この記事は、社会人になって何かを学んだ方がいいと漠然と思っているが、何から学んだらいいかわからない人向けに書いています。
勉強するに値するテーマが見つからない、何を学んだらいいかわからない、せっかく時間を使うので、無駄にしたくない。
そんな風に考えている方に、絶対無駄にならない勉強法であるビジネス書を読むことをお勧めします。
ただ、問題は、「読む習慣化がつかない」ですよね。
この記事では、読む習慣化がつかない理由3つと解決策について、ビジネス書を読むメリットと合わせて解説しています。
この記事は、今までビジネス書を数百冊読んだ経験、風土の違う5社での経験、数百名のマネジメント経験、100回を超える若手向け勉強会の講師をした経験を元によしつが書いています。
(あわせて読みたい 若手社会人が最初に知っておきたいこと12選 考え方・意識・習慣)
社会人の勉強法 まずはこれだけ「ビジネス書を読む」
何を学んだらいいかわからない人は、「ビジネス書を読みましょう」
わかっているよと声が聞こえてきそうですね。でも、ビジネス書を読んでますでしょうか?
ビジネス書を読む習慣がつくと、必ず大きな変化が起こります。
- 知識がつく
- 自分が学びたい分野が見える
- 次々読みたくなる
- 更に知識がつく
読む習慣ができると、1から4の流れになり、更に1に戻ってという無限ループになります。その結果ものすごい知見がつくことになります。
ただ、一番大きな問題は、ビジネス書を読む習慣がつくかどうか?です。
この記事では、ビジネス書を読むときによくやってしまう失敗と対策、なぜビジネス書を読むことが良いのか解説します。
社会人の勉強法 「ビジネス書を読む」ことをすすめる訳
そもそもビジネス書とは何か?
著者側から見ると、自分のノウハウをお金に変える手段です。1冊売れるごとに、本の定価の10%が著者に入ります。
1,500円の本だと150円ですね。100部売れると、15,000円、10,000部売れると、1,500,000円の収入となります。
最近では10,000部売れたらヒット作ですが、思ったほど、大きな金額ではないですね。
大ヒットでもこれ位しか収入になりません。
だから、著者は、定期的に本を出したり、本を出したことをネタに講演会を開いたりすることで、複合的に収入を増やす努力をしています。
このような環境なので、著者の方も、ネタのちょい出し位では、売れる本にならないことがわかっているので、全身全霊をかけて内容を書いています。
読者側からすると、その内容をたった1,500円で得ることができるのです。
更に、出版社の校閲を受けているので、読みやすい構成となっていることに加えて、誤字脱字も少なく読みやすくなっています。
ネットや動画ではなくビジネス書を進める訳
情報量の細切れとなるネットや、脳が受け身でとらえてしまう動画ではなく、ビジネス書を読みましょう。
ネットではなく本を進める理由
本はざっくりというと1冊約10万文字位の情報量となります。そして、1テーマでこの情報量なので、深く掘り下げて書いてくれています。
それに比べてネットはどうしても一つのテーマに対して、うわべの記事が多くなります。だから、何回も検索して、戻って検索して戻ってを繰りかえすことになります。
ブログの世界では、1記事3千文字以上書こうと言われていますが、ビジネス書の10万文字と比べると差が歴然ですね。
また、ネットはプロの校閲を受けていないので、ある意味シロウト文章となり、全体の文章の流れが悪かったり、読みにくい言い回しになっていることも多いです。
これらがネットではなく、本を進める理由です。
動画ではなく、ビジネス書を進める訳
動画は受信方法が受け身なので、脳がちゃんと理解してません。ビジネス書は逆に脳が積極的に学ぼうとします。
人は脳を動かすときにとてもエネルギーを使います。だから、基本的には脳は働かないでおこうとします。脳を使う時のためにおとなしくしているのです。
動画を見るときの脳は受け身です。だから、精一杯働こうとしません。その点、本は能動的な作業となるので、脳がしっかり理解しようとしてくれます。
単純に1時間動画を見るのと、1時間本を読むのでは全く疲れ方が異なります。
