ネットの台頭により、今までビジネスとして手を出しにくかった小さなニーズを取り込むことができるようになりました。
店舗販売だと、商品をおけばおくほどテナント料がかかるので、売れ筋に絞った商品販売にどうしてもなります。
営業担当が販売する場合も、小さいニーズ=利益が少ない場合は、手間と儲けが合わずに手を出しにくいマーケットとなります。
ただ、ネット販売という方法が確立することで、商品展示スペースは無制限となったことと、わざわざ営業担当が訪問して販売しなくてもよくなりました。
この記事では、この小さなニーズであるロングテールについて、わかりやすく解説します。
この記事は、風土の違う5社での経験、数百名のマネジメント経験、100回を超える若手向け勉強会の講師をした経験を持つよしつが、記事を書いています。
(あわせて読みたい 課題解決の考え方と課題設定・戦略立案に使えるフレームワークまとめ)
ロングテールとは?

商品を横軸に、商品ごとの販売数量を縦軸でグラフを作ると上記になります。
赤枠の当たりのことをロングテールと呼びます
この図を恐竜に見立てると、左側が頭で右側が長い尻尾となります。長い尻尾部分なので、ロングテールと命名されました
また、ロングテールが注目されるようになったのは、以下の理由です。
ニーズが少なくても、商売ができる
このことで、戦略の選択肢が増えることになりました。
ロングテールは会社のどの活動で使えるか?

上図は、会社の活動を1枚の図にしたものです。ロングテールは、戦略・戦術立案で使えるフレームワークです。
(上図の詳しい説明は、「1枚の図」と「一言で要約+詳細解説」でビジネス基礎知識をわかりやすく解説を参照)
ロングテールの「詳細解説」
ロングテールが過去に注目されなかった背景
過去の商売の仕組みでは、ロングテールは儲からなかったので注目されませんでした。
28の法則って知ってますでしょうか?上位2割で売上の8割を占めるという経験則です。
(詳しくは下の図「パレートの法則(28の法則)」超簡単解説&使い方紹介を参照)

ネットがない時代では、リアル店舗での販売や、営業担当が直接訪問して販売する手法が主でした。
また、販売するものも実物がある商品が主でした。
そうすると何がおきるかというと、
- 店舗の大きさで販売できる商品数が決まる
- 営業担当の訪問できる顧客数が物理的に決まる
これらの制限があったのです。
だから、
- できるだけたくさん売れる商品をどう「厳選」するか?
- 「訪問できる顧客」でどう売上を上げるか?
を考えます。
そうすると、28の法則通り、上位2割で8割の売上となるのです。
結果として、ロングテールになる商材については費用対効果を考えると儲からない。だから商売になりにくかったのです。
ロングテールが注目された背景
ネットでビジネスが確立したからです。
- 店舗の大きさで、販売できる商品数が限られる
- 営業担当の訪問できる量で、担当できる顧客が決まる
このネックとなる部分を完全に変えてしまいました。
店舗販売
リアルな店舗の大きさという物理的な制約がなくなりました。
- 販売しようと思えば、無数の商品をネットに掲載できる
- 店番として人を雇うことも必要がなくなる
- 商品の受け渡しについても、郵送で届くのが普通になる
これらにより、様々な商品をローコストで販売できる仕組みができたのです。
さらに、在庫管理は安い土地を選べるなり、様々な種類の在庫を沢山かかえることもできるようになりました。
営業担当販売
今まで、訪問して販売していた商品が、ネットで販売できるようになりました。これにより、訪問の必要が減ったことと、営業担当の訪問だと莫大なコストがかかる全国の商圏に対しても、ローコストで販売できるようになりました。
そうすると、販売する商品が広がり、会社によっては、販売数が多く競合の沢山いる商品で戦うのではなく、ロングテールの商品で戦い成功する企業も増えました。
ロングテールの「使い方」
今までのように、販売上位の商品で戦うしか方法がなかった時代から、選択肢が大きく増えました。
どこで戦うのかを考える際に、販売数が多いマーケットで勝負する以外も含めて、様々な可能性を検討してみましょう。
また、SEOの世界では、検索回数の多いメインのキーワードで表示上位を取れない場合も多いですね。
その際に、2語、3語と組み合わせたキーワードで表示上位を取るようにすることを、ロングテールを狙うという言い方をしています。
このように以前は切り捨てていたニーズも含めて、ビジネスの選択肢が広がったのです。
ロングテールの「まとめ」
ニーズが少なくても、商売ができる
商売のマーケットの選択肢が広がっています。
視野を広げて、戦うマーケットを検討しましょう。可能性が広がることはとてもいいことですね。
ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。
本を読む習慣がない方は、プロのナレーターが朗読した本をアプリ等で聴けるサービスがおススメです。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

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