従業員に大きなメリット!会社が毎年「増収増益」を目指す理由

2.考え方・意識・スキル
※当ページのリンクには広告が含まれています。

「なぜ毎年増収増益を目指すのか?今年くらいは目標を下げたらいいのに?」

会社で働いていて、そう感じたことがある人は多いでしょう。

増収増益を達成するには、現状維持の仕事では実現できず、常に新しい挑戦が求められます。

会社に理由を聞いても「売上を上げることが大事だから」といった抽象的な答えしか返ってこないため、増収増益が自分たちにどんなメリットをもたらすのか、明確に理解している人は稀かもしれません。

しかし、増収増益を続けることは、関わる全員に大きなメリットをもたらします。

この記事では、増収増益を続けることで、従業員・顧客・経営にどんなメリットがあるか?についてわかりやすく解説します。

この記事を読むと、会社が増収増益を目指す理由が理解でき、今より前向きにとらえることができるようになります。

この記事は、

・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル

毎年増収増益を目指す理由は?

従業員・顧客・経営者のハッピートライアングルのため

具体的には、

・従業員の市場価値向上
・顧客サービスの安定供給
・経営者の心の安定

これら3点こそが、会社が増収増益を目指す理由であり、経営・従業員・顧客すべてがハッピーになるための必須条件(ハッピートライアングル)なのです。

このトライアングルを構成する要素を、ひとつずつ解説します。

従業員の市場価値向上

・自分の能力アップ
・働く会社のブランド化
・給料アップ

従業員にとって、毎年の増収増益を目指すことはしんどい挑戦です。「今年も頑張ったのだから、来年くらいは目標を下げたらいいのに」と考えるのは当然でしょう。

しかし、増収増益を続ける会社で働くことは、成長が停滞している企業で同じ時間を過ごすことに比べ、上記3つの圧倒的に大きなメリットを自身にもたらします。

その内容を一つずつ見ていきましょう。

自分の能力アップ

自分自身の能力が上がる

増収増益に貢献できる経験こそが、自分自身の能力を高める「最も大きな果実」です。

増収増益が続く会社は、いい意味で適度な緊張感に包まれています。

それは、毎年目標という名の「高くなる山」を登りきるために、「昨年と同じ行動=現状維持」ではなく、常に新しい行動を続けているからです。

その過程で、常に新しい学びが得られます。

働く会社のブランド化

皆さんの能力を証明してくれる

個人の能力を客観的に証明することは、実はとても難しいことです。

しかし、増収増益を続ける会社で働くという事実は、「入社できるだけの能力」、そして「普通の会社よりも多くの経験を積めている」ことの強力な証明になります。

これが、あなたの市場価値を大きく高めるプラス要素です。

特に転職の際、職務経歴書に社名を書くだけで、採用側が上記のようなイメージを持ってもらえるようになります。

給料アップ

給料が上がりやすい

増収増益が続けば、人に払うお金の原資が大きくなります。その上、毎年結果が出ているので、ボーナス含めた給料が毎年上がりやすくなります。

増収増益が実現できていない会社であれば、結果を出しても、増収増益をしている会社ほど一般的には給料が増えません。

会社のコストの中で、人件費は非常に大きな割合を占めます。原資(給与に使えるお金)が増えない限り、あなたがどれだけ活躍しても、大きな給料アップは望めません。

また、増収増益が続くと組織が拡大し、役職のポストが増えます。昇進の可能性が高まることも、給料が上がりやすくなる大きな要因です。

(詳しくは、「給料が上がる会社」「上がらない会社」の見分け方を参照)

顧客サービスの安定供給

良いサービスに改良できる

増収増益が実現すると、新しい投資ができます。そうすると、今の製品・商品・サービスが良くなります。または、まったく新しい製品・商品・サービスを創ることができる可能性が高まります。

これにより、安定的なサービスを提供できるようになり、顧客はますますファン化し、リピートしてくれる状態が続きます。

結果、感謝される状態が続きます。

経営者の心の安定

正しい判断の確率が上がる

経営者はものすごいプレッシャーの中、経営しています。

自分が経営している会社の存続、従業員への責任、顧客への責任をすべて背負っています。

その中で、売上が下がり続ける状態が続けば、何がおきるか?

