今働いている会社が「良い会社かどうか?」の見分け方11例

7.20代の転職

働いた会社が1社しかない20代の皆さんは、自分の会社が良い会社かどうか?を客観的な基準で判断できますでしょうか?

実は、これがかなり難しいのです。

パワハラやセクハラ、残業時間が長い、休日出社が多いなど明らかな内容であれば明確にわかりますし、判断を間違うこともありません。

ただ、上記は会社の見方の一部でしかありません。本当に良い会社かどうか?は、複数社で働いてやっとわかります。

なぜなら、初めての会社生活なので、その会社特有のことなのか?そうでないのか?良いことなのか?悪いことなのか?が判断しきれないからです。

ある意味風土に染まってしまい、客観的は判断がしづらいのです。退職後違う会社に入ってみて、前の会社の方が良かったと後悔することが多いのも事実です。

この記事では、どんな会社かよい会社か?悪い会社か?を、おきている現象から判断できるように解説します。

この記事は、様々な風土の5社で働いた経験、営業として数千社を見てきた経験、数百名のマネジメント経験、100回を超える若手向け勉強会の講師をした経験を持つよしつが書いています。

この記事を読むと会社の見方のバリエーションが広がり、より会社理解ができるようになります。

(あわせて読みたい 20代「転職の流れ(転職判断・会社選択・広告の見方・面接のポイント)」をわかりやすく解説

良い会社の定義

まずは、良い会社とはどんな会社なのかを明確にしておきます。

この記事のターゲットである20代で転職経験のない方にとって、

一番大事なのは、時間当たりの経験数

持っている時間は全員同じなので、同じ時間の中で、沢山の有用な経験を積むことができる会社を良い会社とします。

分かりやすい例ですと、テレアポ率0.1%会社とテレアポ率5%の会社でどちらが沢山の有用な経験を積むことができるのか?です。当然後者です。

(詳しくは、20代で一番大事なこと「時間当たりの課題解決経験の多さ」をわかりやすく解説を参照)

この記事では、働く時間が短く、目標もなく、給料が良くて、楽な会社を良い会社としていませんのでご了承下さい。

では現象ごとにどんな会社かを解説していきます。

様々な「現象」から会社の特徴を解説

増収増益ができている会社は良い会社

増収増益を5年以上続けていれば良い会社です。なぜなら、会社のサービスがお客様に受け入れてもらえているからです。

また、会社にとって増収増益は投資(給料含む)できる余裕も生まれます。

その上、①経営者の心の安定②従業員の市場価値向上③顧客サービスの安定供給の3者のハッピートライアングルが成立するからです。

(詳しくは、「増収増益を目指す理由」をわかりやすく解説を参照)

営業力に頼らない会社は良い会社

営業の能力に頼らない会社は良い会社です。営業の個々の能力に頼らなくても売れる商品があるからです。

逆に商品力が弱いのに、営業力で売上を上げていこうとする会社は悪い会社です。

効率が悪いだけでなく、売れる営業担当が退職したら、売上が下がってしまうからです。

ちなみに営業力があるといわれる会社で、商品力が低い会社を私は知りません。

(詳しくは、「営業力に頼らない会社は良い会社」をわかりやすく解説を参照)

上司ではなく、お客様に目を向けている会社は良い会社

お客様が何を考えているかを一生懸命考えるのが良い会社です。悪い会社は上司が何を考えているかを一生懸命考えます。

当たり前だと感じることですが、お客様より上司を見ている会社は本当に多いです。

悪い会社ほど、社外を見ずに社内だけを見るのは、負けてしまっている社外を直視できず、負けている責任を取りたくないからです。

だから、自分の責任を回避するために、自分を守ってくれる人を確保しようとします。

そうすると社内政治が始まります。社内政治が始まると、上司の顔色がお客様の顔色より気になる状態となります。

(詳しくは「上司ではなく、お客様に目を向けている会社」は良い会社を解説を参照)

単純作業の効率化ができている会社は良い会社

良い会社は、生産性の低い仕事を減らし、生産性の高い仕事に社員の力を集めています

だから、お客様に直接サービスを提供しない活動に関しては、効率化できています。

単純作業のマニュアル化ができていること、単純作業中心に業務を行う正社員がいないことが判断基準です。

上記ができていないと、会社全体が非効率な運用となっている悪い会社です。

(詳しくは「単純作業のマニュアルがない会社」は悪い会社をわかりやすく解説を参照)

責任の所在が明確な会社は良い会社

良い会社は組織図がシンプルになっており、誰が何の責任を負うのかが明確です。

責任が明確なので、何をすればいいのかも明確になります。

組織の本質は分業なので、権限移譲と責任が分業という形で明確化されます。

(詳しくは「組織図」の見方・考え方・種類をわかりやすく解説を参照)

悪い会社は、明確化されていないのです。組織に所属する人が何をしたらいいか分からず非効率となります。

役職で言うと、次長、課長代理、プレイングマネジャーが多い会社です。

何事も明確にしすぎるとそれしか考えなくなる。だからあえて曖昧にしているという経営層がいますが、曖昧にされたら8割の人は動けなくなります。

社員全員が、自分で考えて自分で動ける人ではないことの理解不足か?組織運営をちゃんと考えるのが面倒か?のどちらかです。

(詳しくは良い会社の見分け方「責任の所在が明確」をわかりやすく解説を参照)

