20代社会人は様々なことに悩みます。その中のひとつに「仕事にやりがいがない」という悩みがあります。
やりがいとは、充足感、充実感、達成感などと言われます。
自分がどう感じたかの判断なので、人により「やりがい」の基準は変わります。
この記事では、「仕事にやりがいがない」について、そもそもやりがいとは何か?、やりがいがない原因と対策についてわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル)
やりがいがないとは?
「やりがいがない」とは、自分の行動に価値を感じないこと
自分が行動したことに価値がないと自分自身が思っている状態です。
行動自体に本当に価値がないが、行動の価値をわかっていないかのどちらかです。
「やりがい」とは?
おこなった行動に価値があると思えている状態
「やりがいがない」の反対となり、これが「やりがい」の定義です。充足感、充実感、達成感などと言われますが、抽象化せずに言うとこの言葉です。
やりたいかどうかではなく、やったことに価値があるかどうか?です。
やったことに価値があるとは、自己認知、もしくは他の人からの認知により、やった行動を自分でやってよかったと思えている状態になるかどうかです。
「やりがい」と「やりたいこと」の関係
「やりがい」は、「やりたいこと」と対比すると理解しやすくなります。
「やりたいこと」と「やりがいがあること」の関係は上図です。
「やりがいがあること」の中に「やりたいこと」があります。
したがって、「やりがいがあること」の中には、「やりたくないこと」が含まれるのです。
「やりたくないこと」でも、やったことに価値があると自分で思うことで「やりがいがある」ことになります。
これが「やりたいこと」と「やりがい」の大きな違いです。
やりたくないことをやっているときの3つの状態
やりたくないことをやっている場合は、以下の3つに分けることができます。
- 自分の行動に価値があると思えない
- 自分自身の判断でやりがいがあると思えている
- 他の人に教えてもらいやりがいがあると思えている
やりがいがないのは、1の場合です。2と3はやりたくないことをやってますが、やりがいがある状態です。それぞれ解説します。
自分の行動に価値があると思えない
自分自身で価値があると思えない場合は以下の3つです。
・仕事内容があっていない仕事をしている
・自分にとって簡単すぎる仕事をしている
・自分に任されない仕事をしている
それぞれを解説します。
仕事内容があっていない仕事をしている
仕事内容があっていない場合は下位の2つです。
・担当業務があっていない
・商品自体があっていない
それぞれ説明します。
担当業務があっていない
会社は分業を基本としますので、様々な担当業務があります。
したがって、自分がやりたくないと思う仕事を担当することもあります。
その際に、自分にあっていないと感じます。
例えば、ECサイトの運営がしたくてサイト運営会社に入社しても、経理業務を担当することがあります。このような場合です。
配属は、会社の状況や適性で決めますので、このようなことが起きます。
ただし、担当業務があっていないと感じた場合でも、よほど嫌いな業務でなければ、1年はやり続けることをおススメします。
今自分にあう仕事と思っている仕事以外で、あっている仕事が無数にあるからです。
たくさんの若手を見てきましたが、自分にあっていないと思っている仕事を1年から2年経験すると、その仕事があっていたということをたくさん見てきました。
会社には、さまざまな部署があります。そして、それぞれの部署がないと、成り立ちません。
会社に勤めている場合は、どの部署に異動になるかわからないのが実情です。
私も何回も体験しています。特に大きな変化は、営業一色だったのですが、コールセンターへの異動でした。
最初はとてもお門違いの部署と思いましたが、仕事をしている間に、仕事の本質は変わらないと感じました。
仕事の本質は課題解決です。もちろん、部署により日常業務は全く違います。
ただ、半年位たった時に、やることは結局同じ(課題解決)だと感じることができ、それからは、前向きに業務を行うことができました。
商品自体があっていない
仕事をがんばろうと思っても、販売する商品が嫌いであれば、営業・スタッフどちらの業務でも、がんばれません。
嫌いなことは基本変わらないので、入社前に避けておきたいことですが、入社後わかったのであれば、早めの転職をおススメします。
嫌いなことは時間がたっても好きにならないからです。
ただ、嫌いの定義は、知り合いに「絶対」勧めたくないという定義です。そう考えた場合いかがでしょうか?
