「キャリアプラン」と聞いて、あなたは明確な未来を描けていますか?
「いつか管理職になる?」「好きなことを仕事にしたい?」「この会社に3年いる?」…社会人として働き始めると、自分のキャリアについて悩みは尽きません。
特にキャリアの初期段階である20代は、その後の職業人生を大きく左右する重要な時期です。
この記事では、「キャリアプランの立て方」という基本から、20代で最も重視すべき経験の質と量、そして仕事への向き合い方や環境を変える適切なタイミングといった「軸とタイミング」について、具体的なヒントを提供します。
さらに、どのようなステップで成長していくべきかを示す「成長ロードマップ」も合わせてご紹介します。
才能と努力の関係、管理職に対する考え方、そして転職を考える前にやっておくべき準備まで、あなたのキャリアを計画的に、かつ柔軟に構築するための記事をまとめています。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、本質で理解 ビジネスの基礎(思考・知識・キャリア))
キャリアプランとは?
第一ステップ
リーダーマネジャー職か専門職か?
第二ステップ
ゴールから考えるか?流れで考えるか?
この2つの質問を通じて、まずはご自身のタイプを理解することから始めましょう。

今明確に先のことが決まっていない場合は、①もしくは③を選ぶことをおススメします。給料アップとキャリアの選択肢が広がるからです。
ただ、先を決めることができないのであれば、②と④を選ぶことも可能です。その際は、リスクを踏まえて、日々の仕事で結果を出し続けることを考えましょう。
もし回答が難しい場合は、現時点での仮の考えとして設定する程度で問題ありません。
(詳しくは、たった2ステップ キャリアプランの考え方をわかりやすく解説を参照)
軸とタイミング
20代で一番大事なこと「時間当たりの課題解決経験の多さ」
会社本来の業務である課題解決の場数が踏める
最初に入った会社の3年間で働くスピード感が固まる
時間当たりの課題解決経験が多い会社で働くことが、とても大事な理由はこの2つです。
課題解決能力は、課題解決に取り組んだ経験で上がります。逆に経験しなければ上がりません。
社会人初期の20代という限られた時間の中で、どれだけ場数を踏めるかが今後の成長を左右します。
したがって、今働いている会社が自分のキャリアにとって良い会社かどうかの判断は「課題解決経験がどれだけつめているか」となります。
また、5社で働いた経験として、新卒で入った会社の最初の3年間で働くスピード感が決まります。そして変えることはとても難しくなります。
(詳しくは、20代で一番大事なこと「時間当たりの課題解決経験の多さ」をわかりやすく解説を参照)
会社を好きになるたった2つのこと
1.一緒に働く人が好き
2.商品が好き
この2つが会社を好きになる理由です。
細かい話をすると、もっとたくさんの要素が出てきます。ただ、それらの根幹には上記2つが大きく関わっています。
この2つが当てはまらなければ、会社を好きになることは難しいでしょう。
(詳しくは、会社を好きになるたった2つのことを参照)
好きなことを仕事にしたいと思った時に最初に知っておきたいこと
・好きなことが明確であれば仕事にすることを検討
・好きなことが少しでも不明確な場合は再検討
これが最初に知っておいてほしいことです。
選択を間違うことで自分の可能性を狭めてしまう可能性があるからです。
まずは、好きなことを仕事にしたいと思った時に、なぜそう思ったのか?を以下の1から3から選んで下さい。
1.好きなことが自分の強みだから
2.好きなことで頑張りたい
3.嫌なことはしたくない
上記で選んだ答えに、好きなことを仕事にしたいと思った理由やきっかけが含まれていますので、それぞれの思いに応じた対応が必要です。
自分の心の奥底に答えを持っている場合も多いので、その答えを大事にすることで、間違った判断が減り、選択肢が減るリスクが低減します。
(詳しくは、好きなことを仕事にしたいと思った時に最初に知っておきたいことを参照)
社会人になったら知っておきたい「本当に大事なこと」
社会人になったら、まず最初に認識しておきたいことがあります。
・会社は本当に大事なことは教えてくれない
・自分の身は自分で守るという意識を持つ
・入社した会社が全てではないと知る
これらが、会社が積極的に教えてくれるとは限らない3つの重要な認識です。なぜなら、場合によっては自社の都合の悪い事実を認めることになるからです。
(詳しくは、社会人になったら知っておきたい「本当に大事なこと」を参照)
やりたいことを見つける方法
・なぜやりたいことを見つけたいか?を考える
・過去の自分の行動を書き出す
・経験したことがないことにチャレンジする
・見つかった時に高い位置からスタートできる準備をする
やりたいことを見つけるためには、この4つが大事です。
また、やりたいことが見つかった時の最大のメリットは以下です。
・困難に立ち向かう勇気をもらえる
このメリットを得ることが目的となりますので、このメリットがほしいかどうかがひとつのポイントです。
そして、もうひとつのポイントは、やりたいことをやっていると楽しいと思えるからです。
(詳しくは、「やりたいことを見つける方法」実例を元にわかりやすく解説を参照)
「入社後3年は我慢する?」たったひとつの判断基準とその理由
「課題解決」がたくさん経験できる会社かどうか?