当然お金がなくなりますので、投資ができなくなります。投資ができないと顧客へのサービスが劣化します。そうすると更に売上が落ちていく負のスパイラルに入ります。

本来、経営は短期・中長期、ミクロ・マクロのトータル視点で行うべきです。しかし、売上低下が続くと、目の前の現金を確保することが最優先になってしまいます。

その結果、経営者は冷静で正しい判断ができなくなり、従業員が懸命に働いても、会社は傾いてしまうのです。

だからこそ、会社の現金を増やし続ける増収増益が不可欠なのです。

増収増益ができている状態であれば、心が安定します。

心が安定すれば、冷静な判断ができます。その結果、給料アップや先行投資につながります。

毎年増収増益を目指さないと何が起きる?

・組織が緩む
・意識が社外中心から社内中心になる

毎年増収増益ができないと上記の2つの問題が発生します。

それぞれ解説します。

組織が緩む

スピードを緩めると戻らなくなる

毎年の増収増益は本当に大変です。

だから、別に毎年増収増益を続ける必要があるのか?と思う人もいると思います。

しかし、増収増益は毎年必要なのです。人間は現状維持を好む性質があり、一度緩めた緊張感を再構築するのは簡単ではありません。

人の脳をフル稼働させるのは、ものすごいエネルギーが必要です。したがって、人間は怠けるようにできています。

「今まで頑張ったから会社は大丈夫」「私が少しくらい緩めても他の誰かがカバーしてくれる」といった自己を安心させる考えを持ってしまいます。

その証拠に、減収減益が続く会社は、社員がゆっくりのんびりしており、「まさか倒産する」とは本気で考えていません。

他責であふれ、この前こんなことがあったと、10年以上前のことを昨日の出来事のように話しています。

切羽詰まっているかと思いきや、まったくその逆なのです。

私はこのような状態の会社を経験しています。だからとてもわかるのです。このように考えることは先ほども言った通り、人本来のことだから咎めるつもりは全くないです。

ただ、このような状態が続くと、思考が沈着し変化できる可能性が低くなり会社は衰退します。

したがって、そうならないためにも増収増益を続けていくことが、とても大事なこと、かつ必要なことなのです。

意識が社外中心から社内中心になる

社内政治がはびこる

組織が衰退していくと、必ず、従業員の視野が社外中心ではなく、社内中心になります。

これは、人が集まる組織で起きることで、今までの歴史でも数多く起きています。

どんなに強い国でも、領土確保という成長ができなくなると、必ず国の中で問題がおきて組織の中から崩壊していきます。

同じことが会社組織でも起きます。

顧客という社外に向いていた意識が、社内に向き、社内政治・責任のなすり付けあい・他責思考という問題が顕在化します。

意識が外に向いていたため、社内の問題はクローズアップされなかったのですが、意識が社内に向くことで、社内の問題がクローズアップされるようになります。

このような状態になると、社内はギスギスし足の引っ張り合いとなりとても嫌な雰囲気になります。

したがって、増収増益を続けていくことが重要で、継続することで経営・従業員・顧客のハッピートライアングルが出来上がるのです。

毎年増収増益を目指す理由の「まとめ」

経営・従業員・顧客のハッピートライアングルのため

具体的には、

・経営者の心の安定
・従業員の市場価値向上
・顧客サービスの安定供給

これらが実現できるからこそ、会社は増収増益を求めます。

日々の努力を「自分の成長=市場価値向上」のためだと捉えていきましょう。

もちろん、増収増益達成はしんどく感じるでしょう。しかし、しんどさを感じた時こそ、新しい課題に挑戦し、自身が成長している証拠だと前向きに捉えてください。

ただし、掛け声や恐怖だけで増収増益を求める経営、商品やサービスの強化を怠る経営、すべての責任を現場に背負わせる経営には注意が必要です。

そのような環境では、有用な経験は積めません。自身の市場価値向上につながらないと感じたなら、心身を壊す前に転職も視野に入れるべきでしょう。

(転職を検討する際は、20代「転職の流れ(転職判断・会社選択・広告の見方・面接のポイント)」を参照)

