購買行動を5つに分解「AIDMA(アイドマ)」わかりやすく解説&使い方紹介

②問題・課題フレームワーク

ビジネスは、消費者の購買によって支えられています。だから、人の購買行動を分析することは大事です。

人の購買行動を分析する方法は多数ありますが、人の行動は人それぞれで、非常に分析しづらいものでもあります。

その中で一番有名で一番使い勝手がいい方法があります。これがAIDMAです。

この記事では、人の購買行動を「知るから買う」の5つに分けたAIDMA(アイドマ)をわかりやすく解説します。

AIDMA(アイドマ)を知っていると、何かを購入してもらうためにどんな課題があるかを特定しやすくなり、良質な打ち手を立てることができるようになります。

この記事は、風土の違う5社での経験、数百名のマネジメント経験、数千社との取引経験をもつ、よしつが、書いています。

(あわせて読みたい 課題解決の考え方と課題設定・戦略立案に使えるフレームワークまとめ

AIDMA(アイドマ)とは?

  • 消費者の購買行動は認知→興味→欲求→記憶→行動の5つ

この5つに分解して考えることで、課題を特定できやすくなります。そのため、有効な打ち手を考えることができるようになります。

AIDMA(アイドマ)は会社のどの活動で使えるか?

会社の活動を表す一枚の図

上図は、会社の活動を1枚の図にしたものです。AIDMA(アイドマ)は、問題発見と課題設定で使えるフレームワークです。

(上図の詳しい説明は、「1枚の図」と「一言で要約+詳細解説」でビジネス基礎知識をわかりやすく解説を参照)

AIDMA(アイドマ)の提唱者は?

アメリカのサミュエル・ローランド・ホールさんが、1920年代に自身の著書で提唱しました。

今から、約100年前の理論ですが、まだまだ使えているということは、消費者の購買行動の本質を表していることになります。

AIDMA(アイドマ)を略さずに言うと?

上記の5つの頭文字を並べたものが、AIDMA(アイドマ)です。

  • (Attention 認知) 知って
  • (Interest 興味)もうちょっと知りたいと思って
  • (Desire   欲求) ほしいと思って
  • (Memory 記憶) ほしいことを覚えて
  • (Action 行動) 買う

認知→興味→欲求→記憶→行動という流れに分けています。分けて考える方法のひとつです。

AIDMA(アイドマ)とAISAS(アイサス)の違いは?

AIDMA(アイドマ)とよく似たクレームワークにAISASがあります。

AIDMA(アイドマ)は、リアルな販売現場で商品を購入する際の購買行動を表しています。

AISAS(アイサス)は、ネットでの購入行動を表しています。認知→興味→検索→行動→共有という流れで分けています。

検索と共有(口コミ、SNS等でのシェア)がAIDMAと違う部分です。

(詳しくは、「AISAS(アイサス)」ネットの購買行動をわかりやすく解説&使い方紹介を参照)

AIDMA(アイドマ)の「詳細解説」

A、買ってもらうために〇〇をする

B、買ってもらうために、認知はされているが商品の良さが伝わっていないことが課題です。なので、商品の良さを伝えるために〇〇をします。

ABどちらがより課題設定及び有効な打ち手が設定できそうでしょうか?

Bですよね。

このように商品を購入してもらうために、どこに課題があるのかを具体的に特定できるので、有効な打ち手を立案できます。

ではひとつずつ解説してきます。

認知(attention)

そもそも知ってもらわないと買ってもらえません。CMで告知、店舗で告知、友達から教えてもらうなど、様々な方法で伝えることから始まります。

だから、人が集まる場所には、様々な広告宣伝方法があるのです。TVCM、ネット広告、町の看板、新聞などがあります。

また、販売したい会社の人たちは、商品パッケージをとても大事に考えています。なぜなら、たまたま見てもらったパッケージデザインで、購入するかどうかが決まるからです。

興味(interest)

知った時に大体イメージが固まりますので、商品名と共に、どんな利点があるのかをセットで伝える必要があります。

伝えることができることで、自分にとって必要なものなのか?そうでないのか?を判断できます。

必要だと感じると当然興味がわきます。

だから、興味を持ってもらうためには、その商品にどんな利点があるかを伝えないといけません。

でも、消費者は一生懸命商品を理解してくれるわけではありません。買ってほしい人のインサイトやターゲットを設定して、短時間や短いメッセージで伝わるようにする工夫が必要になります。

欲求(desire)

認知され、興味がわくと、すぐ行動してくれるかと言えばそうはいかないのです。

何かを買うということは、自分のお金を減らすことになります。お金を減らしてでも、買いたい(=欲求)と思ってもらわないといけません。

興味がわいているので、より詳細な情報を提供してあげて、購入したいという思いをさらに膨らませる必要があります。

商品を買うことでどんないいことがあるのか?どんな課題を解決できるのか?をより具体化にし、伝えることがポイントとなります。

広告等では、必ずキャッチがあり、それを受けた本文があります。まさに、キャッチで興味を引き、本文で欲求を喚起するのです。

記憶(memory)

ほしいと思った時にすぐに購入してくれたらいいのですが、すべてはそうはいかないです。

ネットであれば、その場ですぐ購入となりますが、リアルでは、どうしても認知するタイミングと購入するタイミングがずれてしまいます。

だから、記憶して必要があります。でも残念ながら、人はすぐに物事を忘れます。

だから、繰り返し告知する必要があります。

行動(action)

この商品をほしいという記憶まで行けばあと少しです。

一番大事なことは購入行動しようと思った時に、どんな行動をおこせばいいのか?がわかることが大事になります。

どこに行けば買えるのか?その場所はどこにあるのか?がわかる状態にすることです。

更に、店舗やサイトに訪問した時に、売り切れやその商品を見つけることができない状態であれば、とそのまま忘れられてしまう可能性もあるし、競合の商品に出会ってしまうこともあります。

とはいえ、沢山の店舗に置くと在庫が膨らリスクを背負うことになります。だから、販路の工夫が非常に大事になります。

また、この商品をほしいという記憶まで言っていても、そこで行動しない消費者も沢山います。

そのような人たちに、DMを送ったり、期間限定のキャンペーンをおこなうことで今動くことを促進する仕掛けも必要となります。

AIDMA(アイドマ)の「使い方」

商品を売ろうと考えたときに、当然販売戦略を立てます。

その際に、AIDMA(アイドマ)のそれぞれに対して、施策を考えることで、抜けモレのない戦略を考えることができます。

また、一番使えるのは、商品が売れていないという状態の時です。

まずは、沢山ある問題の内、一解決する問題=課題を特定する必要があります。その際に、AIDMA(アイドマ)のフェーズに分けて考えます。

5つの内、どのフェーズが一番の問題なのか?、そのフェーズでどんな問題があるのか?、それらの問題の中で解決する課題は何なのか?

ここまで特定できれば、精度の高い打ち手を策定することができます。

AIDMA(アイドマ)の「まとめ」

  • 人の購買行動は、認知→興味→欲求→記憶→行動という流れ
  • 課題特定する際に、この5つのどこに課題があるかを特定する
  • 課題が特定できれば、良質な打ち手が立案できる

課題の特定なき、打ち手の議論はやめましょう。

また、打ち手の話で議論がかみ合わない時は、一歩引いで「どんな課題を解決するための議論をしているだっけ?」と考える癖をつけてください。

そのためにも、物事を分けて考えることができるフレームワークを知っておくと、課題特定がしやすくなります。

AIDMAはその中でかなり使えるフレームワークです。

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