わからないことがあれば、「AIに聞けばいい」と言われます。
確かにAIにわからないことを聞けば、どんなことも答えてくれます。
ただ、AIを使う場合、必ず私たちが「何かを聞く」ことからしか始めることは出来ません。
「わからないことをわかっている」場合は聞くことが明確なので本当に便利です。
ただ、「わからないことがわかっていない」場合は聞くことすらできない構造的な問題を抱えています。
このような状況でどうすればAIを最大活用できるかをこの記事では解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、AIを味方につける「3つの能力」と「土台」となるビジネス基礎知識・思考のフレームワーク)
「知らないこと」をAIに聞くことができるようになるには?
「思考の引き出し」と「中身」を増やす
「引き出し」とは大きな枠組み(分類)であり、「中身」とはその中に入る具体的な知識を指します。
ここでは、あえて単なる「知識」ではなく「思考の引き出し」と表現しています。
「知識の引き出し」が暗記した「情報・事実・データ・単語」の蓄積であるのに対し、「思考の引き出し」は課題に直面したときの「考え方・フレームワーク・捉え方・アプローチ方法」の選択肢だからです。
仕事は試験問題のように決まった答えを当てるのではなく、答えを考えて作る必要があるため、思考の引き出しが必要になります。
もちろん、思考の引き出しを使いこなすには、最低限の「知識(中身)」も必要です。
あくまで主役は「思考の引き出し」であり、知識はその中身という関係性になります。
※なお、本文中では分かりやすさを優先し、これらを総称して「知識」「インプット」と表現することがあります。
知っているかどうかのレベル分け
物事を知っているかどうかは以下のレベルに分けることができます。
レベル1:知っている(活用できる)
レベル2:知らないと知っている(検索・AIに質問できる)
レベル3:知らないことすら知らない(★ここが最大の壁)
レベル3からいかにレベル2になるかがポイントとなり、そのために、基礎知識を頭の中に入れておくことが必要になります。
AI時代にわざわざ知識を得ておく必要がある?
AIは魔法の箱ではなく、「入力された情報(プロンプト)の質」に合わせて答えを出す
例えば、「売上が落ちています。どのような理由が考えられますか?」、もしくは「売上が落ちています。今の当社の商品が衰退期に入っているかどうかを教えてください」と聞くかで答えは全然違います。
もちろん後者の方が本当に知りたい答えに近いものを答えてくれます。
後者は「プロダクトライフサイクル」というフレームワークの知識があるからこそ立てられる問いです。
詳しく仕組みを知らなくても、「プロダクトライフサイクル」という検索フック(キーワード)さえ頭にあれば、一度調べてからAIに質の高い質問を投げることができます。
このようにAIを使いこなすには、頭の中に「思考の引き出し」と「最低限の知識(中身)」をストックしておくことが不可欠なのです。
知識を学んでおくと何かいいのか?
思考の「深さ」と「スピード」が上がる
なぜ深さとスピードが上がるかと言えば、「思考のフック」となる「思考の引き出し」が増えるからです。
「深さ」と「スピード」に分けてそれぞれの理由を解説します。
深さ
インプット(検索フック)が豊富な人は、なぜ思考や問いを「深く」できるのでしょうか?