他にもよく使う言葉の本質について記事を書いています。参照下さい。

noteで、「増収増益を目指す理由」を含めた、5つのテーマで東京ディズニーリゾートの運営会社であるオリエンタルランドさんの記事を書いています。参照下さい。

課題が山積みオリエンタルランドをビジネス基礎知識で読み解く|よしつ@社会人の学びをサポート
盤石な経営に見えるオリエンタルランドさん。言わずと知れた東京ディズニーリゾートの運営会社です。 ただ、複数のビジネス基礎知識に当てはめてみると、案外盤石ではないことが見えてきます。 開園して40年以上たっています。長く成長してきた会社だから...

noteで、103万円の壁問題を「増収増益を目指す理由」を含めた4つのテーマを使って解説しています。参照下さい。

103万円の壁問題をビジネス基礎知識で読み解く|よしつ@社会人の学びをサポート
国民民主党が国民の手取りを増やすために、自民党と議論しています。 議論のポイントは、基礎控除を現状の103万円のから178万円に引き上げることができるかどうかです。 今までは、自公で過半数を取っていたので、他党の意見は聞かずに本予算を決める...

ビジネスの知識を増やすには、本を読むことがおススメです。

失敗しない本選びのために、何回も読んだおススメ本を紹介しています。参照下さい。

何回も読んだおススメ本!ビジネスに必要な4領域13テーマに分けて紹介
今まで、1,000冊弱の本を読んでいますが、結果、沢山の分野の本を読むことになりました。この記事では、私が実際に読んだ本の中から、気づきがとても多くあった、おすすめ本を厳選して紹介します。

何何回も読んだおススメ本!ビジネスに必要な4領域13テーマに分けて紹介はこちら

本の購入費が気になる方は、アマゾンさんが電子書籍の定額読み放題サービスをおこなっています。参照下さい。

読み放題「Kindle Unlimited」をおススメする人しない人
AmazonさんのサービスにKindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)があります。指定された電子書籍であれば、定額で読み放題となるサービスです。月額税込980円というお手ごと価格となっていますが、サービスの内容からおススメす...

読み放題「Kindle Unlimited」をおススメする人しない人はこちら

本を読むのが苦手な方には、プロのナレーターが本を朗読してくれるサービスがあります。参照下さい。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較
本を朗読してくれるサービスがあります。「オーディオブック」という総称で呼ばれており、「Amazon Audible(オーディブル)」と「audiobook.jp」の2社がこのマーケットの2強となっています。この記事では、この2社のサービスの違いについて詳細に紹介します。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較はこちら

本の置き場や持ち運びが嫌な人は、アマゾンさんのKindle(キンドル)端末がおススメです。

(詳細は、Kindle端末の選び方とおススメをわかりやすく紹介を参照)

他にもたくさんの記事を書いています。参照下さい。

記事一覧
知っておきたい おススメの学び方まとめ記事社会人の勉強 おススメの学び方とは?各記事ビジネススキルとは?必要なビジネススキル一覧付「社会人の勉強」おススメする2つの方法ビジネス書を読む3つのメリットビジネス書を読む「習慣化」の方法文章を書く...

サイトマップはこちら

記事を用語から探したいなら、以下を参照下さい。

【掲載用語一覧】 各用語を分かりやすく解説
固い表現や小難しい言葉で理解できなかったり、困ったことがある方向けに、すべての用語を各記事内でわかりやすく解説します。ア行~ワ行 (日本語)ア行 ・アイサス(AISAS) ・アイドマ(AIDMA) ・アップセル ・合った会社の見つけ方 ・ア...

掲載用語一覧はこちら

タイトルとURLをコピーしました