これが判断基準になります。よく言われる「3年は我慢」の理由は以下です。
- 仕事が覚えられない
- 仕事の本当の面白さが分からない
- 転職に不利になる
確かにこの側面もありますが、これらより優先順位が高いのが、「課題解決」の経験が沢山積めるかどうかです。
積めるのであれば我慢、つめないのであれば転職というシンプルな判断になります。
(詳しくは、入社後3年我慢する?しない?たったひとつの判断基準とその理由を参照)
仕事で環境を変えるベストなタイミングとは?
条件反射で対応できる状態になった時
具体的には、頭を使わなくても、今までの経験でやり方や対策が自動的に思い浮かぶ状態になった時です。
なぜこのタイミングで環境を変えた方がいいのでしょうか?
・今は知っていることが武器にはならない
・学べることが減る
・思考が固まる
・多くの部署の経験がもたらす学び
上記4つが理由です。
今の自分の状況を踏まえて、条件反射で対応できる状態であれば、成長のために新しい環境へ飛び込む時期であることを知っておいてください。
(詳しくは、仕事で環境を変えるベストなタイミングとは?を参照)
成長ロードマップ
新社会人の3年間で踏んでほしい「成長のステップ」
(1年目)1つの成功体験を経験する
(2年目)成功体験で得た1つのノウハウを横展開
(3年目)新しいノウハウを得る方法を習得・実行
上記の成長ステップが踏んでほしいステップです。このステップを踏むことで、4年目以降に成功ノウハウが増えていき、一気に成長できるようになります。
1年目は、成功体験を経験する計画を立て、決めた仕事をとことん実行することで成功体験を経験します。
2年目は、得た方法を横展開し、うまくいく経験と壁に当たる経験をしましょう。
3年目は、新しいノウハウを継続的に得る方法を習得しましょう。
このサイクルを習慣化できることで、様々な成功体験から成功ノウハウを獲得することができるようになります。
(詳しくは、新社会人の3年間で踏んでほしい「成長のステップ」をわかりやすく解説を参照)
社会人の最初の3年間で経験してほしいたった1つのこと
目の前の人に商品を売る経験をする
最初に経験してほしいのは、「目の前の人に商品を売る経験」です。
単に商品を売ったという事実以上に、お客様がどのようなプロセスを経て商品を購入するのかを、ぜひ肌で感じてほしいのです。
この経験があれば、たとえお客様と直接関わらない仕事をしていても、商品が売れる現場をリアルに想像できるようになります。
お客様こそ、私たちの商品・製品・サービスを購入し、対価を支払ってくれる唯一の存在です。
この事実を心底理解して仕事に取り組むことで、今行っている業務の意味や背景が明確になり、仕事への充実度が格段に上がるでしょう。
(詳しくは、社会人の最初の3年間で経験してほしいたった1つのことを参照)
「したいこと」×「できること」マトリクスとは?
