1人当たりの取引額を増やすには、買おうと思ったものより、高いものを買ってもらう方法と、買おうと思ったものに加えて、別のものも一緒に買ってもらう方法があります。
顧客に、無理に勧めても上記のような行動はとってくれません。ただ、購入後にもう少し〇〇すればよかったなどの後悔をさせないように、事前に説明をしてあげることは、顧客にとってありがたいことです。
このような販売側のメリットと顧客側のメリットを合致させながら販売する方法に、アップセル・クロスセルがあります。
この記事では、このアップセル・クロスセルの意味と使い方をわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、ビジネスフレームワーク・法則27選を用途別に分けて紹介)
アップセル・クロスセルとは?
- 1人当たりの取引額を上げる方法
- アップセルは上位商材を販売、クロスセルはまとめ売り
アップセル・クロスセルは上記2つで理解しておきましょう。
アップセル・クロスセルは会社のどの活動で使えるか?
![会社の活動を表す一枚の図](https://yoshitsublog.com/wp-content/uploads/2023/01/71db39ee3a6e3484504cccffd5bdbdcb.png)
上図は、会社の活動を1枚の図にしたものです。アップセル・クロスセルは、戦略・戦術立案で使えるフレームワークです。
(上図の詳しい説明は、会社の活動をたった「1枚の図」で表すを参照)
アップセル・クロスセルの「詳細解説」
![](https://yoshitsublog.com/wp-content/uploads/2021/12/0b9d9f57cdcb616e855e8e465afec628.png)
上位商材を販売することをアップセル、別のものをまとめて販売することをクロスセルと言います。
共に1人当たりの取引額を上げるための手法です。
顧客が買おうと思った商品の高級版を買ってもらうと単価が上がり、1回あたりの売上が上がります。
同じく、買おうと思ったものと一緒に、別のものを買ってもらうと合計金額が上がり、1回あたりの売上が上がります。
アップセル・クロスセルをそれぞれの説明します。
アップセルの詳細
上位機種を買ってもらうことです。
どうせ買うなら少し上のランクのものを買おうとか、ある機能が追加された上位モデルが便利に感じるなどの思いをかなえることで、上位機種を買ってもらいます。
したがって、各社商品ラインナップとして、アップグレードモデルや松竹梅などの設定をしています。
あえて一番下のものを簡易版ということで、一旦価格で引き寄せながら、結局簡易版ではなく上位モデルに誘導する場合もあります。
また、数年に1回しか買わない商材を買う場合、最初にケチることで数年間後悔することになる場合があります。
クロスセル
まとめて買ってもらうことです。本体に加えて、付属品を案内して一緒に買ってもらうなどのパターンです。
また、何か買ってもらった商品の付属品だけを追加で販売することも、クロスセルの応用です。
クロスセルと言えば「ついでにポテトはいかがですか?」が、典型的な例です。
このように提案することで、必要だが忘れていたとか、買わない予定だったけど、やっぱり買おうと思ってもらいます。
また、まとめて買った方が価格のお得感を出すような価格設定にするとか、後々に必要になることを最初に教えることで、購入を促すなどの方法でクロスセルを促進します。
アップセル・クロスセルの「使い方」
売上=顧客数×1人当たり単価です。
同じ顧客数なら一人当たり単価を上げることが売上アップの方法となります。
商品開発担当なら、営業担当が売りやすいように商品ランクを用意してあげる。営業担当や接客担当なら、顧客のニーズを聞くことで潜在的な要望を引き出す。
そして、顧客ごとに合致した内容を提案することで、どうせなら上位へ、どうせなら付属品を今買っておこうと思ってもらい、スムーズにアップセル・クロスセルがおこなうことができます。
アップセル・クロスセルの「まとめ」
- 1回当たりの取引額を上げる方法
- アップセルは上位商材を販売、クロスセルはまとめ売り
押し売りにならないように提案してみましょう。
他にも沢山のフレームワーク・法則の記事を書いています。参照下さい。
「開発→生産→販売」、「分解して考える」、「ロジックツリー」、「プロダクトライフサイクル」、「キャズム理論」、「SWOT分析」、「ファイブフォース」、「リボン図(マッチングモデル)」、「AISAS(アイサス)」、「AIDMA(アイドマ)」、「ABC分析」、「4P」、「アンゾフの成長マトリクス」、「ポーターの3つの基本戦略」、「PPM(プロダクト・ポートフォリオ・マネジメント)」、「ランチェスターの法則」、「コトラーの競争地位戦略」、「イノベーター理論」、「ロングテール」、「感度分析」、「262の法則」、「パレートの法則(28の法則)」、「メラビアンの法則」、「マズローの5段階欲求」、「ジョハリの窓」
ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。
本を読む習慣がない方は、プロのナレーターが朗読した本をアプリ等で聴けるサービスがおススメです。詳しくは以下の記事を参考にして下さい。
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