それは、脳内の引き出しを使って次の3つができるようになるからです。
本質(構造)をとらえる
表面的な現象に流されず、「要するに何が問題なのか?」という根本的な構造にアプローチできます。
具体化(解像度)できる
抽象的な概念やAIからの回答を、自分の現場や業務レベルの具体的なアクションにまで落とし込めます。
多角的に捉えられる
1つの視点だけでなく、財務・顧客・競合など複数の切り口(フック)から立体的に問いを立てられる。
逆にインプットがないと、表面的な言葉をそのまま受け取るしかなく、浅い問いしか立てられません。
スピード
確からしい「仮説」を瞬時に立てられるようになります。
日々のインプットによって脳内に「検索フック」が増えると、仕事でトラブルや課題に直面したときに、ゼロから悩むことがなくなります。
脳内の知識が引き出され、点と点が繋がることで、「おそらく原因はこれではないか?」という確からしい「仮説」を瞬時に立てられるようになるからです。
思考スピードが早い人は、頭の回転が早いのではなく、脳内のフックを使って「仮説を立てるスピード」が圧倒的に早いのです。
また、検索フックとなる思考の引き出しが多いと、仕事のスピードが上がります。
それは、問題に直面したときに脳内で次の3つの「高速仮説エンジン」が回るからです。
引き出し(検索)
脳内のフックから、必要な知識が一瞬で引き出されます。
パターン認識(選別)
「あ、この問題はあの型だな」とノイズを捨ててアタリをつけることができます。
結合(閃き)
一見無関係な知識どうしが点と点で繋がり、「こうすれば解決できるのでは?」という質の高い仮説(見立て)になります。
逆にインプットがない人は、脳内に引き出すパーツも型もないため、「うーん」と唸ったまま時間が過ぎ、結局浅い仮説しか立てられなくなります。
「思考の引き出し」を効率よく整理・蓄積できる方法
「よしつブログ」を活用して効率よく蓄積する
手前味噌になりますが、本サイト「よしつブログ」は、まさにこの「思考の引き出しと中身」を、最も効率よく・楽に整理して増やすことをコンセプトに作られています。
思考の引き出しを増やす上で大切なのは、「どう分類するか」と「引き出しの中身がどう整理されているか」です。
よしつブログでは、250以上の記事をただ並べるのではなく、誰でも体系的に学べるよう以下の15の引き出しに分類して格納しています。
1.学びの大前提
2.言葉の概念の本質
3.キャリアプラン
4.自己成長
5.社会人の悩み
6.課題解決
7.ビジネススキル
8.ビジネス用語解説
9.企業実例研究
10.企業会計
11.会社の環境の良し悪し
12.転職
13.読書ガイド
14.入社年次別仕事の本質
15.よしつの思考ログ
250記事以上の中から、今のあなたに必要な引き出しを15に整理しました。
まず何から読めばいいか迷う方は「1. 学びの大前提」からチェックしてみてください。
他の方は以下でそれぞれの引き出しを簡単に紹介しますので、気になる部分からチェックしてみてください。
1.学びの大前提
これらを知らずに学び始めると定義の迷宮に入ります。
・AIを味方につける「3つの能力」と「土台」
・AIを使っても「知らないこと」は調べることすらできない
・言葉の定義に正解はない
この引き出しは、学ぶ前に知っておくことで効率よく学べる3つのポイントです。
私たちはAIを活用する前提で学ぶのですが、そもそもAIで必要とされる能力を知っておくことがとても大事です。
これを知っておくことで、学びの優先順位がつき、効率よく学びを進めていくことができます。
また、AIの盲点となる、AIを使っても「知らないこと」は調べることすらできないことが多くあることを知っておくのも大事です。
私たちは多くのことを知りません。だからこそ多くのことが知らないがゆえに、調べることさえできない事実をおさえておくことも大事です。
そして、ビジネスで学んでいるととても困ることがあります。
それは、人によりビジネス用語の定義が違うことです。そしてそれぞれの定義が正解であることです。
これにより、あの人はこう言っているが違う人は別のことを言っている現場に遭遇します。
これが学びの際に混乱を招いてしますのです。
まずは、この3つの大前提を知ってから学ぶことで、とても効率よく学びを進めることができます。
非効率に学んできた私が最終的にたどり着いた最初に知っておきたかった3つのことだからです。
2.概念の本質
・ビジネスの根幹
・基礎用語の「本質」
・基礎用語の「違い」
・人の本質
この引き出しは、本質や考え方について、引き出しの中を上記4つに分類して各記事が格納されています。
日々、私たちは「ビジネス」という活動において、「会社」「仕事」「戦略」「組織」などたくさんの言葉を使いこなしています。
「仕事とは?」「会社の本質は?」「戦略と戦術の違いは?」「能力とスキルの違いは?」
これらの問いは、当たり前すぎて、日常の忙しさの中で見過ごされがちです。
しかし、実はこの「当たり前」を疑い、その本質を掴んでおくことが、日々の学びをより効率的におこなうことにつながります。
このカテゴリーでは、最初におさえておきたいことをまとめて解説しています。
(詳しくは、【概念の本質】ビジネスの根幹・基礎用語の本質・人の本質を参照)
3.キャリアプラン
・キャリアプランとは?