そこまで嫌いではないと思えば、将来好きになる可能性はあります。
自分にとって簡単すぎる仕事をしている
簡単な仕事は、覚えるもの早くすぐに一人できるようになります。ただ、だからこそ面白く感じない人が多いのです。その上、成長実感を持ちにくいことも特徴です。
代表的な仕事は、単純作業が中心の仕事です。
社員に主業務として、単純作業を担当させる場合の会社の判断基準は以下の2つです。
・ミスされたくない
・ゆっくり育てたい
それぞれ説明します。
ミスされたくない
ミスをされたくないから仕事を任せない会社があります。
この会社は、若手を育てるより社内の別の人やお客様を第一優先で考える会社です。
このように書くと正しいように感じると思いますが、人を育てるという観点では、完全に間違っています。
できるだけ早く転職することをおススメします。
もちろん程度問題ではありますが、上記のように考える会社は、そのような風土を全社で持っています。
そしてこのような風土で働くと新しいチャレンジができません。
今までのやり方を変えずに、ずっと同じことを続ける会社はこの風土を持っています。
その結果、課題解決の機会がなく、成長するスピードがとても遅くなってしまいます。
したがって転職を進めるのです。
ゆっくり育てたい
とてもやさしい人が多い会社です。でもこのやさしさは、間違ったやさしさです。
本当のやさしさは、部下や後輩を成長させ、どんな会社にでも通用する人材に育てることが本当のやさしさです。
そのためには、当然厳しいことを要求し、時には無理難題を要求することで成長促進を図ります。
ただ、一つの救いは嫌な人たちが少数であることです。
したがって、改善の宝庫であることを活かして、その会社でがんばるという選択肢も残ります。
単純作業がつまらないという話はとてもよくわかります。ただ、1点だけ持っておいてほしい視点があります。
単純作業が沢山残っているということは、社内業務を改善できる余地が多く残されているということです。
単純作業は、基本的にはIT化、今の流行りではAI化できる余地が高いものです。
このように考えると、課題解決経験を積みやすい会社だとも言えるのです。
自分に任されない仕事
自分に任されない仕事は、基本受け身の仕事です。受け身なので、どうしても価値を感じられないのです。
代表的な仕事は、先輩のサポート業務が主の仕事です。
ただ、その際のひとつのポイントは、1案件が大きな仕事で、1人では対応できないものであるかどうかです。
1人ではできないような仕事であれば、大きなプロジェクトであり、良い経験を積めるメリットがあります。
但し、PDCAの回る回数が少なく、自分が責任をもって働く機会が少ないデメリットもあります。
メリットとデメリットを個人の思考や要望に応じて判断する必要があります。
逆に、仕事内容が、1人でもできる案件なのにサポート業務だけを命じられる場合は、成長の機会が少ないので、他の部署へ異動をお願いするか、転職をおススメします。
自分自身の判断でやりがいがあると思えている
このように感じている状態は幸せです。引き続き頑張りましょう。
他の人に教えてもらい、やりがいがあると思えている
自分自身では、価値を認めていないが、他の人があなたの仕事の価値を認めていることを伝えてもらうことで、やりがいがある仕事になることがあります。
誰かの役に立っていることが実感できるからです。
会社側に立てば、この伝達を仕組化することが大事になります。
この伝達により、従業員のモチベーションに大きく関わるからです。
表彰制度や人事評価の際の上長からのFBなどが代表的です。
皆さんの会社のこのような仕組みがありますでしょうか?あるのであれば、良い会社なので、引き続き頑張りましょう。
逆に、このような仕組みがないのであれば、転職を検討する必要があります。
このような仕組みがないのは、やりがいというとても大事なことをちゃんと考えない風土風習の会社だからです。
「仕事にやりがいがない」の原因と対策の「まとめ」
「やりがい」とは、おこなった行動を価値があると思えている状態です。
「やりがいがあること」の中には、「やりたくないこと」が含まれる場合があります。
やりたいことをおこなっている場合は、基本やりがいがある状態ですが、やりたくないことをやっている場合でもやりがいがある場合があります。
誰かの役に立っていることが実感できる場合です。
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