その原因は、脳がしっかり働いているか働いていないかの差なのです。このことイコール自分の身になるかどうかという話です。
だから、同じ1時間を使うなら、脳にしっかり働いてもらえるビジネス書を読むほうがいいのです。
「ビジネス書を読む」習慣がつかない3つの理由と解決策
では、一番大事な読む習慣をつけるために、読む習慣がつかない3つの理由と解決策を、それぞれ詳しく書いていきます。
1.最初に読むビジネス書を間違えてた
一番多いのがこのパターンです。スキルや能力が高い人は何とかしますが、私を含めて、普通の人は、最初に読むビジネス書を間違うと絶対読む習慣がつきません。
だから、最初に読んでほしいビジネス書と読んではいけないビジネス書を正解1つと6つの不正解に分けて解説します。
最初に読むのが正解のビジネス書
まずは読むのが正解のビジネス書ですが「小説タイプ」のビジネス書です。
小説ではなく、小説タイプです。普通のビジネス書のように解説がびっしりではなく、読みやすいように、小説のような物語形式で展開し、都度解説ページがあるビジネス書のことです。
小説を読むかのようにとても読みやすいです。大体、ドラマチックに書いてくれています。その上で、伝えたい内容をしっかり盛り込んでくれています。
もっと言うと、解説部分は読まずに、小説部分のみ読むのもありです。
更に、学ぼうとせずに読むだけでOKです。まずは、ビジネスの話の本に慣れることが大事です。
小説タイプのおすすめビジネス書を、以下のページにまとめています。私が1冊につき、最低10回以上読んでいるビジネス書です。毎回発見があるとても読みやすく、身にもなるビジネス書を厳正しています。参照ください。
(詳細は、何回読んでも学べた本厳選!ビジネスに役立つおすすめ本30選を参照)
最初に読むのが不正解のビジネス書
ここで解説するものは、あくまで、ビジネス書を読む習慣がない人が、最初に読むとつまづくという意味合いで書いています。
これらのビジネス書が、ダメなのではないことをご理解ください。慣れた頃に読むのは大事ですよ。
ハウツー本
ハウツー=方法ですが、一見良いように感じますし、最初に手を出しやすく感じます。ただ、ハウツー本には大きな限界があります。
大きな限界とは、どうしても、読む人全体にあてはまる課題に対する解決方法として書いていますので、ハウツーがものすごく総論になります。
ハウツー本なのに、何か答えになっていないように感じるのはこのせいです。当然ながら個々人の知りたいことのハウツーになっていないのです。
大学教授が書いた本
私たち実務者は、実務で役立つ情報を得たいです。特に若手のうちは、出来るだけ実務に直結している内容でないと、理解できません。
でも大学教授が書くビジネス書は、抽象化されたものです。なぜなら、大学教授の仕事は現象を抽象化し理論化することにあるからです。
現場の経営者や社会人は、業務の課題解決が仕事ですが、大学教授は具体的な業務を行っていません。
だから、最初に読むと、総論だし、抽象化しすぎて何を言っているかわからないことになります。
ある程度実務を重ねると、抽象化や理論化が必要になります。その時まで待っておきましょう。
他人の行動を書いた本
取材等を通して、他の人の行動を書いているビジネス書が沢山あります。
この人たちは何かの仮説があり、そのように書きたい意図がありますので、本人が伝えたいことと違う内容になることが多いです。
更に、いくら取材したとしても、本人以外が本人のことをわかるわけはないのです。
だから、本人が本人のことを書いているビジネス書からはじめましょう。
本人のバイアスはかかりますが、リアルな現実を踏まえた文章になっています。
外国の方が書いた本の翻訳
外国の方を卑下しているわけではないのでお間違えなく。
日本に入ってくるビジネス書は、欧米系のビジネス書が多いです。
日本と欧米では、生活における基準となる環境・習慣・人と人とのつながり方・考え方、仕事の分担方法などかなり異なります。
だから、日本基準で考えると、内容的に合致しない部分がどうしても出てきます。
その上、読むとわかりますが、日本の文章になれている人にとって、どうしてもすぅーと文章が頭に入ってこない読みにくい文章になっています。