・軸とタイミング
・成長ロードマップ
この引き出しでは、社会人として切っても切れないキャリアプランについて、上記3つに分類して各記事が格納されています。
「いつか管理職になる?」「好きなことを仕事にしたい?」「この会社に3年いる?」社会人として働き始めると、自分のキャリアについて悩みは尽きません。
このカテゴリーでは、「キャリアプランの立て方」という基本から、20代で最も重視すべき経験の質と量、そして仕事への向き合い方や環境を変える適切なタイミングといった「軸とタイミング」について、具体的なヒントを提供します。
「軸とタイミング」「成長ロードマップ」に分けて記事を掲載しています。
(詳しくは、【キャリアプラン】軸とタイミング・成長ロードマップを参照)
4.自己成長
・定義と効率化の技術
・2つのおススメする方法
この引き出しは、自己成長という常に直面することに対して、上記2つに分類して各記事か格納されています。
「自己成長」は、人生を豊かにする普遍的なテーマです。しかし、やみくもに努力するだけでは、貴重な時間とエネルギーを浪費してしまいます。
このカテゴリーでは、あなたが「最短距離で、最大の効果」を得て成長するためのロードマップとなることを目指して作成しました。
「成長自己チェック」「成功体験の作り方」「歴史に学ぶ姿勢」「ビジネス書や文章術」など、多岐にわたるテーマから、あなたが今抱える課題を解決するための具体的なヒントが見つかるはずです。
(詳しくは、【自己成長】定義から効率的な学びの方法を紹介を参照)
5.社会人の悩み
・素朴な悩みと対策
・よくある悩みと対策
・現場でよくある「困りごと」Q&A
この引き出しは、皆さんが働く際によく悩むことに対して解決策を提供し、上記3つに分類しています。
社会人になったら誰もが今までと違う悩みを抱くことになります。
社会人になると、学校とは違いさまざまな年齢層の人たちと接します。その上、給料をもらう上でさまざまな責任も生じます。
このカテゴリーでは、このように感じている20代社会人の方向けに、社会人としてよく悩むことの対策をわかりやすく解説します。
(詳しくは、【社会人の悩み】素朴な悩み・よくある悩みと対策を参照)
6.課題解決
・課題解決とは?
・現状・問題・課題用フレームワーク
・戦略・戦術用フレームワーク
・ビジネスの法則
この引き出しは、皆さんが普段仕事で求められている課題解決について、上記4つに分類して各記事か格納されています。
先人のおかげで、とても役立つさまざまな課題解決で使えるビジネスフレームワークや法則があります。
これらを仕事で活用することで、課題設定や戦略立案に役立ちます。
ただ、たくさんのビジネスフレームワークや法則があるので、どのような場合に何を使えばいいのかに迷うことも多くあります。
この引き出しでは、まずは課題解決の考え方を紹介した後に、ビジネスフレームワークや法則を「問題把握・課題設定」、「戦略・戦術立案」、「ビジネスの基本法則」に分けて記事を掲載しています。
(詳しくは、【課題解決】問題課題、戦略戦術フレームワーク・法則を参照)
7.ビジネススキル
・ビジネススキルとは?
・必須スキル
・思考方法
・コミュニケーション
この引き出しは、皆さんに身につけてほしいビジネススキルについて、上記4つに分類して各記事か格納されています。
「ビジネススキル」と聞いて、皆さんはどのようなものを思い浮かべますか?
日々の業務を円滑に進めるための基本的な手法から、課題解決や新たな価値創造に繋がる論理的な思考方法、そしてチームや顧客との連携を深める効果的なコミュニケーション能力まで、その範囲は非常に多岐にわたります。
多岐にわたるため、何から学べばいいか迷うのも無理がありません。
このカテゴリーでは、より高い成果を出すために不可欠なスキルを厳選し、4つに分類して解説しています。
(詳しくは、【ビジネススキル】必須スキル・思考方法・コミュニケーションを参照)
8.ビジネス用語
この引き出しは、皆さんに知っておいてほしいビジネス用語の解説記事が格納されています。
会社で働く上で知っておいた方がいいことが沢山あります。ただ、あまりにも多く存在するので、何から覚えるといいのかが迷うと思います。
このカテゴリーでは、事業の根幹となる「ビジネスモデル」から、市場を動かす「マーケティング」と「販売力」、組織の要である「人事」や「情報共有」のあり方などを紹介しています。
さらにはWeb時代の「集客」や「広告」の仕組みまで、ビジネスパーソンとして押さえておくべき基礎用語も厳選して解説します。
(詳しくは、【ビジネス用語】基礎用語解説を参照)
9.企業会計
・一つの軸で財務三表を理解
・収益構造とコスト分析
この引き出しは、皆さんに知っておいてほしい会計の基礎を2つに分け格納しています。
財務諸表を含めた企業の会計ってとても難しいですよね。
