「人の成長」に対するブラック会社が増えている3つの理由

2.考え方・意識・スキル
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労働時間の短縮やハラスメント対策、テレワークの導入など、働き方改革は進んでいます。

しかし、この変化が、若手の成長機会を奪うという新たな「ブラック企業」を生み出していると私は考えています。

もちろん、過度な労働やハラスメントで社員の心身を壊すような会社は論外です。

この記事で指摘するのは、そうした分かりやすい「ブラック」ではなく、若手が自分自身で成長の機会を見つけ、獲得しなければならない環境のことです。

この記事では、なぜこの環境が若手にとってマイナスなのか?をできるだけわかりやすく解説していきます。

この記事は、

・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル

人の成長に対するブラック会社が増えている「3つの理由」

・経験時間の減少
・叱られる機会の減少
・学ぶ機会の減少

この3点が人の成長にとってのブラック企業が増えている理由です。私は20代、もっと言えば社会人になった最初の3年間の働き方が、その後のキャリアの働き方の基本となると考えています。

具体的に言えば、楽をすれば楽が普通になってしまい、変化させることができなくなると考えています。

そして、私を含む優秀ではない人は、働く環境における周りからの「働きかけ」や「刺激」や「さぼりにくさ」により成長速度が大きく左右されます。

風土風習の違う5社でたくさんの人と働いた結論です。

少し厳しい言い方に聞こえるかも知れませんが、後で後悔してほしくないのであえてこの記事を書いています。

詳しく知りたい方は以下を読み進めてください。3つの理由をそれぞれを解説します。

経験時間の減少

労働時間減少による経験時間の減少

たとえば、1日8時間労働と10時間労働を比べてみましょう。

年間240日働くと仮定すると、年間の労働時間は8時間なら1,920時間、10時間なら2,400時間となり、年間で480時間(月にすると40時間)もの差が生まれます。

これは、残業をさせずに帰宅を促す会社が増えたことで、多くの若手から失われている「経験時間」です。

もちろん、無理な働き方で体を壊すべきではありません。しかし、2時間の残業をなくすだけで、膨大な経験機会を失っているという事実に目を向ける必要があります。

叱られる機会の減少

ハラスメント対策により叱られる機会の減少

現在パワハラの問題もあり、上司や先輩は、正直腫物に触るように若手に接しています。

その結果、本来はしっかり叱らないといけない場面で、叱ることができない問題をかかえています。

もちろん、パワハラになるような怒り方は論外ですが、上司はとても躊躇していることも事実です。

結果、思ったことの半分も言えない上司が続出する事態となっています。

もちろん、きちんと指導できる上司もいますが、それは上位2割に過ぎません。

残りの8割の上司は、ハラスメントを恐れて自信をなくし、本来なら叱るべき場面でも黙ってしまうという現状があります。

その結果、若手は上司から学ぶ機会を大きく失っているのです。

「どうでもいい指摘ばかりする上司もいる」というのは事実ですが、その中に若手の成長を真剣に願う上司がいるのも事実です。

しかし、上司が本音で向き合ってくれない環境は、若手にとって非常に不幸なことだと言わざるを得ません。

もう一つ問題なのは、このような指導を受けた若手がリーダーや上司になった時に、自分が受けたような指導を超えて、指導することができなくなります。

なぜならば、自分が経験していないことは、他人にもできない人がほとんどだからです。

そうして、親亀が子亀に、そしてその子亀が孫亀に下がっていくごとに、部下の成長支援をしていく能力が下がっていくのです。

学ぶ機会の減少

テレワークにより学ぶ機会の減少

テレワークにより2つの学ぶ機会が減少します。

ひとつ目は、意識・無意識に関係なくサボってしまうことです。テレワークを経験した人の多くは自覚をしていると思います。

ふたつ目は、自分から得なくても自然と学んだり刺激を受ける機会が減ることです。例えば以下です。

・周りの頑張りに刺激されて頑張る
・人の成功を見て真似しようと思う
・他の人の工夫をたまたま見て参考にする
・電話している会話を聞いて、このように話せばいいんだと感じる
・たまたま仕事を見ていた先輩がアドバイスをくれる
・疲れたなと思っても、周りを見て頑張れる
・人が悩んでる姿を感じて、他の人も同じだと安心できる
・何気ない会話から、とても役にたつアドバイスをもらえる
・相談したい相手の表情が見えるので、声をかけるタイミングを計りやすい
・他部署の人と雑談する機会があり、仕事の相談がしやすくなる

