会社に入ると結果を求められます。給料をもらっているので当然のことです。
ただ、20代に対して、結果に比重を置きすぎた評価を行う会社には、働く人にとって致命的な問題が発生します。
この問題を理解して、プロセスとなる行動を評価する会社は良い会社なのです。
この記事では、結果に比重を置きすぎた会社は、どんな致命的な問題が現れるのか?を含めて、結果よりプロセスを求める会社が良い会社の理由をわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい いい会社の判断方法)
結果だけを求める会社の問題点とは?
- 若手の成長スピードが遅い
- 社内政治がはびこる
この2つが大きな問題となります。それぞれを詳しく解説します。
若手の成長スピードが遅い
結果だけを求める会社は、とても優秀な人は別として、一般の人は、大きな問題を抱えます。
大きく2つが問題です。
- 上長のマネジメントが雑になり、成長支援にならない
- 結果につながるプロセスの構築力が上がらない
それぞれを解説します。
上長のマネジメントが雑になり、成長支援にならない
メンバーの成長支援は上長の大きな責任です。
ただ、結果中心に評価を行っていると、上長がメンバーに、しっかり向き合うことをしなくなります。
結果だけで評価を行うという楽さに上長が慣れてしまうからです。
結果だけだと、数字の〇×だけで評価できます。判断等もなく深く考えることなく、評価できます。
査定のFBは、「達成率が〇〇だから〇の評価です。次はがんばろうね。以上」となります。
もちろん、評価内容を決める時も目標達成率だけのコミュニケーションとなります。
逆に、ちゃんとプロセスも評価基準になっている会社だとこのようにはなりません。
評価内容を決める時に、結果指標だけでなく、その結果を出すプロセスを考えないといけないし、そのプロセスをメンバーに納得してもらうだけでなく、動いてもらわないといけません。
その上、評価期間内で、プロセスとなる行動をちゃんと支援しないといけません。
ただ、査定期間が終わった時に、求めたプロセスを完全に実行したのに結果が伴わないことが起きます。上長が決めた行動目標が間違っている場合があるからです。
この事実に向き合わないといけないので、上長も目標設定時から、評価FBまでの全期間で必死になります。このことがマネジメントの質を上げて、皆さんの成長支援となるのです。
結果だけで評価していると、この成長支援がおこなわれないのです。
結果につながるプロセスの構築力が上がらない
評価される本人の成長にも悪影響が出ます。結果だけを求められると、2つのことが起きます。
- 結果が出ない時、どうしたらいいかわからないこと
- 結果が出ても何が良かったかわからないこと
それぞれを解説します。
結果が出ない時、どうしたらいいかわからない
そもそも結果に対するプロセスの構築力って20代前半では、ほとんどない場合が多いです。その上、上長が向き合ってくれない=しっかり教えてもらえない環境なので、わからないからできない状態のままとなります。
わかっているけど、出来ない状態は、今後の可能性がありますが、わからないからできない状態は、出来ないままとなることがほとんどです。
これにより、目標を達成する考え方や行動が向上せず、成長に大きく差がでることになります。
結果が出ても何がよかったのかわからない
上記とは逆のパターンですが、同じような現象がおきます。
達成したのに、なぜ達成したがわからないのです。わからないから再現性がないのです。せっかくうまくいったことが生かされないのです。
社会人経験が少ない場合は、良い行動について認知できず、できていないと考えがちです。
上長は、その良い行動をちゃんと認知させてあげることが大事な仕事なのですが、それができないのです。
もっと悪いことは、自分で勝手に達成要因を決めてしまい、実はそれが全く違うこともあるのです。
人の成長は、目標に対して事前に達成するためのプロセスとなる行動を決めて実行し、正しく振り返ることで、経験値が知識となり、能力が上がることで成長できるのです。
このとても大事なことが、わからないまま、時間がたってしまうのです。
政治性がはびこる
大きな政治性に蝕まれた会社では成長できません。
お客様にとって正しい行動と、上長に向けての正しい行動が相反した時に、上長を選んでしまう思考になってしまうからです。
政治性が広がる理由
結果だけで評価すると、たまたま、目標が低かったのか?ラッキーな受注があったのか、本人の努力だったのかが明確でなくなります。
そうすると必ずおきることが、本来の仕事の能力を上げるのではなく、目標を低く設定してもらう能力にたけた人が現れます。そしてその人が評価されます。
そうすると、仕事に向き合うのではなく、上長にいかに取り入るかという政治性に向かうか?退職するか?もしくは、じっと我慢して過ごすか?になります。
その結果、出世する人は、政治性がある人になります。
そうして、上層部には政治性がはびこる結果、会社全体もその悪影響が広がった組織となります。
政治性は、正しさを封印します。
正しいことが、偉い人の過去の行動・言動を否定することになるからです。
その人を否定することになるので、誰もがわかる正しいことを言えなくなります。
結果、本来必要となるお客様へ役立つ能力が上がらずに、社内政治の能力だけが上がることになります。
もちろん、他の会社ではまったく使えない人材となります。その上、このことに気づかずに年月をすごしてしまい、気がついたら取り返しがつない年齢になってしまいます。
政治性が高い会社での行動特性
自分の考えではなく、社長や上長が考えていることを予測する人が多くなります。
お客様への正解ではなく、社長や上長の考えていることを当てることに全勢力を使います。
そしてこのことが一番大事になるので、お客様より、社内を優先するようになるのです。
- お客様からの電話に出ずに、上司の依頼を対応する。
- 課の重要な会議をしている時に、課長の上長から電話が入ると、そちらの対応を優先し、課員は待ちぼうけになる。
- メンバーに対して指示していたことを、その上長の上長の指示で真逆のことを伝える
政治性の高い組織で働いたことがありますが、上記のようなことが、毎日のように行われています。
結果だけを求める会社の問題点の「まとめ」
- 若手の成長スピードが上がらない
- 社内政治がはびこる
結果だけど求める会社は必ずこの傾向が顕著となります。そして、驚くほど、このような会社が多いのです。
東証一部(現プライム市場)の上場会社で見た光景です。
新入社員全員集めて、営業本部長がとても怖い顔で「社会人は結果がすべて。結果が出る仕事をしてください」とだけ伝えた光景を見ました。プロセスの話は皆無です。
プライム市場に上場している会社でもこんなものです。ちなみに年間300名採用して300名やめている会社ですが。
だから、逆に言えば、プロセスを見てくれる会社は良い会社なのです。
他にも良い会社を見分ける方法を解説しています。参照下さい。
- 「良い人事評価制度がある会社」
- 「人事評価のFB面談が長い会社」
- 「責任の所在」が明確
- 「営業力に頼らない会社」
- 「すべき」より「したい」が多い会社
- 「恐怖より危機感で人を動かす会社」
- 「上司ではなく、お客様に目を向けている会社」
- 「変わり慣れている会社」
- 「単純作業のマニュアルがある会社」
- 「エクセルが使える人が多い会社」
- 「定量・定性分析を両方行う会社」
- 「展示会で直接に接してみる」
- 「良い上司かどうかの見分け方」
さくっと知りたい方は、上記の記事のポイントだけをまとめた以下の記事を参照下さい。
現象から判断する!「良い会社かどうか?」の見分け方を参照下さい。
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