ただ、企業会計の知識は、経営企画や経理等の専門部署でなくても習得しておかないといけない知識です。
とはいえ、誰かがわかりやすく教えてくれることも多くはありません。ただ、1つの考え方で軸を作ることで理解が進むのも事実です。
このカテゴリーは、難しい専門用語は使わず、「財務三表の仕組み」をたった一つの軸でつなげ、さらに「自分の業務に直結するコストの分析方法」までを徹底解説します。
(詳しくは、【企業会計】一つの軸で理解・収益構造とコスト分析を参照)
10.企業実例研究
この引き出しは、よく知られた会社の実例をもとに財務諸表の数値に加えて成長している理由と強みを解説しています。
成長している企業には、様々な成長パターンがありますが、共通していることは、粗利率(売上高総利益率)が高いことです。
粗利率(売上高総利益率)が高いということは、競合他社と比べて差別化できていることや、誰もが手を付けていない新しいマーケットを獲得しているからです。
このカテゴリーでは、高成長有名企業を中心に、直近決算の業績と会社の強みを分かりやすく解説しています。
(詳しくは、【企業実例研究】成長企業の成長理由を参照)
11.会社の環境
この引き出しは、良い会社の見分け方としてどのような環境や風土を持っているかを解説しています。
働いた会社が1社しかない20代の皆さんにとって、自分の会社が良い会社かどうか?を客観的な基準で判断はしづらいと思います。
世の中にはたくさんの会社があり、風土風習が本当にバラバラです。また、良いかどうかの判断には、会社の事業、働く従業員、制度設計など複合的な判断が必要になります。
良くない会社と判断して転職したら、実はそれほど悪くない会社だったということもあります。
このカテゴリーでは、良い会社の見分け方をさまざまな観点から紹介します。
(詳しくは、会社の環境を見極める 良い会社の見分け方参照)
12.転職
・転職前の心構えと知識
・具体的な方法
この引き出しは、皆さんに知っておいてほしい転職の知識について、上記2つに分類して各記事か格納されています。
20代での転職(特に1回目)を失敗する人がとても多くいます。
原因は、今の会社をやめる判断と会社選びの判断を間違うからです。
ただ、この失敗は事前に知識を得ておくことで防ぐことができます。
このカテゴリーでは、今の会社を辞めて転職すべきかどうかの判断方法と、転職活動の方法についてわかりやすく解説します。
(詳しくは、【転職】転職前の心構えと知識・具体的な方法を参照)
13.読書ガイド
・テーマ別最初に読むのにおススメ本
・テーマ別おススメ本
この引き出しは、皆さんに何度も読んでおススメしたい本を、上記2つに分類して各記事を格納しています。
社会人として仕事に関わる上で、知っておきたいことが沢山あります。
今まで、1,000冊弱の沢山の本を読んできましたが、とても役立った本もあればそうでない本もありました。
役立った本を振り返ってみると、実は4領域13のテーマに集中していることがわかりました。
このカテゴリーごとに読んでほしいおススメする本を紹介します。
(詳しくは、【読書ガイド】テーマ別おススメ本を参照)
14.【入社年次別】仕事の本質
この引き出しは、入社年別(1年目、2年目、3年目)に知っておいてほしいことを分けて解説しています。
社会人をやっていると、自分自身の体験だけでなく後輩や部下を見ていて感じることが多くあります。
その中のひとつに、入社年次ごとに知っておきたかったことがたくさんあることです。
できるかできないではなく、知っているだけで実際の社会人としての経験をもっと活かせたことが多くあります。
この引き出しでは、私や先輩・後輩・部下が実体験から感じてきたことをまとめ、年次ごとに知っておきたい仕事の本質を解説しています。
(詳しくは、年次ごとに紹介 知っておきたい仕事の本質を参照)
15.よしつの思考ログ
この引き出しは、よしつが感じたこと、思っていることをつづったブログです。
普段考えていること、感じたこと、時事ネタの見方、読んでよかった本やサイトなどを紹介するブログ記事です。
このカテゴリーに関しては、少し軽めに、でも本質はおさえてコンパクトな記事を掲載しています。
(詳しくはよしつの思考ログを参照)
まとめ
AIは非常に優秀なパートナーですが、私たちが「問い」を投げかけない限り、何も答えてくれません。
そして、深く鋭い問いを投げたり、確からしい仮説をスピーディーに立てたりするためには、脳内に「思考の引き出し(考え方・型)」と「最低限の知識(中身)」をストックしておくことが不可欠です。
「知らないことすら知らない」状態から抜け出し、仕事の成果とスピードを圧倒的に高めるために、ぜひ今日から少しずつ「思考の引き出し」を増やしていきましょう。
その積み重ねが、皆さんの将来を明るく照らすことになります。

