ファイブフォース(5フォース)分析をわかりやすく解説&使い方紹介

3.フレームワーク・法則
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今後会社に起きる脅威を分析しよう!と言われても、どの視野感でおこなえばいいかわからないと思います。

そして、このようなことを考える機会はそれほど多くありません。

ただ、脅威を考えることは、緊急ではないですがとても重要なことです。実はこのことを考える際にとても便利なこのフレームワークがあります。それがファイブフォース分析です。

業界全体にこれから起きる可能性のある脅威を、ヌケモレなく考えることができます。

この記事では、このファイブフォースというフレームワークをわかりやすく解説します。

この記事は、
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、ビジネスフレームワーク・法則27選を用途別に分けて紹介

ファイブフォース(5フォース)分析とは?

  • 競争相手は、目の前の競合だけじゃないかも?
  • 新しく出現する脅威を5つの観点で検証

ファイフォース分析とは、上記を分析するフレームワークです。競合環境は常に変化します。その変化をヌケモレなく検証する際に使います。

競争要因の5つの観点とは、業界内の競合、新規参入、代替品、売り手、買い手です。

よく使われる図は以下となります。

顧客に価値を提供する方法は、製品・商品・サービスです。製品・商品・サービスとは、顧客の課題やしたいことをまとめて解決する手段です。

ということは、顧客の課題や実現したいことが変われば、提供しないといけない製品・商品・サービスが変わることになります。

(詳細は「製品・商品・サービスの本質は何?」を超簡単に解説を参照)

耐久性や防水性という課題を大きく解決してきたプラスチックが、環境にやさしくないとのことで、脱プラの流れとなりました。

また、ネットを中心とした新技術等の開発で、今までできなかったことができるようになりました。

TV局の独占だった動画配信サービスが、YouTube、ABEMA、Amazonプライムなどが登場しました。

ガラゲーがスマホに変わり、様々なクラウドサービスも一気に増えました。

今うまくいっていることが未来永劫栄えるとはとても言えず、逆に変わることを前提としないといけない世の中になってきています。

このような変化による脅威をヌケモレなく検証できるフレームワークがファイブフォース(5フォース)です。

ファイブフォース(5フォース)分析は会社のどの活動で使えるか?

会社の活動を表す一枚の図

上図は、会社の活動を1枚の図にしたものです。ファイブフォース(5フォース)分析は、問題発見と課題設定で使えるフレームワークです。

(上図の詳しい説明は、「1枚の図」と「一言で要約+詳細解説」でビジネス基礎知識をわかりやすく解説を参照)

ファイブフォース(5フォース)分析の「詳細解説」

5つのフォース=5つの力ごとに解説していきます。

業界内の競合他社

今まさに戦っている競合他社です。短期的には、この競合群とどう戦うが基本となります。

新規参入

どの業界にも新しい競合は必ず現れます

既存事業はいつか衰退するので、どの会社も生き延びるために新規事業を必ず立ち上げます。

(事業の栄枯盛衰は「プロダクトライフサイクル」超簡単解説&使い方紹介を参照)

新規事業を行うということは、既存事業の周辺だけでなく、新しいマーケットでの事業も検討します。

(新規事業の方向性は「アンゾフの成長マトリクス」超簡単解説&使い方紹介を参照)

各社がこのように考えるので、必然的に新しい競合は現れるのです。

新規参入の多い少ないは、参入障壁の高低によります。大きな設備投資となる工場を作らないといけない製造関係、法律の制約がある医療業界、専門的な資格が必要な士業などは参入障壁が高くなります。

ただ、このような制約があまりない業界は参入障壁が低く、常に新しい競合が出ている可能性と戦わないといません。

代替品

これが一番怖いです。打ち手となる製品・商品・サービスが完全に変わってしまいます。

今まで提供してきた製品・商品・サービスの価値が一気になくなります。

課題ややりたいことは変わらないのですが、解決策となる製品・商品・サービスが変わります。

例えば、今主流であるガソリンを使用する自動車は、その内電気自動車に置き換わるのではと言われています。自動車は、行きたいところに自分の意思でいきたい思いを実現する手段です。だから、ガソリン車ではなくでもいいのです。

今まで車業界は、エンジン内でガソリンを爆発させ、その動力で車が動く技術でした。だから、安全性を考えるとものすごく参入障壁が高く、日本でも数社しか車メーカーはありません。

ただ、電気自動車の技術が上がることで、必要な技術がまったく変わってしまいます。

なんと今までの部品数と比べて、数分の1の部品数で済むそうです。

また、エンジン内でガソリンを爆発させるわけではないので、今までの技術がまったく必要なくなり、競合ではなかったソニーやアップルやグーグルが進出し、競合となる可能性ができくるのです。

他にも、成長が見込まれる業界や、前提が変わるような技術革新等がおこる(これからおこる)業界には、必ず今まで、まったく違う業界の会社が参入してきます。

売り手

仕入先が力を持つことで、思ったような価格や量を仕入れることができなくなる可能性の脅威です。

普通は、購入する側が仕入先より強い立場となる場合が多いです。

ただ、特別な素材などのように競合が少ないもの、資材不足等で購入したい量が入らない場合等は、価格交渉や購入量の自由が利かない場合が出てきます。

その結果、自分たちではなく、主導権を仕入先にゆだねてしまうことになります。

買い手

買い手=販売先である顧客の力が強く、価格を下げざるをえないとか、厳しい製造条件をのまないといけない等の制約があります。

背景には、競合他社が多い場合、条件をのまないと仕事が受注できなくなるからです。自分たちではなく、顧客に判断をゆだねてしまうことになります。

例えば、食品メーカーがコンビニに自分の商品を置いてもらえないと困ります。過去はそれほど強くなかったコンビニが、販売力が上がることで力を持つことになりました。

でも、コンビニは棚か少ない。だから置いてもらうために熾烈な競争となってしまうのです。

ファイブフォース(5フォース)分析の「使い方」

今戦っている競合だけではなく、常に新しい競合や脅威が襲ってくる可能性があります。

したがって、目先の競合だけでなく、もう少し俯瞰した形で業界を見て、最適な戦い方を定期的に考えてみる機会を作る必要があります。

その際に、5フォース分析のフレームワークに沿って考えると、ヌケモレなく、分析することができます。

そして、その分析を元に、どんな脅威があるのか?その脅威に対する施策はどのようなものがいいのか?を考えるとより俯瞰した対策を考えることができるようになります。

考える際の視点は、私たちは顧客の何も課題を解決しているのか?という観点で考えてみましょう。よくマーケティングで言われる言葉ですが、「ドリルを買いたいのではなく、穴をあけたい」という考え方です。

そうすると、ファイブフォース(5フォース)分析がより使えるようになります。

ファイブフォース(5フォース)分析の「まとめ」

  • 競争相手は、目の前の競合だけじゃないかも?
  • 新しく出現する脅威を5つの観点で検証

中々日常業務に追われていると、この視野で物事を考える機会は少ないと思います。ただ、とても大事なことなので、これらを俯瞰して考えてみましょう。きっと違う脅威や競合を発見できます。

ちなみに自分自身の強みに対する脅威を把握するという使い方もできます。

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