「仕事に追われて、重要なことが後回しになってしまう…」
「常に目の前の急ぎのタスクばかりで、抜け漏れが発生することもある…」
このように感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、そんな課題を解決する「重要度・緊急度マトリクス」について、タスクの洗い出しから優先順位付け、そして実際の活用方法まで、初心者にもわかりやすく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい ビジネス基礎知識)
重要度・緊急度マトリクスとは?
タスクを「重要度と緊急度」の2軸で4象限に分けて優先順位付けをおこなう方法

上記のように4象限に分け、仕事全体の中で各仕事の位置付けを明確にし、仕事の優先順位付けを行います。これにより、仕事全体における各タスクの位置付けが明確になり、効率的な優先順位付けが可能になります。
重要度・緊急度マトリックスを使う目的
限られた時間で、最大限の成果を出すため
私たちは、日々様々な業務に追われ、限られた時間の中で最大の成果を出すことを求められています。成果を上げるためには、当然ながら「成果につながる業務」に時間を費やすことが重要です。
しかし現実には、成果の大小にかかわらず、多種多様な業務をこなす必要があります。
そこで、このマトリクスを活用し、各業務の優先順位と適切な時間配分を決定することで、効率的に業務を進めることが可能になります。
重要度・緊急度マトリックスを使うメリット
・仕事の優先順位を明確にできる
・優先順位を下げがちな、緊急ではないが重要なことを認識することができる
上記2つがメリットです。
それぞれを説明します。
仕事の優先順位を明確にできる
すべての仕事を俯瞰して見ることができ、かつ各仕事の位置付けが明確になる
自分が行うべき業務には、時間のかかるもの、そうでないもの、やりたいこと、やりたくないこと、そして締め切りが近いもの、まだ先のものなど、多様なタスクが混在しています。
限られた時間の中で最大の成果を出すためには、これらの業務に優先順位をつけることが不可欠です。
重要度・緊急度マトリクスは、すべての業務を一覧化し、それぞれの優先順位を視覚的に示してくれます。
これにより、ヌケモレなく、大事な業務が後回しにならないスケジュールを組むことができ、最大の成果及び効率化が実現できます。
優先順位を下がりがちな、緊急ではないが重要なタスクがを認識できる

このマトリクスの最大の特徴は、
(B)の「緊急度は低いが重要度が高い」仕事を浮き彫りできること
(A)(C)象限の緊急性の高いタスクは、対応せざるを得ないため、すぐに着手することになります。赤枠部分です。
(D)象限の重要度も緊急度も低いタスクは、行わなくても大きな問題にはつながりにくいものです。青枠部分です。
残る(B)象限のタスクは、重要度が非常に高いにもかかわらず、緊急度が低いため、どうしても緊急性の高い業務が優先され後回しにされがちです。
また、重要度の高いタスクは難易度も高い傾向にあり、簡単には取り組めないことから、目の前の緊急な仕事や、手をつけやすい簡単な仕事に流されてしまいがちです。
そのため、この(B)象限のタスクは、意識的に取り組む必要があります。
このマトリクスを使う最大のメリットは、業務全体の優先順位を客観的に把握できることにあります。
これにより、緊急性の高いタスクだけに集中してしまう行動パターンを避け、本来取り組むべき重要なタスクにも意識的に時間を使えるようになるのです。
重要度・緊急度マトリクスの「使い方」
1.仕事を洗い出す
2.仕事を重要度と緊急度のマトリックスにプロットする
3.仕事をスケジュールに落とす
4.スケジュールに無理が出たら2に戻りスケジュール調整を行なう
1.3.4は、「スケジュール管理の基礎」考え方と立て方をわかりやすく解説という記事で詳細に説明していますので、そちらを参照下さい。
ここでは2の重要度と緊急度のマトリックスにプロットする方法を紹介します。
仕事のグループ分け
・緊急度=〆切が近いかどうか?
・重要度=会社に与える影響度が高いかどうか?
上記の2軸で象限分けをおこないます。
「緊急度が高い=締め切りが近いもの」は分かりやすいですが、「重要度が高い=会社(または自分)に与える影響度が高いもの」は、最初は判断に迷うかもしれません。
特に、初めてマトリクスを使う場合、すべてのタスクを重要度が高いセグメントに入れてしまいがちです。
そこで、次の「重要度を決める基準」を参考にしてみてください。
重要度を決める基準
「会社(または自分)に与える影響度」を判断する際の基準として、以下の2点を参考にすると、タスクを適切に分類しやすくなります。
・できた場合に大きな成果につながるか
例:戦略立案。戦略がなくても業務は進められますが、適切な戦略を立てることで、その後の業務でより大きな成果を生み出すことができます。 実行後の成果が大きい業務ほど、重要度は高くなります。
・行動しないと大きな問題になるか
例:取引額の大きい顧客との取引解消リスク(顧客クレーム、競合による仕掛けなど)。
また、個人情報に関する問題や、事故など人命に関わる事態も非常に重要です。既に発生した事故への対応や、対策を怠ると従業員や関係者の身に危険が及ぶ可能性のある事柄などがこれに当たります。
これら2つの基準でタスクを分類することで、実践的な重要度・緊急度マトリクスが完成します。
このマトリクスには、さらにもう一つの利点があります。
日々の業務の中で、「この仕事は明日でいいか?」と、締め切りに余裕があるために後回しにしてしまうことがあるかもしれません。
しかし、重要度・緊急度マトリクスでタスクを分類し俯瞰的に把握することで、その判断の精度が格段に向上します。 結果として、重要なタスクを先送りすることを減らし、業務効率の向上につながるのです。
重要度・緊急度マトリックスの「まとめ」
・仕事の優先順位が明確にできる
・緊急ではないが重要なことを認識することができる
日々の業務では緊急性の高いタスクに追われがちですが、重要度が高く緊急度が低いタスク(B象限)を意図的に意識し、時間配分を行うことが成功の鍵です。
このB象限のタスクを忘れないためのコツとして、例えば「毎日30分はB象限のタスクに取り組む時間を作る」と決めることをお勧めします。
意識的に時間を確保することで、どうしても目の前の緊急タスクにばかり目が行ってしまう状況を打破できるでしょう。
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