【成長企業の成長の理由】有名18社の成長のポイントを解説

6.成長企業の成長の理由
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成長している企業には、様々な成長パターンがありますが、共通していることは、粗利率(売上高総利益率)が高いことです。

粗利率(売上高総利益率)が高いということは、競合他社と比べて差別化できていることや、誰もが手を付けていない新しいマーケットを獲得しているからです。

この記事では、高成長有名企業を中心に、直近決算の業績と会社の強みを分かりやすく解説しています。

有名企業18社を紹介していますが、この記事ではポイントを絞って紹介します。詳細は、各詳細記事へのリンクをクリックして下さい。

各記事では、財務三表もポイントをおさえて解説しています。財務三表と聞くととても難しく感じると思いますが、科目などを知らなくても理解できる見方を紹介しています。安心してご覧下さい。

この記事は、
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、【社会人の勉強】20代で知っておきたい仕事の知識を解説)

有名企業の事例を知るメリット

会社の活動を表す一枚の図

上図は、会社の活動を表した一枚の図です。有名企業の事例を知ることで、会社の活動を深く理解できます。

特に成長している企業は、上図の何かが優れているから伸びているのです。この観点で以下の各企業の事例を読んでみて下さい。

(上図の説明は、「1枚の図」と「一言で要約+詳細解説」でビジネス基礎知識をわかりやすく解説を参照)

有名企業を読み解く

株式会社キーエンス

平均年収の高さで有名なキーエンスさん。高い給料を払っても儲かる高い利益率の仕組みがあるのです。

高い利益率の理由

  1. 他社にない圧倒的な商品力
  2. 最大効率で行われる営業

ポイントはこの2つです。キーエンスさんはよく営業力が強みと言われていますが、あくまで商品が強いのです。営業担当は顧客ごとの企画書は作りません。いかに強い商品を早く高く売るかが大事だからです。

直近の業績

キーエンスさんの主力商品は、工場内で使用するさまざまな機器です。センサーなどが有名です。

2023年度3月期の数字を見ると売上が9,224億円(昨年7,552億円)、売上総利益7,547億円(昨年6,212億円)、営業利益4,989億円(昨年4,180億円)となっております。

売上高総利益率約82%、営業利益率54%以上となっており、製造業としては、ありえない利益率です。

(詳しくは「キーエンスの高利益率の理由」をわかりやすく解説を参照)

株式会社オービック

オービックさんは、システム構築会社ですが、フルオーダーメイドにしないことで、超高利益率を実現しています。なんと、27期連続営業利益が増益で、利益率も右肩上がりで上昇しています。

高成長かつ高利益率の理由

  1. 特定の業界及び企業規模に絞った
  2. フルオーダーメイドが基本のシステム構築会社なのに、パッケージ化に成功した

ポイントは上記2つです。システム構築会社なのに、パッケージ化を実現したことと、それを実現するために、特定企業規模にターゲットを絞ったことが高成長・高利益率を実現したポイントです。

直近の業績

2023年3月期の売上は、約1,002億円(昨年約895億円)、売上総利益約772億円(昨年約680億円)、営業利益は約625億円(昨年約541億円)です。

売上は前年度と比べて11.9%伸びています。特筆すべきは売上総利益率が77%となっており、昨年の76%を上回っていることです。システム構築会社なのに圧倒的に高い利益率の上に、利益率を伸ばしているのです。

(詳しくは実はすごい会社「オービックの高利益率の理由」をわかりやすく解説を参照)

エムスリー株式会社

世間一般にはそれほど知られていないですが、医療業界では知らない人がいない高成長企業です。

2000年の創業から21年間で、なんと売上約1,700億円の企業となりました。たった21年です。

高成長の理由

  1. 全国の医師の92%(約30万人)を自社サイトの会員にしたこと
  2. その接点を元に様々な事業を立ち上げたこと

ポイントは2つです。医師の92%を会員化できたことが一番の強みです。この背景には医師の「不」を見事に解決しました。だからこその92%の会員化です。後はこの会員組織を使って事業展開を多数行っていくことで高成長を実現しています。