20代の人にとって、上げたらきりがないくらい、一緒のオフィスで働くことでの学びは大きいです。

ただ、この機会がテレワークにより減っています。時代の要請であることは理解できますが、学びが減る事実があります。

毎日の面談などで企業は対応しようとしていますが、上司は万能ではありませんし、1から10まで指導することも不可能です。

テレワークでも学べるという人はいます。多分262の法則で言うと上位2割の人でしょう。私も含めた残り8割の人は、自分で自分を律しきることは難しい場合が多いでしょう。

(262の法則の詳細は、どんな組織でも必ずこうなる「262の法則」を解説を参照)

今の環境の中で成長するための対策

今は楽でいいと思っていても、5年後を考えた場合どうでしょうか?結局仕事はし続けないといけませんので、今から対策を打つことが自分の将来への投資になります。

自分で勉強すること

結局ここに戻るのですが、自分で時間を作って学ぶ必要があります。

1日8時間労働の方は毎日30分本を読むことをおススメします。まずはインプットです。

インプットして知識をつけて、実際の行動で使ってみる。そうして初めて、知識が能力に変わりますので、まずは知識を得ることが大事になります。

(知識と能力の関係は、「知識と能力とスキルの関係」をわかりやすく解説を参照)

また、勉強することでとても大きなものを得ることが出来ます。「仕事の選択肢が増える」ことです。仕事の選択肢がない状態か?選択肢がある状態かを比較してください。

当然後者の方が自分のやりたいことをできる可能性が高くなります。

(詳しくは、なぜ勉強しないといけないのか?をわかりやすく解説を参照)

可能な範囲の中で最大限出社すること

積極的に出社しましょう。そして、出社時は先輩・同僚含めてどんな仕事の仕方をしているかをつぶさに見るようにしましょう。

必ず自分とは違うやり方をしています。差を見つけて、見て聞いてきて盗みましょう。

働いている会社が成長に良い会社かどうかを見極める

今の環境下で、人を育てることができる会社とそうでない会社の差はとても大きいです。

キーポイントは時間当たりの課題解決経験が多い会社かどうかです。

この考えを持つ会社かそうでない会社かで、若手に担当してもらう仕事内容が全く変わります。そしてそれが、成長速度を大きく変えてしまいます。

(詳しくは20代で一番大事なこと「時間当たりの課題解決経験の多さ」をわかりやすく解説を参照)

人の成長に対するブラック会社が増えた「まとめ」

・経験時間の減少
・叱られる機会の減少
・学ぶ機会の減少

今働いている会社に、この3つの理由が当てはまるでしょうか?もし心当たりがあるなら、10年後の自分のために、「自分で学ぶ時間」を確保することを強くお勧めします。

このまま受け身の姿勢でいると、30代、40代になったときに、必ずキャリアの停滞を感じてしまうでしょう。

もし何をしたらいいか分からないなら、まずはビジネス書を読むことから始めてみませんか?

読書習慣がないという人でも、必ず習慣化できる方法があります。

(習慣化の方法は、「ビジネス書を読む」習慣がつかない3つの理由とその解決策をわかりやすく解説を参照)

もし、どうしても今の環境で自分を律する自信がないなら、自律的な成長を支援してくれる「少し厳しい環境」を求めて転職をすることも、有効な選択肢の一つです。

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転職の判断から面接まで解説している、20代「転職の流れ(転職判断・会社選択・広告の見方・面接のポイント)」をわかりやすく解説を参照下さい。

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