人は経験を通じて成長します。しかし、限られた時間の中で積める経験には限りがあります。
「もっと早く成長したい」「効率的に経験を積みたい」そう考えるあなたに、同じ時間でも人よりはるかに多くの経験を積める、とっておきの方法があります。
しかも、その方法は驚くほどシンプルです。
この記事では、具体的な実践ステップを交えながら、そのシンプルな方法をわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル)
同じ時間で人よりたくさんの経験を積める方法とは?
同僚や上司の仕事を「自分ならどうするか?」と「影でこそっと」考えてみる
自分の業務経験だけでなく、周囲の仕事についても「自分だったらどう対応するか?」と考えることで、同じ時間内で圧倒的に多くの経験を積むことができます。
もちろん、すべての仕事に口出しする必要はありません。頭の中で密かにシミュレーションするだけで十分です。
あなたが考えた対応策と、実際に同僚や上司がとった対応策を比較することで、多くの気づきや学びが得られます。
必要なのは、頭の中で考える時間だけ。コストは一切かかりません。
「自分ならどうするか?」を考える具体的な方法とは?
周りで実際におきていることを考えてみる
同僚や上司の仕事すべてを疑似体験できれば理想ですが、時間には限りがあります。そこで、まずは「トラブル案件」が発生した時に疑似体験をすることから始めましょう。
トラブル案件は、必ず原因を特定し、解決策を考える(=課題解決)プロセスを伴います。
私たちの仕事は「課題解決」の連続です。トラブル案件を疑似体験することで、その練習を効率的に行えるのです。
この記事では営業部署を想定して解説しますが、営業される部署の方は「逆の視点」で、また社外との接点がない部署の方も、社内の人が「お客様」だと想定して読み進めてみてください。
手順は、以下4つの流れです。
・初期行動
・現象を把握し、原因仮説を立てる
・原因に対する打ち手を考える
・同僚や上司が考えた打ち手を自分が考えた打ち手を比較する
それぞれを紹介します。
初期行動
行動プランを考える
トラブルが発生した際、まず必要になるのは、関係者(人や企業)への初期行動と社内への適切な情報伝達です。この行動プランを考えることから始めましょう。
トラブルの「重さ」によって、対応は大きく変わります。
・すぐに謝罪に伺うべきか
・お詫びのメールや電話で十分か
・まずは現状と今後の対応方針を伝えるべきか
といった社外向けのアクションを考えます。
同時に、社内では「誰に」「何を」「どこまで」伝えるべきか、その伝達範囲と内容も検討します。
ここでポイントとなるのが、「トラブルの重さ」という抽象的な概念を具体的にどう捉えるかです。
・お客様にどれほどの大きな損害を与えるのか?
・担当者に多大な迷惑をかけるのか?
・自社にどれほどの損失が発生するのか?
これらの要素を想定し、重要度を大・中・小のカテゴリーに分類します。そして、そのカテゴリーに応じた適切な対応を導き出します。
このカテゴリー分けの経験こそが、トラブルの「重さ」を的確に判断する力を養います。
現象を把握し、原因仮説を立てる
原因仮説を立てる
同僚や上司の行動を観察し、耳にする情報から、起きている現象を把握します。どんな現象にも、必ず原因が存在します。
まずは、聞こえてくる「現象」をできるだけ多く収集しましょう。

(現象と原因の違いは、「現象」と「原因」の違いをわかりやすく解説を参照)
次に、それぞれの現象が「なぜ起きたのか」を深く掘り下げて考えることで、原因仮説を立てることができます。
このプロセスを通じて、現象を正確に捉え、そこから真の原因を導き出す力が養われます。
原因に対する打ち手を考える
打ち手を考える
原因仮説が立てられたら、次はその原因に対する「打ち手(解決策)」を考えます。
現象から適切に原因仮説が導き出されていれば、それが真の原因であると特定でき、具体的な打ち手もスムーズに出てくるはずです。
逆に、多くの打ち手が浮かんでくる場合は、立てた原因仮説が間違っている可能性が高いでしょう。
この経験を積むことで、効果的な打ち手を立案する能力と、立てた原因仮説の妥当性を判断する力が向上します。
同僚や上司が考えた打ち手と自分で考えた打ち手を比較する
対策を比較する
ここまでの流れで、限られた情報からあなたなりの考え(行動プラン、原因仮説、打ち手)を構築しました。
あとは、実際に同僚や上司がとった打ち手と比較することで、「自分の考え方は適切だったのか?」「同僚や上司の分析には何か見落としがあったのか?」といった点を検証できます。
ここで重要なのは、「自分の考えが合っていたか否か」ではありません。
「自分ならどうするか」と主体的に考えた疑似経験そのものが、あなたの力となります。
さらに、実際の対応と「答え合わせ」をすることで、より深い学びにつながるでしょう。
可能であれば、お客様に提出された経緯書などを見せてもらうと、さらに詳しく検証し、理解を深めることができます。
この一連のプロセスを繰り返すことで、トラブル案件の原因把握と打ち手の精度が向上し、「基本的な課題解決スキル」が着実に身につきます。
同じ時間で人よりたくさんの経験を積める方法の「まとめ」
同僚や上司の仕事を「自分ならどうするか?」と考える
これが、同じ時間で効率的に経験を積むための最も効果的な方法です。
自分自身の業務経験だけでなく、周囲で起きている出来事(特にトラブル案件)を自分ごととして捉え、「もし自分がその立場だったらどうするか?」と頭の中でシミュレーションしてみましょう。
このプロセスに、実際に案件に深く関わる必要はありません。周りの状況を観察し、聞こえてくる情報に耳を傾けながら、密かに思考を巡らせるだけで十分です。
自分の経験に加えて、他者の経験を「疑似体験」することで、同じ時間で得られる経験値が飛躍的に増大します。この実践を繰り返せば、あなたのスキルアップと成長は間違いありません。
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