直近の業績

2023年3月期の売上は、2,308億円(昨年2,082億円)、売上総利益1,352億円(昨年1,233億円)、営業利益は720億年(昨年951億円)です。

売上は前年度と比べて11%も伸びています。2,000億円以上の売上の企業で、この伸び率は驚異的です。

また、売上総利益率が59%となっており、とても高い数値です。

ちなみに営業利益は減収となっていますが、昨年度に一過性の収益(子会社IPO)が313億円が計上されているからです。この数字を抜くと、昨年の営業利益は638億円となり、増収となります。

詳しくは「エムスリー株式会社 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

ダイキン工業株式会社

エアコンなどの空調メーカーであるダイキン工業さんが、高成長を続けています。22年3月期で初めて売上が3兆円を超えました。なんと、この10年で2兆円近く売上を伸ばしています。

高成長の理由

  1. 単一事業に絞った事業展開をおこなったこと
  2. 世界に進出し、販売体制を自前にしたこと
  3. 上記のリスクをとって事業展開を実行したこと

この3点が高成長の理由です。特に3です。腹を決めて全世界に進出するという決断と、実行力がすべてです。中々真似のできる判断ではないです。

直近の業績

2023年3月期の売上は、3兆9,816億円(昨年3兆1,091億円)、売上総利益1兆3,315億円(昨年1兆573億円)、営業利益は3,770億円(昨年3,164億円)です。

売上は前年度と比べて28%も伸びています。額では、8,725億円売上を伸ばしています。

これだけのグロス売上を伸ばすことができたのは、本当にすごいことです。

為替差益で3,440億円を差し引いたとしても、5,300億円近く伸ばしています。

(詳しくは「ダイキン工業 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

株式会社ワークマン

SNSで話題のワークマンさん。ワークマン女子などの言葉がはやらせました。元々は職人の店ワークマンとして職人の方には知らない人がいない有名な会社です。

高成長の理由

  1. 流行の影響が少ない特定分野でシェアを取ったこと
  2. 商品は変えずに違うターゲット開拓に成功したこと

ポイントは上記2つです。職人のマーケットで「不」を見事に解消する商品を提供し、シェアNO1になったことと、同じ商品を違うターゲットに展開したことが高成長の理由です。

直近の業績

2023年3月期の売上は、チェーン全店での総売上1,699億円(昨年1,566億円)、営業利益241億円(昨年268億円)です。

ワークマンさんは、店舗はほとんどフランチャイズなので、株式会社ワークマンとしての売上(フランチャイズの店舗は別会社)は1,283億円(昨年1,163億円)です。

1,699億円は直営・フランチャイズ共に販売額(売上)を合算した数字です。

1,283億円とは、フランチャイズ分について、販売額ではなくフランチャイズ店で販売した商品の粗利益が売上として計上されています。

今期は、増収減益となりました。減収の要因は、海外からの仕入れが円安の影響で約42億円マイナスとなっていることです。

(詳しくはワークマン女子で話題「ワークマン高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

株式会社日本M&Aセンタ―ホールディングス

名前の通り、M&Aの仲介を行っている会社です。

高成長の理由

・中堅・中小会社をターゲットに30年間事業をおこなっていること
・売り手買い手のニーズが集まる場所を押さえたこと
・コンサルタント(=営業)へのプレッシャー

この3点が高成長の理由です。M&Aがまだどちらかというときな臭い感じで捉えられていた時代から、全国のネットワークを作り、実績を重ねたことで大きく成長しました。

直近の業績

2023年3月期の売上413億円(昨年404億円)、売上総利益235億円(昨年241億円)、営業利益は153億円(昨年164億円)です。

売上は前年度と比べて2%(昨年度16%)の伸びとなっています。そして、売上総利益率が57%(昨年60%)、営業利益率が37%(昨年40%)となっています。

売上原価が余りかからない業種であることと、販管費についても人件費中心で、両利益率ともとても高率となっています。

ただ、売上総利益・営業利益とも減収かつ減率となっています。昨年の不祥事に伴う、中堅社員の退職や新規活動の自粛が響いているようです。

詳しくは、M&A仲介で躍進!「日本M&Aセンター 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照

ビズリーチ(ビジョナル株式会社)

ビズリーチ(ビジョナル株式会社)は沢山のTVCMをおこなっています。

高成長の理由

  1. 消費者(転職者)ファーストではなく、募集者(企業・人材会社)ファーストで事業構築
  2. ハイクラスのオープンにできない募集を、ひとつの場所に沢山集めた

ポイントは上記2点です。普通ビジネスを考える際は、消費者ファーストで考えるのですが、あえて募集者ファーストで事業構築したことで、結果消費者にとっても役立つサービスを作り上げました。