なぜなら、生活の基準や考え方が違うからしょうがないです。
とても良いことを書いている場合も多いですが、最初は避けましょう。
資格を取るための本
いきなり資格にはいかないこと。そして資格を取ろうと考えないこと。
なぜなら、資格はあくまで知識でしかありません。資格を持っていることイコール能力があるわけではないのです。
(知識と能力の違いは「知識と能力とスキルの関係」をわかりやすく解説を参照)
資格を取った状態とは、あくまでスタートラインに立つだけです。そして、その知識が本当にビジネスで役立つか?が疑問な資格が多いのです。
例えば、採用面談の場面で、資格が記載された履歴書を見ても、採用する側はほぼ参考にしません。特に役に立たないからです。
もちろん、士業(弁護士、税理士等)などで資格がないと仕事ができないものや、資格があることで、仕事の範囲が広がるものは別として、若手の内は資格は考えないでください。
2.ビジネス書の読み方を間違えていた
上記の基準でビジネス書を選んだとしても、読み方を間違うとこれも習慣化しません。間違ったと思った時の対処方法を含めて、具体的に解説していきます。
いやなのに最後まで読もうとした
まずは、読みにくい(=失敗した)と思ったらその本はすぐに読むのをやめてください。
とにかくやめる。これ一択です。無理に読もうとすると、絶対に読み進めることができず、読む習慣がつくことなく終わってしまいます。
私の家にも数十冊の読んでいない本が眠っています。
失敗した時のダメージを少なくするために、ビジネス書は、新品ではなく中古を買いましょう。特にアマゾンで1円で販売しているビジネス書がお勧めです。
※著者の皆さんごめんなさい・・・。
少し古いビジネス書となりますが、内容的には何の問題もないです。ビジネス書は陳腐化しないので安心してください。
一番のメリットは、1円なので、読むのをやめることができやすいことです。
もっと言えば、届いた時に違うと思ったら、読まないようにしましょう。それが、出来るのも1円(送料別ですが)だからです。
次に読むビジネス書を用意しておかなかった
必ず、次に読む複数のビジネス書を手元に置くようにしましょう。
読み終わったタイミングで、すぐに次のビジネス書を読めるようにしておくことで、読む習慣を定着させることが理由です。
間隔が開くとどうしても、続かなくなります。
更に、内容の重いビジネス書と、内容の軽いビジネス書を、カバンの中に入れておきくことをお勧めします。
その日の気分によって、内容の重いビジネス書は読みたくない日が誰でもあります。その時に、軽めのビジネス書が手元にあると、読む習慣を継続することができます。
内容をしっかり理解しようとした
読み方は、内容を理解しようとしなくていいです。まずは読む習慣をつけることが大事です。
理解できない部分が必ずありますので、そこにこだわると読む習慣が止まってしまいます。
私の読み方は、1つのビジネス書を2回読みます。
1回目はとにかく何も考えずに読み進める。そして、時間をおいて2回目を読む。2回目はしっかり理解しながら読む。でもわからないことはすぐに理解をあきらめます。
ある一定量読んだタイミングでまた読み返すと、自然と理解できるようになりますのでまずは読むことが大事です。
3.習慣化のノウハウを知らずに読んでしまった
3つ目は習慣化する方法を知らないと習慣化できないため、習慣化できる方法を解説します。
習慣化には個人ごとのコツがあります。
何事に対しても、習慣化することができないのが人の弱いところです。ある意味できないのが当たり前だと思いましょう。
ただ、人に応じて、習慣化できるコツが必ずあるので、見つけてほしいです。
こればかりは、これをやればとアドバイスできません。人によるからです。
私が実際におこなってるコツを4つ書いておきます。参考にしてみてください。
習慣化するコツ1 終了時間を決めて実行
業務終了後から○時まで知識をインプットする時間と決める。
業務終了後何分間読むとすると、業務が遅かった時に続かなくなります。
だから、〇時までと決めます。そして場所も決めておく。私は会社近くのマクドナルドで20時20分まで100円のコーヒーを飲みながら知識をインプットする時間にしています。
