「自分に合った会社」は、本当に存在するのでしょうか?
実は、その判断基準は、現時点と将来で変化します。やりたいことが明確かどうかも大きく影響するでしょう。
100%完璧にフィットする会社を求めるのか、それとも50%でも良いと考えるのかによっても、見つけ方は変わってきます。
また、入社後に担当する仕事内容によっても、「自分に合っているか」という感覚は変わるものです。
「自分に合った会社を見つけるには、まず適性を見つけましょう」というアドバイスは、頭では理解できます。しかし、自分の適性を簡単に見つけるのは難しいですよね。
同様に、「業界研究をしましょう」と言われても、実際にその業界で働いた経験がなければ、深く理解するのは困難です。
この記事では、このような悩みを持つ方向けに、自分に合った会社が見つかる可能性が高まる4つの基準を解説します。
この記事は、
・3回の転職経験
・中途採用の責任者の経験
・多数の書類選考・面接の経験
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・1,000冊近い読書経験
上記の経験を持つ「よしつ」が、皆さんにとって一番良い方法を書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい 転職の知識(転職判断から入社まで)
自分に合った会社の見つけ方
・自分が「絶対」売りたくない商品の会社を除く
・粗利率の高い会社を選ぶ
・売上を伸ばしている商品力の強い会社を選ぶ
・迷ったら知名度のある会社を選ぶ
自分に合った会社を見つけるための条件は、上記の4つです。
本当に自分にフィットする会社かどうかは、実際に働いてみないと分からないのが悩ましい点です。しかし、当然ながら、候補となる会社すべてで働くことはできません。
もし「これがしたい」という明確な目標があるなら、それを基準に会社を探すのが一番です。しかし、20代でそこまで明確な目標を持っている人は、それほど多くないでしょう。
だからこそ、漠然とした「好き」という感情で探すのではなく、「絶対にしたくないこと」や「嫌いなこと」をまず除外し、その上で成長性のある会社を選ぶことをおすすめします。
この方法で、自分に合った会社に出会える確率をぐっと高められます。
万が一、入社後に「この会社は自分には合わなかった」と感じたとしても、上記ポイントを押さえて選んだ会社であれば、皆さんのビジネススキルや市場価値が高まるケースが多く、結果的に次の転職で有利になる可能性が高まります。
自分に合った会社の見つけ方の「前提」
・100%合っている会社はない
・入社時100%合っていたとしても、数年後にはそうでなくなることがある
・現在の自分自身の判断力は完璧ではない
この3つが前提となります。それぞれを解説します。
100%あっている会社はない
最初に知っていてほしいことは、100%あっている会社はないことです。80%あっている会社も少ないでしょう。
そもそも、会社という組織は、本来人間が適応している「生活様式」とは異なるからです。
人間は、狩猟採集時代からの進化の過程で、100名以下の共同体で、生まれたときから共に過ごす人々との生活様式に適合するようにできています。
しかし、会社は「多数の他人」が集まる場所。この根本的な違いを理解しておくことが重要です。
まずは、生活様式に適合しない環境で私たちは働いていることを知っておきましょう。
入社時100%あっていたとしても、数年後にはそうでなくなることがある
人は成長します。成長とともに思考や嗜好が変わります。
また、任される役割によっても変わります。
現時点の1就業員としてはとても良い会社だと思っても、管理職に昇進するとあわなくなることもあるのです。
現在の自分自身の判断力は完璧ではない
自分自身の本当の姿がわかっているかどうか?と様々な会社を判断できる能力があるかどうか?の2つのスキルをもっている人は少数です。
したがって、現時点では正しい判断ができる可能性が高くないことを認識しておきましょう。
自分に合っている会社の見つけ方の「詳細解説」
・自分が「絶対」売りたくない商品の会社を除く
・粗利率の高い会社を選ぶ
・売上を伸ばしている商品力の強い会社を選ぶ
・迷ったら知名度のある会社を選ぶ
自分にあっている会社の見つけ方の上記4つをそれぞれ解説します。
自分が「絶対」売りたくない商品の会社を除く
好きではなく、嫌いを除くことで可能性を広げる
「絶対」売りたくないものはなんでしょうか?理屈ではなく、いやだという気持ちを持つ商品です。
自分の感情で嫌だと感じるものは一生変わりませんので、まず除外しましょう。
例えば、BtoCの会社なら「自分が買いたくない商品」、BtoBの会社なら「顧客に心から喜ばれないと感じる商品」をまず除外してみましょう。
会社選びの際に、好きなもの、面白く感じるもの、興味のあるものという切り口で考える人が多くいます。
「好きなもの」から選ぶ方法も確かに有効ですが、一つ大きなデメリットがあります。それは、現時点の知識不足のために、実は自分に合っているかもしれない会社を、最初から選択肢から外してしまう可能性があることです。
この「嫌いを避ける」基準は、営業職以外の方にも非常に重要です。たとえスタッフとして採用されたとしても、将来的に営業職への異動があるかもしれません。
