転職には「履歴書」と「職務経歴書」が不可欠です。これら書類の内容が、面接に進めるかを左右します。
裏を返せば、この2つが不十分だと、面接のチャンスすら得られません。
しかし、この現実に直面するのは、実際に転職活動を始めてからです。
転職経験がない20代の方にとって、この状況は想像しにくいかもしれません。
ごく一部の人を除き、転職活動は困難を伴います。
不採用は、時に自分を否定されたように感じ、精神的に不安定になりがちです。その結果、焦りから拙い判断をしてしまい、誤った会社選びにつながることもあります。
このような後悔を避けるためにも、まだ転職を考えていない今から準備を始めてほしいのです。やるべきことはシンプルに2つ、「履歴書」と「職務経歴書」を実際に作成してみることだけです。
この記事は、まだ転職経験がなく、現在は転職を考えていない20代の若手会社員の方に向けて、なぜ今「履歴書」と「職務経歴書」を作成すべきなのかをわかりやすく解説します。
この記事は、
・3回の転職経験
・中途採用の責任者の経験
・多数の書類選考・面接の経験
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つ「よしつ」が、実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル)
転職検討前に「履歴書」「職務経歴書」を作るメリットとは?
現在の立ち位置(市場価値)がわかる
将来を考えるきっかけとなる
この2つが大きなメリットです。
「履歴書」「職務経歴書」は、過去の行動の中から書くので、どうしても記載内容が限られます。
したがって、転職を考える前から、「履歴書」「職務経歴書」に何を書くかをイメージしながら普段の仕事をおこなうことで、記載内容を増やす努力をしてほしいのです。
そうすることで、経歴がきれいに整い、転職時の書類通過率を上げるだけでなく、皆さんのキャリアパスを見つけることにもつながるからです。
まずは、中途採用している実務経験から、「履歴書」「職務経歴書」をどのように読み解いてるのか?を紹介した後に、上記の2つのメリットの詳細を解説します。
「履歴書」「職務経歴書」をどう見ているか?
私は、実務で中途採用に携わっており、書類通過判断はだけでなく、面接を実施し面接通過の判断もおこなっています。
今まで相当な数の「履歴書」「職務経歴書」を見て判断してきました。
まずは、これらをどのように見ているか?どのような判断をおこなっているか?を解説します。
「履歴書」「職務経歴書」を見て判断する人と判断方法
「書類通過を判断する人」と「その判断方法」を解説します。
書類通過を判断する人は?
各社の採用担当者
当たり前ですが、最初に「履歴書」「職務経歴書」を見て判断する人は、各社の採用担当者です。
採用担当者は、人事などの部署に所属しており、採用してほしい部署(例えば営業とか経理等)に代わって採用活動を行います。
ということは、採用担当者のお客様は採用したいと思っている各部署の組織長です。
もし、採用したい部署のニーズに一致しない人を書類を通過させて、採用したい各部の責任者に初回面接や最終面接してもらった時に何がおきるでしょうか?
実務が忙しい中、面接の時間を確保したのに、まったく無駄な時間だったと思われるだけでなく、人事に対する評価を下げてしまうことになるのです。
したがって、採用担当者は、できるだけ良い人材と思う人を厳選して面接に進めたいと考えています。
採用担当者がこのような考え方で仕事をしていることをまずは知っておいてほしいのです。
書類通過を判断する方法は?
