皆さんの会社では、人事評価のフィードバック(以下FB)面談がしっかりおこなわれていますでしょうか?
給料の増減に関わることなのでとても大事なことですが、多くの会社できちんとおこなわれていません。
私は5社で働いていますが、1社を除いて結果のみ(プロセスの話もなし)です。
人事評価のFB面談は、実は経営の根幹に関わるほど大事なことなので、時間をかけるかどうかで働く会社が良い会社かどうかがわかります。
この記事では、なぜ、人事評価のFB面談に時間をかけると良い会社なのかをわかりやすく解説します。
この記事は、
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、現象から判断する!「良い会社かどうか?」の見分け方)
良い人事評価のフィードバック面談とは?
たくさんの時間をかけるのが、良い人事評価FB面談
もちろん、だらだら長くやってもしょうがないですし、叱られ続けるのも違います。
具体的には、「対象期間の振り返り」で1時間、「査定のフィードバックと次の目標設定」で1時間おこなわれ、終わった後に、清々しい気持ちになる場合が良い人事評価のFB面談です。
理想の人事評価の流れは以下となります。
1.目標を双方納得の上で設定
2.日々のサポート
3.対象期間が終われば、本人の思いを確認
4.その場で期待値調整もおこなう
5.査定者が集まる査定会議に上長が出席
6.結果を本人にFBし、次の目標を双方納得の上で設定
皆さんが働く会社の人事評価が上記の流れであること、かつ3と6で1時間使う場合が良い人事評価FB面談です。
なぜ時間をかけることが良い会社なのか?
ちゃんとやると時間がかかる
会社と上司が従業員に向き合っている
妥当な目標設定になる
上司が成長し従業員は良いFBを体験できる
上記4つが理由です。人事評価の目的と人事評価FB面談の目的を詳細した後に、それぞれを解説します。
人事評価の目的
「従業員が組織に貢献すること」と「従業員自身が成長すること」を同時に実現すること
これが人事評価の目的です。
よく、給与や賞与を決めるため、公平性を保つためなど人事評価の目的と表現していますが、本来の目的はこれらを掘り下げた部分にあります。
給与や賞与を人によって変えることや公平性を保つことはあくまで方法であって、目的ではないからです。
(詳しくは、「人事評価(人事考課)の目的」をわかりやすく解説を参照)
人事評価のフィードバック(FB)面談の目的
認識のズレの調整
評価者、被評価者には、どうしても認識のずれが生じます。
・自分はできていると思うが上司はできていないと思う
・自分はできていないと思うが、上司はできていると思う
・自分はこの目標をこのように理解していたが、そうでなかった
・私自身を上司が理解できていない
・私の行動を上司は見ていない
上げるときりがないくらい出てきます。この認識のずれを調整することが人事評価FBの目的です。
お互いの納得感の醸成のために、納得できるかどうかのスタートとなる「認識のズレ」をなくすことが目的です。
「人事評価」の目的を実現するためにとても大事なことです。
逆に言えば、認識のズレがなくなれば、ほぼ満足のいく人事評価のFB面談となります。
なぜ時間をかけることが良い会社なのか?の詳細
4つの理由を解説します。
ちゃんとやると時間がかかる
半年間の結果だけでなくプロセスも話すから
多くの会社は、半年間の評価となります。
もし短時間でできているなら、結果のみの評価となっているはずです。半年間のプロセス・結果を評価するのは、簡単なことでないからです。
結果のみで決める評価のデメリットは、恐怖圧迫やらされ感が醸成され、最終的に評価基準をいかに低く設定できるかに注力するようになることです。
もちろん、結果のみの評価で人事評価の目的は達成できません。
ちゃんと被評価者の行動を把握し、会社がおこなってほしいことと、本人の成長を同時に実現する場にすることが必要だからです。
会社と上司が従業員に向き合っている
1人の従業員の未来にかかわることだから
時間をかけることが大事だと思っているから、上司は沢山時間を使いますし会社はこのことを認めます。
その上、意味のある内容にする必要があります。
当然会社全体の仕組みの改善や上司の適切な取り組みがないと、従業員からすると苦痛でしかない時間となります。
会社によっては、人事評価に時間を使うくらいなら、日常業務をおこなってほしいという会社も多く実在します。
当然このような考えを持つ会社は、人事評価より日常業務の方が大事だと考えています。
会社の根本部分である人事評価を軽く見ているのです。
結果、人事評価が大事だと考える会社は、会社と上司が従業員に向き合っていることになります。
妥当な目標設定になる
目標設定が曖昧だと納得感が得られないから
人事評価をしっかりやろうと思えば、無茶な目標設定や軽すぎる目標設定では目的が達成できないことが明白になります。
無茶な目標設定なら、目標の納得感の醸成もできず、最初からあきらめてしまうだけでなく、人事評価に対する不信感につながります。
逆に、軽すぎる目標なら、簡単に達成できてしまうので、本人の成長につなげることができません。
結果、許容範囲に入る妥当な目標になるのです。
上司が成長し、従業員は良いFB面談を体験できる
・上司はちゃんと考えることで成長できる
・従業員は自身の成長に加えて上司になった時に良いFB面談ができる
人事評価をちゃんとやろうとすると、評価者である上司は本当に大変です。
適切な分業体制を考えたり、難易度をそろえたり、考え方の違う部下に納得してもらったり、時には厳しい評価を下さいといけません。
また、会社の求めることを強制的にやらせないといけない場合もあります。
当然ながら、これらをちゃんとおこなうためには、普段から従業員とまっすぐ向き合う必要があります。
だからこそ、上司は成長するのです。
逆に従業員側からすると、人事評価の良いフィードバック面談をたくさん経験します。
もちろん納得しない経験をすることもあれば、上司のすばらしい対応を目の当たりにすることもあります。
実は、このような経験がマネジャーになった時に生かされるのです。
このような経験があるから、逆の立場になった時にまっすぐ人事評価のFB面談に向き合えるのです。
この経験がなく、急に評価者になっても、どう対応すればいいかわかりません。
ちゃんとした人事評価を導入しても、運用に乗らない原因は、この部分にあります。
したがって、両方の経験を積むことができないと、良い人事評価FB面談ができないのです。
人事評価のFBに時間をかける会社は良い会社の「まとめ」
良い人事評価FBとは、
対象期間の振り返り1時間、査定のフィードバックと次の目標設定で1時間おこなわれ、終わった後に、清々しい気持ちになる
これが良い人事評価のFB面談の基準です。
なぜ時間をかけることが良い会社なのか?
ちゃんとやると時間がかかる
会社と上司が従業員に向き合っている
妥当な目標設定になる
上司が成長し従業員は良いFBを体験できる
この4つが理由です。
良いFB面談をおこなっている会社は、それほど多くはありません。逆に上記の条件に合致していれば、ラッキーと思うましょう。
逆に、上記条件ではまったくないFB面談の場合、自分が管理職になった時に苦労します。
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