ある要素の数値や率を変更した場合、思いがけず最終結果に大きな影響が出る場合があります。
結果にはさまざまな要素が絡んでいますが、どの要素がどれくらい結果に影響するか?を事前に知ることはとても大事です。
結果を出すために何に注力すればいいかがわかるからです。
この記事では、どの要素が大事かを知る方法である「感度分析」をわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、ビジネスフレームワーク・法則を用途別に分けて紹介)
感度分析とは?
各要素が全体にどれだけ影響するかを事前に計算する分析方法
感度分析とは、一部分の率や数値を変えてみた場合に、売上・利益という最終結果が、どのように変化するか?全体にどれだけの影響が出るか?を計算して分析する手法のことです。
感度分析の「これだけ知ろう」
・予測や計画策定時に使う
・率と額が混在している場合、実際に計算してると大きな気づきがある
この2つを知っておきましょう。
感度分析の「使い方」
実際にやってみます。
昨年度売上1,000,000円、変動費700,000円、固定費300,000円、営業利益0円 変動費率70%の会社があるとします。
今期の計画を立てる際に、何の数字をどれだけ上げれば、利益がどれくらい出るかを実際に計算してみます。
実際に計算してみると、どの要素が結果に大きく影響するかがわかります。結果、何を重点的におこなうかを決めることができます。
では具体的にやってみましょう。
売上が10%上がった場合の営業利益
売上が10%上がると変動費も10%上がるのを反映して計算すると30,000円の営業利益となりました。
(変動費が上がる理由は「「変動費と固定費」をわかりやすく解説&使い方紹介を参照)
固定費を10%ダウンした場合の営業利益
営業利益は30,000円となりました。
変動費率を5P下げた場合の営業利益
営業利益は、50,000円となりました。
売上5%アップ、変動費率5Pダウンの場合の営業利益
営業利益は、67,500円となりました。
固定費5%ダウン、変動費率5Pダウンの場合の営業利益
営業利益は、65,000円となりました。
上記の計算の結果、売上5%アップ、変動費率5Pダウンの場合に、一番営業利益が出ることがわかりました。
このように額と率が入り混じっていると、すぐに計算できない場合がありますので、エクセル等で式を組んで計算します。
結果、どうした場合に一番利益が出るのか?がわかります。
あとは、売上アップや費用削減の難易度を踏まえて、最終的に何を行うか?を決定することで、数値シミュレーションと実感値がすり合った計画を完成させることができます。
感度分析の「まとめ」
・予測や計画策定時に使う
・率と額が混在している場合、実際に計算してると大きな気づきがある
実際にやってみると、この数字を変更すると思いのほか利益が出るとか、全然利益が増減しないとかがわかります。
このプロセスを踏むことで、何に注力すればいいのかがわかり、より納得感のある計画を立てることができます。色々な数字を動かしてみてください。
また、このプロセスにおいて、数字の背景にある影響度を実感でき、全体の構造がより理解できることが大きな学びポイントとなります。
他にも沢山のフレームワーク・法則の記事を書いています。参照下さい。
「開発→生産→販売」、「分解して考える」、「ロジックツリー」、「プロダクトライフサイクル」、「キャズム理論」、「SWOT分析」、「ファイブフォース」、「リボン図」、「AISAS」、「AIDMA」、「ABC分析」、「4P」、「アンゾフの成長マトリクス」、「アップセル・クロスセル」、「ポーターの3つの基本戦略」、「PPM」、「ランチェスターの法則」、「コトラーの競争地位戦略」、「イノベーター理論」、「ロングテール」、「262の法則」、「28の法則)」、「メラビアンの法則」、「マズローの5段階欲求」、「ジョハリの窓」
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