分かってないことを分かる方法「アバウトな言葉を使わない」を解説

4.自己成長
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仕事で「わかっているつもり」だったのに、いざ説明しようとすると言葉に詰まってしまう。

実は、私自身もいまだにそのような経験が多々あります。

最大の落とし穴は、「自分が何を知らないのか」を自覚する機会が、日常には多くないことです。

人は「自分はわかっていない」と正しく認識できて初めて、本当の学びをスタートさせることができます。

しかし、日常的に使っている「ある言葉」が、その貴重な気づきのチャンスを奪っています。

この記事では、わかっていないことがわかることで、ビジネスOSをアップデートする最強のトレーニング方法である『アバウトな言葉を使わない』という手法について解説します。

この記事を読むと、自分の弱点が明確になり、明日からの仕事の解像度が大きく変わるはずです。

この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、自己成長のロードマップ:定義から効率的な学びの方法を紹介)

自分が分かってないことを分かる方法とは?

アバウトな言葉(形容詞、曖昧な動詞など)を使わない

アバウトな言葉を使わないと、私を含めた多くの人は話す際に言葉が詰まってしまいます。

その詰まるという現象が起きることで、わかっていないことが自覚できるのです。

なぜなら、脳に具体的な出力を命じると、脳は「具体的な事実」を探しに行きますが、そこに知識や確信がなければ、返事(言葉)が返ってこないからです。

まずは1日だけで構いません。アバウトな言葉を「封印」してみてください。それだけで、自分の思考の現在地を驚くほどリアルに感じ取れるはずです。

アバウトな言葉とは、「すごい」「たくさん」「早めに」「重要」「丁寧」「頑張ります」「検討します」「共有します」「徹底します」「意識します」1「とりあえず」「一応」「状況を見て」「なるべく」などの形容詞、曖昧な動詞などです。

ニュアンスは伝わりますが、具体的ではありません。

これらをおこなうことで3つのメリットがあります。

・実はわかっていないことがわかる
・他者との認識のズレが解消できる
・再現性が高まる

分かってないことがわかることはもちろん、その他に2つメリットがあります。

3つそれぞれを解説し、その後にアバウトな言葉を使わない際の注意点を紹介します。

実はわかっていないことがわかる

言葉につまったら、伝えようとしたことが理解できていません

なぜアバウトな言葉を禁じると、言葉に詰まるのでしょうか?

それは、アバウトな言葉が『思考の逃げ道』になっているからです。

たとえば『売上が好調です』という言葉を封印し、『実数』と『比較』で語ろうとすると、例えば『あれ、目標はいくらだっけ?』『前年比は何%だっけ?』と、自分が把握していない情報が浮き彫りになります。

ではなぜ人は思考を避けるのでしょうか?

それは、脳を動かすには大きなエネルギーが必要で、できるだけエネルギーを使わないように人の思考が設計されているからです。

「具体的にする」とは、脳内のバラバラな「点」を繋ぎ、論理(ロジック)を組み立て直す作業です。

これは単に記憶を引き出すのとは違い、膨大なエネルギーを消費する「重労働」です。

だからこそ、アバウトな言葉に逃げてしまうのはあなたの怠慢ではなく、脳の「省エネ本能」のせいです。

だからこそ、その本能に逆らってアバウトな言葉を封印して見ることで多くの気づきがあるのです。

他者との認識のズレが解消できる

他者との認識の齟齬が少なくなり信頼が増す

ミスコミュニケーションは必ず起きます。なぜならたった1往復のコミュニケーションでも、8つの工程があるからです。

この8つで齟齬がなくて初めてコミュニケーションが成立するからです。

(詳しくは、ミスコミュニケーションとは?4つに分けて原因と対策を紹介を参照)

例えば、あなたが思う「早めに」と、上司が思う「早めに」は、多くの場合一致しません。

曖昧な言葉のまま「8つの工程」を通過させると、どこかで必ず解釈がズレ、勝手な期待や思い込みによる不信感を生んでしまいます。

アバウトな言葉を捨て、数値や動作に置き換えることは、相手と「言葉の定義を揃える」という誠実な行為そのものです。

この小さな定義の積み重ねこそが、ビジネスで最も価値のある「信頼関係」を築く最短ルートになります。

再現性が高まる

うまくいった理由、失敗した理由が明確になる

「なんとなく頑張ったから成功した(アバウト)」では、次も同じ成果を出せる保証はありません。

ビジネスにおいてとても大事なことは、継続的に結果を出すことです。短期戦ではなく長期戦だからです。

継続的に結果を出すには、良い結果であれば、そのプロセスを再現すればいいですし、悪い結果なら、プロセスを改善すればいいです。

例えば、「検討します(アバウト)」という言葉を捨て、「競合3社の価格を比較表にまとめる(具体的動作)」とすることで、「どの動作が成功の鍵だったか」を正確に把握できるようになります。

明確に振りかえることで良いプロセスは継続し、悪いプロセスは改善することで再現性が高まります。

アバウトな言葉を使わない際の注意点

・具体的な数値などの言葉に置き換える
・置き換える場合は「実数」と「比較」の違いにこだわる

この2点が注意点です。それぞれ解説します。

具体的な数値などの言葉に置き換える

「程度問題」の解像度を上げる

ビジネスには常に「程度」があります。

「少し遅れている」というアバウトな報告を「3日遅れている」という数値に変える。これだけで、それが許容範囲なのか、直ちに総力戦で解決すべき「問題」なのかを、誰もが正しく判断できるようになります。

このような話はとても多くあります。

だからこそ誤解が出にくい数値にする必要があります。

数値の場合は「実数」と「比較」の違いにこだわる

実数の問題か比較した場合の問題かを明確にできる

数値を扱う際、その数字が「規模」を表す実数(絶対値)なのか、「勢い」を表す比較(相対値)なのかを区別することは極めて重要です。

例えば『売上1億円(実数)』でも、『市場成長率が200%(比較)』なら、相対的には衰退しているかもしれません。

多角的な視点(実数と比較)を持つことで、アバウトな判断ミスを根絶し、本質的な意思決定が可能になります。

ビジネス用語は『究極のアバウトな言葉』

「マーケティング」などのビジネス用語もアバウトな言葉

「戦略」「マーケティング」「バリュー」といったビジネス用語も、実はアバウトな言葉の典型です。

こうした「響きの良い言葉」に逃げて、わかった気になってはいませんか?

自分の言葉で中身を定義できていないなら、それは「すごい」や「頑張る」と言っているのと、本質的な価値は変わらないのです。

(詳しくは、ビジネス基礎知識を学ぶ大前提「言葉の定義に正解はない」を解説を参照)

ビジネス用語の場合は、数値には置き換えることはできません。

ただ、自分なりの定義を持っておくことで、他の人が同じ言葉に持つ定義との違いが分かりやすくなります。

まとめ

アバウトな言葉(形容詞、曖昧な動詞など)を使わないことで、「実はわかっていないことがわかる」「他者との認識のズレが解消できる」「再現性が高まる」メリットを享受できます。

アバウトな言葉を捨てるのは、最初はとても疲れますし、自分の無知に直面して苦しいかもしれません。

しかし、その『言葉の詰まり』を一つずつ解消していくことこそが、あなたのビジネスOSを本物にする唯一の道です。

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