それ以上に、好きではない商品を扱っている会社を心から好きになるのは難しいでしょう。
会社を好きになる大きな要素は、「自社商品が好きであること」と「一緒に働く人が好きであること」の2つです。このうちの1つでも合致しない場合、会社への愛着は深まりにくいものです。
(詳細は、会社を好きになるたった2つのことを参照)
ちなみに私の場合は、親や友達に商品を売りたくないので、BtoCの会社は全部除外です。
もう一つは、お金自体を売る商売もなんか嫌なので、BtoBでも金融・証券関係はすべて除外です。
これでかなりの絞り込みができます。
人により感じ方・考え方は様々だと思いますが、理由がロジカルではなく「嫌だから」と思う会社や業界をまずは除外しましょう。
粗利率の高い会社を選ぶ
儲かりやすく給料が上がる可能性が高い
給料は会社が儲かる、もしくは個人で成績を出すことで上がります。ただ、多くの場合会社が儲かるかどうかに依存します。
会社が儲かるのは、売上総利益率(粗利率)の高さはとても重要です。
売上を100万円上げた場合、粗利が90万円の会社と10万円の会社では儲かりやすさが大きく変わります。
会社が儲かれば儲かるほど、給料アップ(ボーナス含む)の可能性は高まります。会社に利益がなければ、社員への還元は難しくなるからです。
万が一、入社後に「この会社は合わない」と感じたとしても、給料が高ければ多少は気持ちが救われるでしょう。しかし、給料が安く、昇給も見込めないとなると、モチベーションを維持するのは非常に困難になります。
上記に当てはまる業界は色々あります。まず思い当たるのが、SaaSと言われるクラウドサーバーにあるソフトウェアを、インターネット経由してユーザーが利用するサービスを提供する会社です。
例えば、スケジュールや共有事項の周知等ができるグループウェアなどがそうですね。売上総利益率70%以上ということも普通にあります。
理由は単純です。できたソフトに会社単位で参画する際、100名の場合は100名分のお金を払います。
ただ、100名入ったとしても準備するソフトは何も変わりません。ということは、原価はかからないので、丸々儲けとなるから利益率が高くなるという構造です。
通常の商品販売だと、必ず1商品販売するごとに1つ実物の商品を作りますので、その都度原価がかかるため、利益率は低めになってしまいます。
ただ、メーカーでも売上総利益率の高い会社があります。実物製品を作りますので、原材料費はかかりますが、高い値付けができる会社です。
競合がいない、もしくはマーケットでシェアを取っている会社です。利益を大きくのせた売値でも買ってくれる会社が多いからです。
売上を伸ばしている商品力の強い会社を選ぶ
成長につながる課題解決経験をたくさん積める
20代で大事にしないといけないことは、「時間当たりの経験値の多さ」です。売上を伸ばしている商品力のある会社は多くの経験ができます。
(詳しくは、20代で一番大事なことは「時間当たりの課題解決経験の多さ」を参照)
商品力が強い会社と弱い会社では、例えば新規テレアポをする場合のアポ率が全然違います。アポ率5%とアポ率0.1%では、50倍の差となります。当然商談経験も大きく変わります。
これからは、楽に過ごせる時代ではありません。結局自分を守るものは自分の実力です。
自分に合った会社がまだ見つからない段階でも、無駄な時間を過ごすことのない会社を選びたいものです。
なぜなら、将来やりたいことが明確になった時、そこで培った経験が、あなたのキャリアを高い位置からスタートさせる土台となるからです。
知名度がある会社を選ぶ
ブランドとなるから
これは「自分に合った会社」という観点とは少し異なりますが、知名度のある会社を選ぶことも有効な戦略です。
なぜなら、将来的に再度転職活動をする際に、非常に有利に働くからです。
転職の際に提出する履歴書に、知名度高い会社の名前があるだけで、書類通過率が上がります。
履歴書や職務経歴書で書類判断する際に、知名度の高い会社で働いている(=採用された事実)ことで、有名な会社に入れた優秀な人物と思ってもらえるからです。
20代向け自分に合う会社の見つけ方の「まとめ」
・自分が「絶対」売りたくない商品の会社を除く
・粗利率の高い会社を選ぶ
・売上を伸ばしている商品力の強い会社を選ぶ
・迷ったら知名度のある会社を選ぶ
やりたいことが見つかっていない場合は、上記4つのポイントをおさえることで、あった会社に出会う確率が大きく上がります。
もしここで安易に会社を選んでしまうと、短期間での転職を繰り返すことになり、結果的に次の転職活動で不利になる可能性があります。
それは、本当に自分に合った会社と出会える確率を、さらに下げてしまうことにも繋がります。
その他にも転職活動の前に知っておきたいことの記事を書いています。参照下さい。
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転職のことを知りたい方は、転職の判断、転職活動、入社判断をすべて網羅した以下の記事を参照下さい。
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