リクルート「リボン図(リボンモデル)」を事業活用経験を元にわかりやすく解説

4.ビジネススキルを支える基礎知識
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リボン図(リボンモデル)とは、マッチングモデル(プラットフォームビジネス)を1枚の絵で表現するものです。

カスタマーとクライアントをマッチングさせることで、ビジネスを行うプラットフォームビジネスをたったの1枚の絵で表現しています。

マッチング数を増やすことが収益につながるため、どの数値をどこまで伸ばすかを考え、現状を踏まえて課題設定し、打ち手を考える。

このような一連のことを、1枚の絵の中で考えることができるのがリボン図です。

この記事では、リボン図(リボンモデル)とはそもそも何か?どのように使うのか?をわかりやすく解説します。

この記事は、
・リボン図を事業運営で活用した経
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
・Webマーケティング経験

これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、ビジネスフレームワーク・法則27選を用途別に分けて紹介

リボン図(リボンモデル)とは?

  • マッチングモデル(プラットフォームビジネス)の事業を1枚の絵で表現
  • 左右のバランスを取りながらリボンを大きくする=事業拡大になることを表現

この2つがリボン図の説明です。

具体的には上記の図がリボン図です。リボンの形に見えることからこの名称となりました。

カスタマーとクライアントをそれぞれ集めてきて、マッチングさせるビジネスを一枚の絵で表現しています。

左サイドはカスタマー(消費者)サイドです。人を集め、その中から一部の人が商品を買ってくれます。

右サイドはクライアント(販売したい人)サイドです。店舗等が参画し商品を多数掲載してその一部が売れます。

このように沢山の人や商品が、真ん中にいくに従い数が減っていき、最終的にマッチングされることを表現しています。

このマッチングモデル(プラットフォームビジネス)をたった一枚の絵で表現しています。

リボン図(リボンモデル)は会社のどの活動で使えるか?

会社の活動を表す一枚の図

上図は、会社の活動を1枚の図にしたものです。リボン図(リボンモデル)は、問題発見と課題設定で使えるフレームワークです。

(上図の詳しい説明は、「1枚の図」と「一言で要約+詳細解説」でビジネス基礎知識をわかりやすく解説を参照)

リボン図(リボンモデル)の「詳細解説」

マッチングモデル(プラットフォームビジネス)とは?

そもそもリボン図が表すマッチングモデルとは何か?から解説します。

マッチングモデルとは、一つの場にカスタマー(消費者)とクライアント(企業)を集めて、クライアントの販売収益の一部や、クライアントからの広告費で収益を得るビジネスモデルです。

マッチングモデルはプラットフォームビジネスとも言われています。

例えば、楽天市場をイメージしてもらえるとわかりやすいです。

右側のクライアントサイドは、世の中の店の中から、商品を売りたい店が楽天に参画します。そして、その店が商品を掲載します。

左側のカスタマーサイドは、世の中の一部の人が、商品を買いたいと思って集まってきます。

そうすると、そこで売りたい人と買いたい人が出会い、商品が売れるのです。まさに出会う=マッチングするので、マッチングモデルと言います。

そしてその場全体のことをプラットフォームと言いますので、プラットフォームビジネスとも言います。

(ビジネスモデル全体は「売上獲得のモデル(ビジネスモデル)は3つ」をわかりやすく解説を参照)

マッチングモデル(プラットフォームビジネス)の事業拡大

上記の図のように、右側も左側も数が多くなることで、マッチチング数が増えて、事業拡大となります。

例えば上記の図のように、カスタマーは沢山集めることができました。でも、クライアントサイドの商品はあまり集めることができませんでした。

そうするとクライアントサイドの商品数以上はマッチングしないため、無駄にカスタマーサイドの人を集めてきたことになります。

それだけではなく、せっかくこの場に来てくれた人が、求める商品がない場だと思ってしまい、二度と来てくれなくなります。アンチを増やしてしまうのです。

逆に上記の図のように、クライアントサイドの商品は沢山集めることができました。でも、カスタマーサイドの買いに来る人は、あまり集めることができませんでした。

そうするとカスタマーサイドの買いに来た人以上はマッチングしないため、無駄に商品を集めてきたことになります。

それだけでなく、せっかく商品を出したのに売れないとなると、この場に商品を掲載することを減らしたり、やめたりしてしまいます。

したがって、両サイドのバランスを考えながら、このリボン自体を大きくすることが大事になります。

このバランスを取りながら事業を大きくするために、全体を俯瞰しながら現状を踏まえて、事業展開案を考える際に役立つのかリボン図なのです。

マッチングの2つの価値提供パターン

マッチングモデルの価値提供には、2つのパターンがあります。

「成約してお金をもらう」と「出会える可能性でお金をもらう」の2つです。

成約してお金をもらうパターン

楽天さんでは商品を買ってもらって初めて、販売価格の一部を手数料としてもらいます。アマゾンさんも仕入れ販売以外はそうですね。ZOZOさんも同じです。

リボン図の言葉を作ったと言われているリクルートさんでは、じゃらんネットがこのパターンです。消費者が宿を予約して実際に宿泊したら、宿はじゃらんに販売手数料を支払います。

出会える可能性でお金をもらうパターン

成約して手数料としてもらう上記パターンとは違い、掲載費(広告)をもらうことで収益化しています。

例えば転職サイト(リクナビ、マイナビ、エン・ジャパン等)は、採用したい企業が広告費を払って募集内容を各サイトに掲載しています。

そのサイトに沢山の転職を考える人が来ると思うから、採用できるかどうかではなく、その人たちとの接点を持てることを期待して広告掲載します。

リクルートさんはインターネットが広がる前から、情報誌というプラットフォームで、マッチングビジネスをおこなっていました。

ゼクシィの関東版を見たことがありますでしょうか?

あのページ数で、あの低価格で情報誌を販売しているのは、中身がほとんど広告でできているからです。

極論すれば、無料で配ってもいいのですが、そうすると書店さんが置いてくれなくなり、配布方法を確保しないといけないことと、配布数が増えすぎるとあの圧さですから、コストがかかります。

したがって、書店メインでニーズのある人に低価格で販売しているのです。

リボン図(マッチングモデル)の「使い方」

成約モデルの例で進めていきます。

まずは、上記のように事実を数字でつかみましょう。これらを俯瞰して、まず何を増やしたいのかを決めます。

成約モデルは販売価格に対する手数料なので、販売価格を上げたい。

販売価格=購入者数×単価と分解できます。

購入者数を増やすのか?、単価=1回あたりの購入数を増やすのか?、1回あたりの販売単価を上げるのか?の選択となります。

購入者数を増やすとすると、この場への訪問数を上げる、購入者率を上げるため何をするかとなります。

このように数字をつかみ、何をしたいかを明確にすれば、何が課題でその課題を解決するために、何をするのかまでこのリボン図を見ながら、考えることが出来ます

よくあるパターンとして、課題と明確にせずに、広告をもっとおこなって訪問数を上げようなどの打ち手の議論になります。

その際に、このリボン図を見ながら本当にマッチングを増やすために訪問者数が課題なのか?を数値を元に議論することで、本当の課題を設定し共有・議論することができます。

リボン図(マッチングモデル)の「まとめ」

  • マッチングモデル(プラットフォームビジネス)を1枚で表現
  • 左右のバランスを取りながらリボンを大きくする=事業拡大

この2つを知っておきましょう。

そして、具体的な数値を元に、課題設定の議論と共有ができれば、精度の高い打ち手を立てる確率が上がります。

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