少しでも不安に感じたら書類を通さない
20代の若手の「履歴書」「職務経歴書」は、実務経験が少ないため、仕事内容だけで判断することは困難です。
そのため採用担当者の基本スタンスは、少しでも不安を感じる応募者は書類選考で通さないというものです。
必須事項の漏れ、内容の薄さ、乱雑な書き方など、書き方に問題がある書類は、通過させたくないと考えます。
なぜなら、転職という重要な局面でこのような行動をとるということは、普段の仕事においても同様の姿勢が見られるだろう、と感じるからです。
また、ちゃんと書いている場合でも、想定する人物像と思えない場合は書類通過させません。
年齢の割に転職回数が多い、ブランクが長い、経歴があきらかに募集内容と合致しないなどです。
20代の若手の、「履歴書」「職務経歴書」の記載内容では、実務経験も少なく、仕事内容だけでは判断できないので、上記のような内容で判断することになります。
当然ながら、書類が通らなければ面接に進むことはできません。一度書類選考で落ちた場合、同じ会社に再度応募することは基本的に不可能です。
だからこそ、あなたの強みを具体的に示せる事例が一つでもあれば、それが大きな武器となるのです。
転職検討前に「履歴書」「職務経歴書」を作るメリットの「詳細」
上記のように判断されるということは、逆に言えば「履歴書」「職務経歴書」に書いてある内容がしっかりしていれば、面接通過率が上がるということです。
だからこそ、転職「活動時」に過去を掘り返してなんとか書くのでなく、転職「検討前」の今から将来の書く内容を計画的に考えて、実際に行動することで書ける内容を増やすことが大事になるのです。
具体的には、実務の中での成功体験を計画して積んでいくことや自慢できる成績(例えば表彰等)を「狙って」取りにいくことなどです。
転職を検討する前に将来の書く内容を決めて実施し、転職時にその内容をこれらの書類に書くのです。
実はこの行動を取ることで、以下の2つのメリットを享受できます。
・現在の立ち位置(市場価値)がわかる
・将来を考えるきっかけとなる
それぞれのメリットをわかりやすく解説します。
現在の立ち位置(市場価値)がわかる
今の「履歴書」「職務経歴書」で転職できるかどうかを判断できる
今現在の状況で、「履歴書」「職務経歴書」を書いたものを客観的に見てみてください(実際に書かなくてもイメージでもOK)。
あなたが、採用担当だったら、面接してみたいと思いますか?
実は、このことを考えてみることがとても大事になります。
20代の若手の方は、記載内容がとても簡素なものになります。ということは、誰もが横並びなので、少しの差別化要素を入れることで書類通過率が上がるのです。
違う言い方をすれば、書類だけで面接したいと思ってもらえることは、市場価値が高いとも言えるのです。
将来を考えるきっかけとなる
・実績を出す行動につながる
・やりたいことを見つけるきっかけになる場合がある
・履歴書がきれいである必要性に気づける
上記4つがポイントとなります。そしてこの4つが自分のキャリアを作る上でとても大事なことです。それぞれ解説します。
実績を出す行動につながる
職務経歴書を書こうとすると書くことが多くないことに気づきます。このことにどれだけ早く気付くかがとても重要です。
気づいたら、具体的な成果を記載できるように動き出せる可能性が高まります。これがとても大事です。
記載するべき内容は、例えば仕事で表彰される、与えられた目標を達成する、難易度の高い課題を解決するといった「成功体験」です。
これらは具体的にアピールしやすいポイントとなります。 とにかく「一度でいい」のです。一度でもあれば、それが事実となります。毎回は難しくても、ピンポイントで狙って成功体験を積んでみてください。
(成功体験の積み方の詳細は、少しの工夫で成功体験を積む方法をわかりやすく解説を参照)
やりたいことを見つけるきっかけになる場合がある
履歴書を書く際、高校や大学の選択理由、現在の会社を選んだ理由、サークルに入った理由など、人生の節目における大きな決断の背景を少し深く掘り下げてみましょう。
それらの理由に共通点が見つかれば、それがあなたの「本当にやりたいこと」につながる可能性があります。
「やりたいこと」は簡単に見つかるものではありません。しかし、過去の大きな選択の場面では、意識的・無意識的を問わず、あなたの「やりたいこと」の本質が垣間見えることがあるのです。
履歴書がきれいである必要性に気づける
ここで言う「きれい」とは、転職回数が少なく、転職期間にブランクがない状態を指します。
もし、転職回数が多く、空白期間が頻繁にある履歴書を想像してみてください。それだけで、書類選考を通過する可能性が低くなることが想像できるでしょう。
このイメージを持てることは非常に重要です。なぜなら、それが安易な転職への歯止めとなり、後悔のないキャリア選択につながるからです。
今「履歴書」「職務経歴書」を作るメリットの「まとめ」
現在の立ち位置(市場価値)がわかる
将来を考えるきっかけとなる
この2つが、転職を考える前に「履歴書」「職務経歴書」を作成するメリットです。
「履歴書」「職務経歴書」は書く内容を事前に作るということを覚えておいてください。
今は転職するのが当たり前です。絶対に必要になるので、困る前に対策をしましょうね。
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