強みがシンプルに表現できる会社は良い会社

強みがシンプルであればあるほど、大きなマーケットで勝てているサービスを提供しています。悪い会社は、長々と説明しないと自社の強みを表現できません。小さなマーケットでしか強みがないからです。

ファッション通販で1番と言えば、ZOZOさんです。シンプルですね。小さなマーケットだと、ファッション通販でレディス向け・年配向け・普段着で強いサイトですと説明が長くなります。

強みがシンプルだと、誰が売ろうが売れ方のばらつきは少なくなります。

逆に弱い会社は、営業担当を変えるとサービス内容が変わり、受注できなくなるので、同じ顧客を10年20年担当している営業担当が沢山います。

会社都合で、営業担当を10年20年塩漬けして成長の機会を奪っているだけです。

業種を一言で言えない会社は良い会社

上記とは真逆に感じると思いますが、業種を一言で言えない会社は良い会社です。

なぜなら、新しい、もしくはニッチなマーケットで商売をしているからです。今まで存在する業種ではないから、一般的な名称がないのです。

昔話が1年以内の会社は良い会社

先輩達が昔話をしていて1年前位の話かな?と思ったら、10年前の話だった。この会社は悪い会社です。

市場で負けて、昔の資産で生き延びている可能性が高いです。

このような会社の一番のポイントは、仕事や思考の時間軸が長いのです。切羽詰まっていないのです。

負けている会社の方が、危機感がありそうですが、完全に逆です。負けている会社ほど時間軸が長いので、昔話も大昔ばなしなのです。

このような会社に転職した経験があるのですが、20年前の経験を昨日かのように話してくれました。

20年前と言えば、Googleが創業してまだ数年、上場前の頃です。その経験は今のネット社会では使えない経験なのですが・・・。

結果よりもプロセスを求める会社は良い会社

20代前半の若手に、結果よりもプロセスを求める会社は良い会社です。プロセスを求めるって、上に立てば分かるが、かなり深く関わらないといけません。そこまで関わってくれるから良い会社なのです。

悪い会社は、深く関わることをしない、もしくは関わるスキルがないので結果のみで判断せざるをえなくなります。

そうして、社会人は結果がすべてだという常套句を言い訳にしてマネジメントや教育を放棄しています。

これもたまたま目撃したのですが、ある上場会社で、新入社員全員集めて、営業本部長がとても怖い顔で「社会人は結果がすべて。結果が出る仕事をしてください」とだけ伝えた光景を見ました。プロセスの話は皆無です。

プライム市場に上場している会社でもこんなものです。年間300名採用して300名やめている会社ですが。

(詳しくは良い会社の見分け方「結果よりもプロセスを求める会社」は良い会社を参照)

上司が懇切丁寧に教えてない会社は良い会社

単純作業やルーチンワークはもちろん教えてもらいましょう。それ以外の相談で「どうしたらいいですか?」と聞くと、懇切丁寧に教えてくれない会社はいい会社です。

なぜなら聞く側の考える機会を奪っていることをわかっているからです。稚拙でもいいから自分の意見を持って相談しましょう。それを受け入れてくれるのが良い会社です。

逆にやさしく何でも教えてくれるのは、いい人たちでしょうが、人の成長を阻害していることを分かっていない会社です。

したいが多い会社は良い会社

「したい」が多い会社と「すべき」「ねばならない」が多い会社があります。

「したい」は未来を大事にする。「すべき・ねばならない」は過去を大事にする。

当然未来をつくる「したい」が多い会社が良い会社です。

一方、すべきが多い会社も沢山あります。なぜすべきが多いのか?

すべきは他人を自分と同じ行動にさせる際に使う言葉です。

人を思い通りに動かしたい、違う思考を認めない、強制させる、という風土がすべきという言葉を生んでいます。

当然新しい提案は通りません。培った「すべき」が崩れるから。

そうして時間がたつと、なぜすべきか?がわからなくなっていますので、その「すべき」はどんなに悪いことでも変わることがありません。

指示が具体的な会社は良い会社

若手社員に対して、良い会社は指示が的確です。

「資材が値上がりしているから、ちゃんと考えて動くように」という指示ではなく、「資材が値上がりしているから、原価で○○万円減らす案を作ること」という指示を出します。

そうすると指示された方は、行動に移せるからです。この差はとてつもなく大きい。

コスト削減策以外も求める場合は、「〇〇万円減らす案を提案してください。その上で、その他の方法で利益を確保する方法があれば追加で提案してください」と指示を出します。

伝えたとしても、ちゃんと伝わって行動をおこしてもらって初めて伝わった状態です。良い会社はこれをわかっています。

悪い会社は丸投げして、後で提案の内容がずれていると怒ります。そもそも伝わっていないのに。

様々な現象から会社の特徴を解説の「まとめ」

パワハラやセクハラ、残業時間が長い、休日出社が多いなど明らかに悪い会社はあります。

ただ、それだけが全てではありません。実は辛い経験でも、意味のある経験もあります。当然その経験自体必要がない場合もあります。

1回目の転職ってとても大事です。

この記事の良い会社かどうかの見分け方と今働いている会社の上司が「良い上司かどうかの見分け方」8例を参考にして、本当に転職の必要があるかの判断の参考にしてみてください。

そして、転職をすると決めたら20代での転職「会社の選び方」をわかりやすく解説を参照ください。

3回の転職経験と20代の中途採用の責任者として、数百名の応募書類選考や面接を行った経験元に記事にしています。

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