直近の業績

2023年7月期の売上は563億円(前期440億円)、売上総利益は505億円(前期382億円)、営業利益は132億円(前期83億円)です。

売上はなんと28%伸びています。特筆すべきは売上総利益率が89.7%で、非常に高い率となっています。100万円売り上げたら、89.7万円売上総利益=粗利になる会社です。

(詳しくはTVCMで有名な「ビズリーチの高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

サイボウズ株式会社

グループウェアでトップクラスのサイボウズさん。最近では、キントーンのTVCMが沢山流れています。

高成長・高利益率の理由

  1. 大手企業から中小企業まで必要となるグループウェアを提供(マーケット大)
  2. クラウド化の波(マーケットの成長)にしっかり乗ったこと

ポイントは上記2つです。社内コミュニケーションの課題は大手中小関係なく、課題となります。その課題を解決するグループウェアをクラウド(当社はパッケージ)で提供したことで、高成長だけでなく高利益率も実現しました。

直近の業績

2022年12月期の売上は221億円、売上総利益201億円、営業利益6億円です。売上総利益率は91%です。

すごい利益率です。SaaSビジネスの特徴であるとても高い売上総利益率です。

100万売り上げたら、91万売上総利益となります。

(詳しくは「サイボウズの高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

モノタロウ(株式会社MonotaRO)

約20年で1,900億円の売上を上げる企業に成長したモノタロウさん。中小企業の工場・現場関係者の「不」を取り除くサービスを展開しています。ものすごい品揃えです。

高成長の理由

  1. 1,800万点の品揃え
  2. 在庫品は当日15時までの注文で即日発送
  3. 価格の透明性を確保
  4. これらにより、中小企業の購買の不を解決したこと

ポイントは上記4つです。中小企業の「不」を1800万点、即時発送、価格の透明性で解消したことがポイントです。

直近の業績

2022年12月期の売上は、2,260億円、売上総利益654億円、営業利益262億円です。

1,000億円を超える売上規模で、昨年と比べて19%も売上を伸ばしています。伸ばし額は360億円以上です。

また、売上総利益率が29%となっており、小売業としては、悪くない利益率(安売りをしているわけではない)で大きく成長しています。

(詳しくは「モノタロウ 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

株式会社ラクス

楽楽清算等楽楽シリーズで有名なラクスさんが、高成長を続けています。

Saas系の会社の中では、事業運営開始後20年たっており、実は事業経験が豊富な会社です。

高成長の理由

  1. 6つの事業を展開してること
  2. 6つの事業すべてで売上が伸びていること
  3. すでに20年以上の事業運営経験があること

この3点が高成長の理由です。Saas系の会社の中ではとても長い事業経験を持っており、ひとつひとつの事業を着実に伸ばしてきた結果、6事業を展開するだけでなく、すべての事業で売上を伸ばしています。

直近の業績

2023年3月期の売上は、274億円(昨年206億円)、売上総利益188億円(昨年140億円)、営業利益は16.6億円(昨年15.8億円)です。

売上は前年度と比べて33%も伸びています。ただ、売上を大きく伸ばすために広告宣伝費を多く使っていおり、営業利益は15.8億円から16.6億円と微増になっています。

(詳しくは楽楽清算で有名「ラクス 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

株式会社ZOZO

ZOZO TOWNで有名な株式会社ZOZOさん。引き続き高成長を続けています。

高成長と高い販売手数料の仕組み

  1. 30%を超える販売手数料率
  2. メーカーはZOZOの倉庫に商品を送るだけで、他の業務はすべてZOZOがおこなってくれる
  3. ただし在庫はメーカーのもの

商売のポイントは上記3つです。消費者とメーカーをつなぐマッチングビジネスですが、高い手数料を取っています。ただ、商品を届けるスピードにこだわるために、ZOZOさん自体の倉庫は持っています。ただし、商品自体の製造はメーカーなので販売できない場合の在庫売れ残りリスクは負いません。

直近の業績

2023年3月期の売上は1,834億円(昨年1,662億円)、売上総利益1,713億円(1,562億円)、営業利益564億円(昨年497億円)となりました。

昨年と比べて売り上げは10%以上伸ばしています。1,000億円以上の売上での2ケタ成長ってすごいです。

(詳しくは「ZOZOの高成長と高い販売手数料の仕組み」をわかりやすく解説を参照)

