営業力に頼らない会社は良い会社です。一見違うように感じるかも知れませんが、これは会社の本質に通じる事実です。
この記事では、なぜこのようなことが言えるのか?についてわかりやすく解説します。
この記事は、風土の違う5社での経験、数百名のマネジメント経験、数千社との取引経験、100回以上の勉強会講師の経験を活かし、わかりやすく解説していきます。
(あわせて読みたい 20代「転職の流れ(転職判断・会社選択・広告の見方・面接のポイント)」をわかりやすく解説)
良い会社はなぜ営業力に頼らないのか?
- 商品力があるから
- 商品開発を会社全体で行っているから
要は商品が強いから営業力に頼らないという状態なのです。
逆に悪い会社は商品力がないことに対する本質改善を行わないから、顧客接点である営業に全責任を押し付けるのです。
商品力があるとは?
商品力があるとは?多くの会社で同じように抱えている課題を、他社よりも解決できる商品・サービスを持ってるということです。
(詳しくは「製品・商品・サービスとは何?」をわかりやすく解説を参照)
だから、極論すれば会社ごとの課題等を知らなくても、商品案内で売れるのです。
商品力の弱さを営業力で賄えるのか?
商品力の弱さは、営業力では賄なうことはできません。
商品力がないと、そもそも商談ができないし、できたとしても顧客の要望を解決できる可能性が低いので売れません。
商談を獲得する時間と商談時間が共に無駄に終わります。
そこはなんとか営業力で売るんだという会社もありますが、商品力が低い商品であればいくら営業力があっても売れないものは売れないです。
先日、弱い転職サイトの優秀な営業担当と話していて思いました。商談内容は完璧で申し分ない。でも、その媒体に広告掲載はしません。
採用できるかどうかが一番のポイントなので、媒体力がある(応募数が多い)かどうかが掲載する媒体を決めるたった一つの基準となるからです。
私も長く営業をしているので、営業の価値を見い出したいが、媒体力の土台がないと営業力は発揮できない典型的な事例です。
人間関係で売れているのは営業力なのか?
ただ、人間関係で売れている事例も確かにあります。この場合は、商品力+その営業担当の力の合計が商品力となっている場合です。
この弱点は営業担当が変わると商品力が下がるので、後任の営業では売れなくなるのです。
更に最大の弱点は、会社のお金を使う際は、人間関係<会社のメリットが大前提なのです。
業績が良い等でそこまで細かく言われない時はいいですが、そうでなくなるとひとたまりもなく契約終了となります。
営業力がある会社で、商品力が弱い会社はない
営業力が強いという会社で、商品力が弱い会社を私は知りません。
「営業力がある会社」と検索してみてください。出てくる会社はどこもある分野で1番の商品を持っている会社ばかりです。
本来の営業力とは、売れる商品を如何に高く早く売ることができるかが営業力のありなしを判断するポイントとなります。
私も営業関連だけで25年以上働いているので、営業の力で売っているんだと言いたい気持ちはあります。
でも、これが現実なのです。
商品開発を会社全体で行っているとは?
会社は商品を開発して、製造して、販売するといういたってシンプルなことをおこなっています。
だから、一番大事なことは、この一連の流れをちゃんと回すことです。
でもこの一連の流れを回すことが難しいのです。よくあるパターンは、上記を開発部、生産部、営業部という組織に分けます。
ただ、組織を分けると、各部署が全体最適ではなく、部分最適(部の最適化)となります。
(詳しくは「部分最適と全体最適の違い」をわかりやすく解説を参照)
各部の上位者となる事業の責任者が、部分最適にならないように組織をオペレーションしないと、各部署の判断=部分最適となるのです。
部分最適を放置すると、各部署ができないことを他部署の責任にし始めます。他の部署の仕事内容が見えないから疑心暗鬼になっていくことと、責任転嫁しやすいからです。
そうすると当然お客様に一番近い販売=営業部の責任となります。
そうして本当は商品力がないのに、営業力がないから売れないという話にすり替わってしまうのです。
逆にこの一連の流れを全社各部署でちゃんと回していれば当然ながら良い商品が生み出される可能性が高くなります。
「営業力に頼らない会社は良い会社」まとめ
- 商品力があるから
- 商品開発を会社全体で行っているから
営業力はあった方がいいです。でも、商品力がないと全く役に立たないのです。
また、会社全体でお客様のニーズをくみ上げて、商品化するフローを営業現場だけに任せると何も進みません。
だからこそ、この2点がちゃんとできている会社はとても良い会社です。
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