・手を出してはいけない領域の判別
・効果的に努力すべきポイントの特定
この2つを判別することができるのが「したいこと」×「できること」マトリクスです。
このマトリクスで明確になった部分を努力することで、成長が早くなります。
具体的には、以下の図を参考にしてください。

「したいこと(Will)」と「できること(Can)」の軸をそれぞれ3つに細分化したマトリクスです。
このように整理することで、避けるべき領域だけでなく、注力すべき領域、そして今後目指すべき成長の方向性が明確になります。
ただし、このマトリクスの活用においては、「したいこと」や「できること」を明確に判別するのが難しいと感じる人も少なくありません。
しかし、たとえ現時点で明確でなくても、この考え方自体を知っておくことで、新たな視点や気づきを得られるでしょう。
(詳しくは、成長の方向性の考え方 「したいこと」×「できること」マトリクスを参照)
才能と努力の関係をわかりやすく解説

才能×努力=能力
上の図が示すように、最高点の9から最低点の0まで分類が可能です。
縦軸の「才能」は3段階で評価され、3(ある)、2(普通)、1(ない)とします。一方、横軸の「努力」は4段階で、3(している)、2(普通)、1(少し)、0(していない)です。
例えば、才能が3で努力も3であれば、3×3で最高点の9となります。しかし、才能が1で努力が0の場合、1×0で能力は0です。
このように、才能の3段階と努力の4段階の掛け算が、能力につながる関係性を示します。才能と努力と掛け合わせると能力になる、という関係です。
(詳しくは、「才能」と「努力」の関係を方程式を使ってわかりやすく解説を参照)
「管理職になりたくない」と思った時に知っておいてほしいこと
・管理職の本当の姿
・給料が上がる仕組み
・転職の選択肢の重要性
この3つが「管理職になりたくない」と判断する前に知っておいてほしいことです。
この3つを考えた場合、キャリアプランとしては、管理職になる方が有利なことが多くあります。
ただ、私自身の経験からも、20代は目の前の業務に集中しがちで、なかなか将来を冷静に考える余裕がないものです。
だからこそ、ご自身の将来を一度冷静に考える機会を作ってみませんか。特に本来の管理職の仕事をしていない管理職はとても多くいます。
「本来の管理職ではない姿」のイメージだけで判断することは、間違った認識に基づくことになります。
もちろんこれらをちゃんと理解した上で、管理職を目指さない判断も私は尊重します。
お金や転職のしやすさが人生のすべてではないからです。
(詳しくは、「管理職になりたくない」と思った時に知っておいてほしいことを参照)
転職検討前の今「履歴書」「職務経歴書」を作る
現在の立ち位置(市場価値)がわかる
将来を考えるきっかけとなる
この2つが大きなメリットとなります。
転職を考えた時に初めて書き始めると、過去の行動の中からしか書くことができず、どうしても記載内容が限られます。
したがって、転職を考える前から、「履歴書」「職務経歴書」に何を書くかをイメージしながら、普段の仕事をおこなってほしいのです。
わかりやすく言えば、書く内容を決めてしまい、そのことを事実にしてしまうのです。
そうすることで、経歴がきれいに整い、転職時の書類通過率を上げるだけでなく、皆さんのキャリアパスを見つけることにもつながります。
(詳しくは、転職の有無に関係なく、今「履歴書」「職務経歴書」を作るメリットを解説を参照)
まとめ
この記事では、特にキャリアの初期段階である20代に焦点を当て、後悔しないキャリアプランを設計するための具体的な「軸」と「タイミング」について解説しました。
あなたのキャリアは、計画的かつ柔軟に構築していくことができます。
この記事で得たヒントを基に、今日から具体的な一歩を踏み出し、後悔のない職業人生の設計図を描き始めてくると幸いです。
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・【 概念の本質 】ビジネスの根幹・基礎用語の本質・人の本質
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・【社会人の悩み 】素朴な悩み・よくある悩みと対策
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・【ビジネス用語 】基礎用語解説
・【 企業会計 】一つの軸で理解・収益構造とコスト分析
・【企業実例研究 】成長企業の成長理由
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