習慣化するコツ2 電車の中は学びの時間と決める
人により時間は変わるかと思いますが、電車の時間を学びの時間と決めてしまいましょう。
これは本当に習慣だと思います。スマホを触る癖がつけば、ずっとスマホを触っているし、ビジネス書を読む癖がつけばずっとビジネス書を読む癖となります。
私は、行きの時間はビジネス書を読み、帰りはテーマを決めてネット情報を収集する時間と決めています。
帰りがネット検索になっているのは、上記の通り、決めた時間までビジネス書を読む習慣があり、電車の中まで読みたくないからです。
習慣化するコツ3 回りの人に言ってしまう
周りの人に継続したいことをしゃべってしまう。
そうすると、やめることが恥ずかしくなるのでやめにくくなります。また、思いの外、周りの人が継続をサポートしてくれます。
習慣化するコツ4 妄想する
続けた結果どうなるか?を思い描き、思い描き、妄想し続ける。
人はイメージできると行動し続ける可能性が高まります。
私はあるスポーツの大会に今でも出ています。次のテーマですが、舞台に立つことをし続けたいからです。
そして上位に入りたいと考えたときに、いろんなものを続けることができました。
たばこをやめる、暴飲暴食をやめる、体幹トレーニングをする、ランニングをする。
これだけのことが今も続いています。上位に入るイメージをしたときに、足らないもの、邪魔になるものが見えてきます。
上記のような方法でビジネス書を読む習慣ができたとします。
たとえば1日30分平日のみだけでも、月600分=10時間、年120時間となります。塵も積もればすごいことになり、その時間分知識量が増えるのです。
「ビジネス書を読む」ことの大きな3つのメリット
ここからは、なぜビジネス書を読むといいかを3つお伝えします。
優秀な人のノウハウを得ることができる
ビジネス書は総じて優秀な人が書きます。そして、その方の頭の中にあるノウハウを、活字にしてくれています。
ということは、優秀な人のノウハウを簡単に手に入れることができます。
1冊のビジネス書を書くには膨大な時間がかかりますが、その内容を数時間で獲得できるのです。
こんなおいしい話はないです。
そして誰かに教えてもらう等時間を拘束されることもなく、自分の空き時間を使って学ぶことができます。
知識がつくと社会人としての自信がつく
ビジネス書を読むと自信がつきます。理由は2つあります。
1つ目は、知識がつき、知らないことが減ります。そして、知識がつくということは、能力がつく準備ができた状態となります。そして次々に知識が能力に変わっていきます。当然ながら、ここまで行くと自信が生まれます。
2つ目は、ビジネス書を習慣化している、ほんの少しの人になることができます。ビジネス書を読む習慣を持っている人は本当に少数です。ある意味優越感を持つことができます。
目標や夢を見つけたときに、高い位置からスタートできる
これが一番大きいメリットです。
誰もが最初から、目標や夢を持っているわけではないです。でも、目標や夢を持ちたいと思っています。
そして、社会人経験を積んでいくうちに、目標や夢を見つけた時のことを考えてみてください。
ほとんどの目標や夢には、実現するために知識・能力・スキルが必要となります。
見つけてから、知識を得て、能力を得ていくのか?それとも、ある程知識や能力やスキルがある状態からスタートするのか?どちらがいいでしょうか?
当然後者ですよね。
だから、目標や夢を見つけた時に焦らないように、今から知識をつけに行く=ビジネス書を読む習慣をつけておくのです。
社会人の勉強法 「ビジネス書を読む」まとめ
何を学んだらいいかわからない人はとにかくビジネス書を読みましょう。
最初は内容を理解できなくでOKです。だって、私もいまだにビジネス書を読んでわからないことが沢山出てきます。
まずは読む習慣化をつけることを目的にして下さい。そうすると自然と知識と能力が付き、理解できる範囲が多くなっていきます。
そして、一番のメリットは、目標や夢を見つけたときに高いところからスタートできることです。このことを頭の片隅に置いておいてください。
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