1年の成績を確定「会社の決算」をわかりやすく解説

3.ビジネス基礎知識
※当ページのリンクには広告が含まれています。

会社の決算は、会社員・個人事業主とも必ず対応する必要があります。

決算後に数値を変更することは基本出来ませんので、手元に領収書があっても、経費精算できなくなります。

会社にとってとても大事な決算ですが、ちゃんと教えてもらう機会は多くはありません。

この記事では、決算とは?なぜ決算が行われるのか?どんなことに注意が必要なのか?など、わかっているようで実はよくわかっていない「決算」について、わかりやすく解説します。

この記事は、

・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、知っておきたい ビジネス基礎知識

決算とは?

・会社の成績表を作成する

財務三表をベースに1年間の会社の成績表を確定させることです。

決算の「目的」

・自分を知る
・お金を借りる場合の資料にする
・支払う税金を確定させる

決算の目的はこの3つです。この目的のために、1年に1回各種数字を確定させて、財務諸表を作成することを決算といいます。

決算の「詳細解説」

3つの目的をそれぞれ解説します。

自分を知る

成績表を作ることで、今の現状を把握し次の打ち手を考える

自分を知るために1年間の成績表を作ります。各種数字を元に現状を把握した上で課題設定し、次の打ち手に生かします。

成績表とは、貸借対照表(B/S)・損益計算書(P/L)・キャッシュフロー計算書(C/F)の財務三表のことです。

会社の本質は、現金を使って現金を増やすことです。このことを財務三表を使って把握します。

(会社の本質は、会社関連用語の本質8選をまとめてわかりやすく解説を参照)

①現金を集めて投資する、②投資したものを使って売上を上げる、その際にかかった費用を差し引く③最終的に現金が増えたかどうかを確認するという流れになります。

①は貸借対照表(B/S)、②は損益計算書(P/L)、③はキャッシュフロー計算書(C/F)で分かります。このように財務三表はつながっているのです。

(財務三表の詳細は、「財務三表(B/S、P/L、C/F)」をひとつの考え方でつなげると簡単に理解参照)

期初に立てた計画と比較して、今期は儲かったのか?売上は増やせたのか?コスト削減できたのか?最終的に現金は増えたのか?を把握する際に活用します。

お金を借りる場合の資料にする

決算で作成した財務諸表がお金を借りる際に必要

お金を借りる際は、お金を貸してくれる会社(金融機関)にメリットがないと貸してくれません。

メリットとは、元本に金利を付加した全額を返済してもらえることです。もし、元本が回収できないと、大きな損失となります。

そのため、お金を借りたい場合は、申請書類の一つとして財務三表を提出し、お金を貸す人は、貸すかどうかの判断を財務三表を参考に判断します。

税金を納める

納税額を決める

国や地方自治体は、税金を企業に払ってもらいます。

その納税額を決めるのが、決算書類(=財務三表等)です。したがって、財務三表は、一定の会計ルールに従って作成されます。

各社の勝手な解釈や判断で書類を作成されたら、正しい納税額を把握できません。したがって、精緻なルールが設定されているのです。

様々な会計ルールがありますが、事業運営の実態とは異なる会計ルールがあります。

例えば減価償却です。設備等は複数年使えるので、購入した年に全額費用計上するのではなく、使える期間によりば5年とか10年に分けて費用計上するルールです。

1,000万円の設備を購入した場合、5年で償却だと毎年200万円ずつ5年間連続で費用計上します。

投資した設備等の購入費はすぐに支払いますので、本来はその年だけの費用となります。

ただ、企業は赤字だと納税額が非常に少なくなるので、大きな投資を複数年に分けることで、赤字になりにくくする=納税額を増やすようなルールが存在するのです。

決算の「注意事項」

各種数字には根拠が必ず必要

各種書類は大事な場面で使いますので、必ず裏付けが必要になります。

売上はもちろん費用についても、証明できる書類を元に会計処理をおこないます。証明できる書類とは領収書などです。

自分を知る、お金を借りる、税金を納めるという目的で決算をおこなうため、本来の数字と決算書の数字が違えば大きな問題になります。最悪脱税となり罰を受けます。

例えば来期に使う経費を今期使ったとして会計処理してしまうと、今期の利益が下がり、納税額が下がります。ということは脱税となってしまうのです。

したがって、今期のものは今期にちゃんと会計処理する必要があります。

経理は、個人個人が会社のお金をいくら使ったかわかりません。使ったことをちゃんと申告しないと経理の方も数字を集計することができません。

交通費などの会社としてはそれほど大きくない金額でも、うるさく言うのはこのような背景があるからなのです。

決算の「まとめ」

決算とは、

・会社の成績表を作成する

決算の目的は

・自分を知る
・お金を借りる場合の資料にする
・支払う税金を確定させる

決算時期に清算等で経理や上司がうるさく言うのは、間違って処理できないことと、一旦確定したら、後で変更するのが難しいからです。

前期の領収書が机から出てきても、清算できませんので決算期は処理忘れに注意しましょう。

基礎知識をまとめた、知っておきたい ビジネス基礎知識51選という記事を書いています。簡潔に書いていますので参照ください。

ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。

本を読む習慣がない方は、プロのナレーターが朗読した本をアプリ等で聴けるサービスがおススメです。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較
本を朗読してくれるサービスがあります。「オーディオブック」という総称で呼ばれており、「Amazon Audible(オーディブル)」と「audiobook.jp」の2社がこのマーケットの2強となっています。この記事では、この2社のサービスの違いについて詳細に紹介します。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較はこちら

アマゾンさんで電子書籍の定額読み放題サービスがあります。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。

読み放題「Kindle Unlimited」をおススメする人しない人
AmazonさんのサービスにKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)があります。指定された電子書籍であれば、定額で読み放題となるサービスです。月額税込980円というお手ごと価格となっていますが、サービスの内容から、おススメ...

読み放題「Kindle Unlimited」をおススメする人しない人はこちら

何回も読んだおススメ本の紹介は以下を参照下さい。

何回も読んだおススメ本!ビジネスに必要な4領域13テーマに分けて紹介
今まで、1,000冊弱の本を読んでいますが、結果、沢山の分野の本を読むことになりました。この記事では、私が実際に読んだ本の中から、気づきがとても多くあった、おすすめ本を厳選して紹介します。

何回読んでも学べた本厳選!ビジネスに役立つおすすめ本はこちら

記事一覧から探したい場合はこちら

記事一覧
知っておきたい おススメの学び方まとめ記事社会人の勉強 おススメの学び方とは?各記事「ビジネススキル一覧付」ビジネススキルとは?「社会人の勉強」おススメする2つの方法ビジネス書を読む3つのメリットビジネス書を読む「習慣化」の方法文章を書く2...

サイトマップはこちら

用語から検索したい場合はこちら

【用語一覧】ビジネス用語・基礎知識 超簡単解説&使い方紹介 
固い表現や小難しい言葉で理解できなかったり、困ったことがある方向けに、すべての用語を超簡単に解説します。説明が短すぎないように、細かすぎないように、難しい言葉を使わないようにわかりやすく解説することにこだわっています。ア行~ワ行 (日本語)...

掲載用語一覧はこちら

タイトルとURLをコピーしました