現状を分析するフレームワークは数多くありますが、3C分析と並んで有名なものが、SWOT(スウォット)分析です。
マーケットと自社を俯瞰して把握し、課題設定できるフレームワークです。
ただ、名前は聞いたことがある人も多くいると思いますが、実際に使ったことがある人は少ないと思います。
この記事では、このSWOT(スウォット)分析の詳細と使い方をわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、ビジネスフレームワーク・法則を用途別に分けて紹介)
SWOT(スウォット)分析とは?
・現状を把握するための方法
・「自社(内部)と市場(外部)」×「強みと弱み」の4象限で現状を俯瞰するもの
・3C分析と基本同じもの
この3つがSWOT(スウォット)分析の概要です。
SWOT(スウォット)分析はどんな時に使える?
問題発見と課題設定で使えるフレームワーク
自社の内部環境と外部環境を俯瞰して把握できますので、基本的な問題点と解くべき問題=課題が把握しやすくなります。詳細は後述します。
SWOT(スウォット)分析の4象限とは?
「内部環境・外部環境」×「強み・弱み」のマトリックス
・Strength(自社の強み)
・Weakness(自社の弱み)
・Opportunity(機会)
・Threat(脅威)
図で表すと上記となります。「内部環境・外部環境」と「強み・弱み」で4つに分けています。
それぞれの象限を解説します。
Strength(自社の強み)
顧客がなぜ自社と取引してくれているのか?の理由を分析
強みを言語化すると、上記なります。
強みは、実はわかりやすいようでわかりにくいことです。もしくはわかっていたとしても言語化できていない場合も多く見受けられます。
私たちはビジネスをおこなっています。唯一お金を払ってくれる顧客がいるからビジネスが成り立ちます。したがって、顧客が他社ではなく自社を選んでくれる理由が強みです。
Weakness(自社の弱み)
顧客がなぜ自社と取引してくれないか?の理由を分析
自社の強みとは反対です。
自社と取引せずに、他社と取引しているのは理由があります。他社が持っていて自社にないものが弱みです。
Opportunity(機会)
自社にメリットになる環境を分析
ビジネスは、日本や世界のマーケットでおこなうものです。したがって、必ず外部環境に影響を受けます。
当然自社にとって良い環境なら、売上・利益とも伸ばせる可能性がありますので、自社を取り巻く環境や競合等の外部環境で当社にメリットとなるようなことを分析します。
例えば環境配慮の時代に当社製品が合致しているとか、一番競合している会社が最近調子が悪く儲かっていないので、今ならシェアを奪えるかも?などです。
Threat(脅威)
自社にデメリットになる環境を分析
自社を取り巻く環境や競合等の外部環境で当社にデメリットとなるようなことを分析します。
例えば非常に強い代替商品が出てきたとか、有名企業が同じような商品を出してきたとかです。
新しく出現する可能性のある脅威を5つの観点で抜けもれなく検証できるフレームワークで、ファイブフォース(5フォース)分析があります。脅威を分析するのにとても使えます。
(詳細はファイブフォース(5フォース)分析をわかりやすく解説&使い方紹介で詳細説明しています)
SWOT(スウォット)分析は3C分析と基本同じもの
3C分析とは以下です。3つのC(Customer、Competitor、Company)に分けて考える方法です。
(詳しくは「3C分析(市場・競合・自社)」わかりやすく解説&使い方紹介を参照)
これにSWOT分析を重ね合わせると以下の通りです。
完全に組み合わされます。
3Cのそれぞれを検証する際の一つの見方としてプラス要因、マイナス要因でも考えてみましょうという分析方法です。
SWOT分析の「実施方法」
1.自社の強み×機会
2.自社の強み×脅威
3.自社の弱み×機会
4.自社の弱み×脅威
それぞれセグメントで、どんなチャンスや脅威があるのかを洗い出します。
1.徹底的に強みを生かす作戦を立てることができるか?
2.自社製品・商品・サービスを改良の余地はあるのか?
3.この機会に弱みをなくすことができそうか?
4.会社を揺るがすリスクとなるのか?
洗い出す観点は上記です。現状を洗い出し、課題化し、戦略立てのベースとなる現状分析ツールとして使ってみてください。
SWOT分析の「まとめ」
・現状を把握するための方法
・自社(内部)と市場(外部)・強みと弱みの4象限で現状を俯瞰するもの
・3C分析と基本同じもの
現状をちゃんと把握することで、問題をヌケモレなく洗い出し、確かな課題設定を行うことができます。結果、良い戦略策定に役立てることができます。
他にも沢山のフレームワーク・法則の記事を書いています。参照下さい。
「開発→生産→販売」、「分解して考える」、「ロジックツリー」、「プロダクトライフサイクル」、「キャズム理論」、「ファイブフォース」、「リボン図」、「AISAS」、「AIDMA」、「ABC分析」、「4P」、「アンゾフの成長マトリクス」、「アップセル・クロスセル」、「ポーターの3つの基本戦略」、「PPM」、「ランチェスターの法則」、「コトラーの競争地位戦略」、「イノベーター理論」、「ロングテール」、「感度分析」、「262の法則」、「28の法則」、「メラビアンの法則」、「マズローの5段階欲求」、「ジョハリの窓」
ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。
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