Sansan株式会社

Sansanさんは、名刺を軸に営業DX全般のサービスを提供する「Sansan事業」、請求書オンライン受け取りサービス「Bill One事業」個人需要に対して「Eight事業」としてサービスを提供しております。

名刺の運用に関して様々な「不」があったことは誰もが気づいていました。でも、解決できませんでした。この「不」に対して課題解決したのがSansan株式会社です。そして今は、名刺をコアに営業DXサービスを展開しています。

高成長の理由

  1. 社会人であれば誰もが困る名刺の「不」を解決したこと
  2. 名刺をデータ化する技術を作り上げたこと
  3. 一度使うとやめられなくなるサービスであること
  4. 名刺サービスの顧客接点を基盤にサービス拡大していること

この4点が高成長の主たる理由です。名刺をデータ化する仕組みを開発し、一度使うとやめられないサービスを創りました。

直近の業績

2023年5月期の売上は、255億円(昨年204億円)、売上総利益218億円(昨年179億円)、営業利益は2億円(昨年6.3億円)です。

売上は前年度と比べて24.9%も伸びています。また、売上総利益率が驚異の85%となっています。売上が100万円だとすると、売上総利益が85万円も出る高収益構造です。

(詳しくは「Sansan株式会社 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

メルカリ

個人対個人のマッチングサービスを展開しています。利用者増に伴い大きく成長しています。

高成長の理由

  1. マッチングモデルで、法人ではなく個人から売上を上げる仕組み
  2. 「怪しい」「不安」を解決
  3. 売る側は手軽に出品でき、買う側は明確な金額が表示され即決できる
  4. 潤沢なキャッシュを得る仕組みがある

この4点が高成長の主たる理由です。個人対個人のマーケットを創ることで大きな収入を得つつ、その過程で預り金として大きなお金を持つことができる仕組みがポイントです。

直近の業績

2023年6月期の売上は、1,721億円(昨年1,470億円)、売上総利益1,144億円(昨年951億円)、営業利益170億円(昨年営業損失37億円)です。

売上は前年度と比べて17%伸びています。また、売上総利益率がとても高く66%となっています。

(詳しくは「株式会社メルカリ 高成長の理由」をわかりやすく解説を参照)

無印良品(株式会社良品計画)

無印良品で有名な良品計画さんですが、様々な強さを持っています。その中で、どこよりもすごいことがあります。なんと、全2,000ページにも及ぶ「MUJIGRAM」というマニュアルを作成しているのです。

マニュアルのすごさ

  1. 各店舗・本社各部署のノウハウがすべて文章化されている
  2. 定期的に加筆修正が行われている

時勢柄の影響を受けたものの、しっかり成長しているのは上記がポイントです。ノウハウを人に付けるのではなく、会社に付けているのです。人が変わっても成長できる仕組みが、ちゃんと構築されています。

直近の業績

2023年年8月期の営業収益5,814億円(昨年4,962億円)、営業総利益2,715億円(昨年2,344億円)、 営業利益331億円(昨年328億円)となっています。

粗利率47% 営業利益率5.7%となっています。前期と比べると、増収増益となりました。

(詳しくは「良品計画(無印良品)のマニュアルのすごさ」をわかりやすく解説を参照)

ABC-MART(株式会社エービーシー・マート)

小売業は一般的には低利益率だと言われています。ただ、ABCマートさんは、実はかなり利益率が高いのです。実は小売業というより、製造業に近い会社です。

高利益率の理由

  • 売上の75%は自社生産もしくは、メーカーとの共同開発商品を販売している
  • その商品を大量販売できる店舗網を持っている

ポイントは上記2つです。他社の商品を単純に仕入れて販売するのではなく、自社生産や共同開発をメインしており、その商品を大量に販売するための店舗網を作り上げたことがポイントとなります。

直近の業績

2023年度2月期の売上が2,901億円(昨年2,439億円)、売上総利益1,496億円(昨年1,249億円)、 営業利益423億円(昨年274億円)となっています。

