつまでに目指したい姿に行きたいか?を横幅で決めます。そうすると、横幅が時間軸です。

そして、課題を解決し、目指したい姿に行く方法が必要になります。この行き方が戦略です。

行き方=戦略なので、「〇〇〇する」という言葉で表されます。

戦略は「〇〇する」なので、「〇〇するために〇〇を具体的に行う」が戦術です。

戦略と戦術の違いは、様々な説のある「戦略と戦術の違い」をシンプルにわかりやすく解説を参照)

1枚の絵を変化させることで様々なことがわかる

高さや幅や目指す姿のありなしを変えてみると、この絵から様々なことがわかります。

時間軸(横幅)を変えてみる

まずは、時間軸だけを変化させると、何が起こるか?を見てみます。

上図のように、目指す姿・現状は一緒のままで、時間軸である横幅を変えてみます。左側は、時間軸を長く、右側は、時間軸を短くしてみました。

左右では、現状から目指す姿に向かう角度が変わります。当然右側の時間軸が短い方が急角度となります。

そうすると何が変わるのか?当然角度が急になるということは行き方=戦略が変わります。

時間軸を短くすると戦略が変わるのです。

目指したい姿の高さを変えてみる

目指したい姿の高さを変えてみるとどうなるか?

上図のように現状はそのままで、目指したい姿の高さのみを変更します。

そうすると、当然問題及び課題が変わります。課題が変われば、行き方である戦略も変わってしまいます。

高さを変えても戦略が変わるのです。

目指す姿を設定しない

目指す姿を設定しないとどうなるか?

上図のように、目指す姿を設定しないと、当然高さと時間軸がわからないので問題が設定できず、課題も設定できません。そうすると当然戦略も設定できません。

まさに行き当たりばったりです。

まずは目指したい姿を設定する

この三角形からわかることは、目指したい姿・ありたい姿・ゴールを設定することがすべてのスタートです。

これがないと問題も課題も戦略を設定できないのです。したがって、ここがキモとなります。

目指したい姿を決めることは、言葉で言うほど簡単ではないです。ただ、ここが決まらないと、すべてが決まらない=無駄が生じます。

ただ、がんばって考えましょう。人は考えると必ず解決案を作ることができます。

もし、上記の設定がまちがっていて、課題解決できなかったとしても、目指したい姿・現状・問題・課題・戦略を決めておけば、後で何が悪かったのか振り返ることができます。

このPDCAにより、皆さんがノウハウ獲得し、皆さんの成長につなげることができるのです。

(PDCAの詳細は「PDCAサイクル」を超簡単解説&使い方紹介を参照)

また、目指したい姿を設定する際に、1点だけ注意点があります。

できるだけ数値に置き換えて設定してください。例えばスポーツだとゴールは明確ですよね。例えば優勝、例えば〇回できるようになる、例えば誰々に勝つなど・・・。

仕事では明確なようで実はゴールが不明確なことが多くありますが、不明確のままではなく、できるだけゴールを具体的な数字で設定しましょう。

最初は、設定しづらいかもしれませんが、慣れるときが必ず来ます。

1枚の絵で表す「まとめ」

  1. 目指したい姿・ありたい姿=ゴールを設定
  2. 現状を把握
  3. 現状とのギャップが問題
  4. 問題の中で解くべき問題が課題
  5. 課題解決の方法と時間軸が戦略
  6. 戦略の具体的な行動が戦術

この1枚の絵は、仕事でもプライベートでも何かを行う際に使えます。きついけど、ゴールから考えましょうね!

そして、言葉の定義は人とずれてしまいます。特に、転職等で違う環境で働くと顕著です。

でも、言葉の定義はさておき、各部分の関係性をしっかり押さえておけば、「戦略」と言っているが実は「課題」のことを言ってるんだと解釈でき、良質なコミュニケーションを図れます。

特に「課題」と「戦略」はという言葉は本当に人それぞれです。定義はあきらめるのが得策です。

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