普段、多くの方が会社で働いています。では、その働いている「会社って何?」と聞かれて何と答えますでしょうか?
利益を上げることを目的とした組織、事業を行うための組織、会社法にもとづいて設立されたものなど、様々な答えが返ってきます。
もちろんすべて正解です。ただ、これらの説明を聞いてどう感じますでしょうか?
確かにその通りではあるものの、何か中途半端で、会社の一部しか表現できていないように感じる人も多いと思います。
この記事では、「この会社とは何?」について、本質を突いた一言を紹介するもとに、詳細をわかりやすく解説します。
この記事は、
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える若手向け勉強会の講師経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい 会社関連用語の本質をまとめてわかりやすく解説)
たった一言で表現「会社とは何?」
現金を使って現金を増やす器
これが会社(民間企業)の本質です。
読んで字のごとく、会社に現金を投入し、その結果、最終的に現金が増えることを目指した器が会社です。
なぜ、会社とは現金を使って現金を増やす器なのか?
会社には大きく3つのプレイヤーが存在します。「投資家」と「経営者」と「労働者」です。
そして、この3者をつなげているのは、お金です。
また、
・社会に役立つサービスを提供することでお金を稼ぐ
・お金を稼ぐために社会に役立つサービスを提供する
上記に2文は、異なる内容を言っているようでも、結局同じことをおこなっています。
社会のためを優先しようが、お金を稼ぐことを優先しようが、現金が増えないと会社は存続できないからです。
したがって、会社とは現金を使って現金を増やす器と表現することが一番の本質を表すことになります。
もう少し詳しく説明します。
投資家は、投資したお金を増やしてほしい、経営者は、お金を増やすノウハウを生かしてお金を得たい、労働者は、労働をお金に変えたいという利害が一致しているのです。
その利害を実体がないものを通して実現する仕組みが会社なのです。
「より良い商品やサービスを提供することで、社会に役立ち利益をあげること」という説明が良く使われています。
確かに会社の活動はこの通りなのですが、現金を使って現金を増やすために、より良い商品やサービスという手段を使っているのです。
より良い商品やサービスを通して社会に役立つために、儲け度外視では販売しません。
儲けることが第一にあるのです。
ただ、会社を継続するためには、儲け続けることが必須条件となります。
儲けるためには、社会に役立つ商品やサービスを提供しないと儲かりません。
このように鶏が先か卵が先かの話になりますが、会社の本質はやはり、現金を使って現金を増やす器となります。
会社とは?の一般的な定義
会社とは?の一般的な定義をおさらいしておきます。
会社は、会社法という法律に基づいて設立されます。
会社法とは、会社の設立、組織、運営及び管理を定めた法律です。会社の商号には、株式会社・合名会社・合資会社・合同会社の4つがあります。
株式会社の設立条件が平成18年に変更され、1,000万円の資本金と、3人以上の取締役及び1名以上の監査役の選任が必要でしたが、資本金1円以上・取締役1名以上で株式会社の設立が可能になりました。
これにより、大多数を占める株式会社が設立しやすくなりました。
(株式会社の詳しい説明は、「株式会社とは?」をわかりやすく解説を参照)
現金を使って現金を増やす器の「詳細説明」
もう少し詳しく現金を使って現金を増やす器について解説します。
商売の流れ
会社は、株主や金融機関から集めたお金を、工場や、システムや商品仕入れなどに投資します。
投資した資産を元に、雇用した従業員を使って、製品・商品・サービスを作り上げ、知ってもらうために広告宣伝を行います。
ここまではすべて現金を使う活動です。
そして、製品・商品・サービスをお客様に購入していただく活動をおこなうことで、初めて現金を得ることが出来ます。
そして、得た現金で製品・商品・サービスを更に作り、お客様に購入してもらいます。
このサイクルを回す活動が会社という器を通しておこなわれているのです。
現金を使って現金を増やすを表す「財務三表」
財務三表と言えば貸借対照表(B/S)、損益計算書(P/L)、キャッシュフロー計算書(C/F)です。
実はこの財務三表が、「現金を使って現金を増やす」過程を数値で表現しています。
現金を集めて、集めた現金を投資する
1.お金を集めて投資する(貸借対照表B/S)
2.投資したものを使って売り上げ、費用を引けば利益(損益計算書P/L)
3.上記の結果、現金が増えたのかどうかを把握する(キャッシュフロー計算書C/F)
各財務諸表は、上記を表しています。
このように、現金を使って現金を増やす活動を表しているのが財務三表なのです。
たった一つの本質の考え方で見てみると、この難しい財務三表の役割が理解できますし、読み解くこともできるようになります。
どうやってお金を集めたのか?何に投資したのか?それだけ売れたのか?費用がどれだけかかったのか?利益がどれだけ出たのか?結果、現金がどれだけ増えたのかがわかるのです。
(詳しくは、ひとつの考え方でつなげると簡単理解!「財務三表(B/S、P/L、C/F)」を解説を参照)
会社とは?の本質を一言で表現の「まとめ」
現金を使って現金を増やす器
利益を上げるだけでは、会社を表現できていないですし、財産の増減だけでも会社を表現できません。
だから現金を使って現金を増やす器という表現が、会社というものを表現する本質となるのです。
現金を集めて、投資して、それを使って、利益を出すと現金が増え、更に投資して、利益を出すとまた現金が増える、というサイクルを回すことが、会社がおこなっていることなのです。
その過程で、投資家は儲かり、経営者も報酬を受け取り、労働者は給料を受け取っているのです。
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