売上が19%アップ、売上総利益が20%アップ、営業利益が54%アップしており、大きな伸びとなっています。

その上、売上高総利益率50%以上となっており、小売業としては驚異的な数字です。

そもそも安い販売価格設定の上に、2足目半額なども通年で行っているのにこの売上高総利益率なのです。

(詳しくは「ABCマートの高利益率の理由」を超わかりやすく解説を参照)

freee株式会社

クラウド会計ソフト分野でマネーフォーワードさんと熾烈なシェア争いをしているfreee(フリー)さん。ずっと高成長しているのに、ずっと赤字です。

高成長なのに赤字の理由

  1. 赤字でも、お金を集めることができている
  2. 顧客獲得のために集めたお金を使えるだけ使っている

普通赤字ならお金を集めることが難しくなります。ただ、今は顧客獲得が何よりも大事(将来的に利益を見込める)と、社内外とも考えているからです。それほど将来性が見込めるマーケットに対するサービスを提供しています。

直近の業績

売上192億円(昨年144億円)、売上総利益161億年(昨年115億円)、営業損失79億円(昨年30億円)です。

売上総利益率は84%ととても高い利益率ですが、営業損失が79億円です。

(詳しくは「freee株式会社 高成長なのに赤字の理由」をわかりやすく解説を参照)

ラクスル株式会社

印刷会社に見えるラクスルさんですが、少し違うビジネスモデルで商売をしています。ラクスルさんも急成長しています。

普通のネット通販印刷とは違うビジネスモデル

  1. 他社印刷工場の空いている時間を活用
  2. 複数顧客を同じ用紙でまとめて印刷
  3. 印刷前工程を徹底的に排除います

上記3点を強みに成長している印刷通販マーケットで成長しています。印刷会社ではなく、印刷商社です。

直近の業績

2023年7月期の売上410億円(前期340億円)、売上総利益123億円(前期98億円) 営業利益18億円(前期5億円)となっています。

売上総利益率30% 営業利益4%となっています。

上記は、一般的な仕入れ販売の利益率です。営業利益率が低いのは、販管費の中の人件費、広告宣伝費を多く使っているからだと想定できます。

(詳しくはネット通販印刷「ラクスルのビジネスモデル」をわかりやすく解説を参照)

株式会社出前館

決算数字を見ると大赤字の出前館さん。大量の広告宣伝や割引クーポンだけでなく、配達する人の確保でお金を使いまくっています。マーケットの成長期にシェアを確保し、将来的な果実を得るための投資です。

今までの動きとは少し違う

  1. 株の新規発行で大量に資金調達
  2. 広告宣伝及びデリバリー代行体制の構築にお金を使いまくっている
  3. ただ、前期は利益を出す動きを初めておこなう

将来数社しか残らないとみているデリバリー代行マーケットで、徹底的な投資を行っています。大事なポイントは、新規の株がちゃんと購入されている(=期待されてる)ことです。

ただ、前期は利益を出す動きをおこなっています。

直近の業績

2023年8月期の売上514億円(昨年473億円)、売上総利益105億円(昨年は▲191億円)、営業利益▲123億円(昨年▲364億)となっています。

昨年と比べると営業総利益(粗利)がなんとか黒字となりましたが、引き続き営業利益は赤字となっています。

(詳しくは「大赤字でも大量CM実施」出前館のビジネスをわかりやすく解説を参照)

有名企業を読み解くの「まとめ」

上記有名企業18社の業績と高成長のポイントを見ていきました。

総じて粗利益率(売上総利益率)が高いことが特徴です。だからこそ、広告宣伝費や人件費にお金を沢山使うことができ、更に成長できるという流れです。

ただ、大きく2に分かれます。自社の商売で利益を出してそのお金を投資しているパターンと、新規株式発行して、資金を調達して投資しているパターンです。

前者は、それほどリスクを背負っていませんが、後者はとてもリスクを背負っています。今後の業績を楽しみにしておきましょう。

ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。

本を読む習慣がない方は、プロのナレーターが朗読した本をアプリ等で聴けるサービスがおススメです。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較
本を朗読してくれるサービスがあります。「オーディオブック」という総称で呼ばれており、「Amazon Audible(オーディブル)」と「audiobook.jp」の2社がこのマーケットの2強となっています。この記事では、この2社のサービスの違いについて詳細に紹介します。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較はこちら

アマゾンさんで電子書籍の定額読み放題サービスがあります。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

読み放題「Kindle Unlimited」をおススメする人しない人
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何回も読んだおススメ本の紹介は以下を参照下さい。

何回も読んだおススメ本!ビジネスに必要な5領域12テーマに分けて紹介
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