「徹底的に真似る」「徹底的にパクる」ことの重要性

2.考え方・意識・スキル
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皆さんは「真似る」「パクる」「盗む」という言葉に、どのような印象を持ちますか?

多くの方がネガティブな、どこか「やってはいけないこと」のように感じるかもしれません。

しかし、私は社会人として非常に重要な基本スキルの一つが、「徹底的に真似る・パクる」ことだと考えています。

もちろん、法や倫理に反する方法は許されませんが、これはぜひ身につけていただきたいスキルです。

この記事では、「徹底的に真似る・パクる」ことの重要性について分かりやすく解説します。

この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。

(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル

「徹底的に真似る」「徹底的にパクる」が大事な理由

・すでに試されたことだから
・基礎能力が早く上がるから
・みんなやっているから
・新しいやり方につながる唯一の道だから

この4つが大事な理由です。

ちなみに、「徹底的にパクる」の略語としてあまり有名ではありませんが、「TTP」という言葉が使われることがあります。

これは「TETTEI TEKINI PAKURU」の頭文字を取ったもので、日本語の読み方をそのままアルファベットにしたものです。

まずは、真似る・パクるの定義を紹介した上で、4つの理由をわかりやすく解説します。

真似る・パクるとは?

「真似る」とは、模倣する、似せる、見習うといった行為と同様です。他の人、先人、あるいは企業などの行動を参考にすることを意味します。

「パクる」とは、言葉のニュアンスとして「盗む」「かっぱらう」「かすめ取る」といった行為に近いかもしれません。社内の他の人が作成した企画書や資料などの成果物も、了解を得て使わせてもらうことを含みます。

※社外やWeb上のもの、また社内でも作成者本人の了承を得ていないものには著作権がありますので、絶対にパクらないでください。

真似ることはイメージしやすいですが、「パクる」というと、悪いことにように感じると思います。しかし、先輩や上司の作成した成果物には、そのノウハウが詰まっています。

まるごとコピペして、内容も確認しないような使い方は何の役にも立ちませんし、失礼なことです。

しかし、自分の作成する資料や企画書に必要な部分と思われるところに埋め込む、加工して使うなどは積極的におこないましょう。

自分で考えて使うことで、その内容を自分のものにできるからです。

すでに試されたことだから

他の人が試して良かったこと

他者が実践していることは、多くの場合、その人にとって有効性が確認された方法である可能性が高いと言えます。

先人の知恵や独自のノウハウなど、その内容は多岐にわたりますが、少なくとも「うまくいく方法」が選択されているケースが多いのです。

したがって、それらを真似たりパクったりすることで、成果を出しやすく、また効率的に業務を進められる可能性が高まります。

基礎能力が早く上がるから

多くの経験を効率的に積むことができる

・ゼロから自分で考えて行動する
・うまくやっている人の行動を真似る

この二つの方法では、どちらがより早く成果を出せるでしょうか?

間違いなく、後者です。

また、同じ時間でより多くの経験を積めるのは、どちらでしょうか?

こちらも間違いなく後者です。

ゼロから自分だけで考えても、先人たちが試行錯誤の末に生み出してきたアイデアを超えるものを、そう簡単には思いつけません。

結果として、既に成果を上げている人と同じような結論に至り、遠回りをしてしまいがちです。

もちろん、自分でゼロから考えることで得られるものが多くあるのは確かです。

しかし、その一つの行動単体で見るのではなく、同じ時間軸で考えた場合、どちらがより多くのものを得られるでしょうか?

ゼロから新しいことを考えて一つの行動を起こす間に、既に成果を上げている人のやり方を真似れば、複数の行動を試すことができます。

人の能力向上は、実践した行動の量、つまり経験の量に比例すると言えるでしょう。

したがって、「真似る・パクる」方が、能力向上に繋がりやすいのです。

自分のやり方に固執する人も少なくありませんが、そのこだわりにかける時間を、より多くの経験を積むために使った方が、結果として速い成長に繋がります。

みんなやっているから

実は、優秀な人を含め、誰もが実践している

新しく会社に入れば、周囲の人から様々な業務を教わります。そして、まずは教わった通りに実践するでしょう。

また、疑問点があればインターネットで検索したり、関連書籍を読んだりするはずです。

インターネット上の情報や書籍の内容も、その多くは先人たちの経験に基づいており、それらを参考にする時点で、私たちはすでに「真似る」「パクる」という行為をしているのです。

これは決して悪いことではなく、他者の有効なノウハウは、意識的、無意識的であるかにかかわらず、誰もが取り入れているものなのです。

新しいやり方につながる唯一の道だから

基礎がなければ、新しいものを生み出すことはできない

例えば、テニスを始めるとしましょう。その際、いきなり試合に勝つための高度な戦術を考えるでしょうか?

おそらく、考えもつかないでしょう。なぜなら、基本的な技術や知識、つまり基礎能力が備わっていないからです。

まずは、ラケットの正しい振り方や基本的なゲームの進め方などを教わります。そして、教わったことを繰り返し真似て実践することで、少しずつ上達していくはずです。

その段階に至って初めて、現在の自分のスキルでどのように戦えば試合に勝てるのかを考え始められるのです。

仕事においても、これは全く同じです。まず、土台となる基礎能力をしっかりと身につけることから始める必要があります。

そして、その基礎が固まった後にこそ、新しいやり方や独自の工夫を考え出すことができるようになるのです。

基礎能力を早期に習得するためにも、「徹底的」に真似て、多くの経験を積むことが極めて重要なのです。

真似るパクるの実践方法

まずは方法、次に仕組み

それぞれ解説します。

まずは「方法」を真似る・パクる

最初のステップとして、他者が実践している「方法」をそのまま真似て、取り入れてみましょう。

ここで重要なのは、あくまで「方法」や「プロセス」を模倣するのであり、単にアウトプット(成果物)の表面だけを真似るのではない、という点です。

まずは、様々な方法を実際に体験し、多くの実践例に触れることから始めましょう。

例えば、先輩が行っているスケジュール管理術、企画書の構成や書き方、上司への効果的な報告スタイル、PC内のファイル整理術などを、徹底的に真似て自分のものにしていきましょう。

対象は先輩に限りません。上司、顧客、あるいはYouTubeなどのオンラインコンテンツで紹介されている優れた方法なども、積極的に取り入れ、実践してみましょう。

その結果として、多くの経験を積むことができ、基礎能力の向上に繋がります。

次に「仕組み」を真似る・パクる

基礎能力がある程度向上したら、次のステップとして、成功している「仕組み」そのものを真似て、応用することを考えましょう。

仕組み化の意味は、ベストな方法を形式知化し、行動レベルまで落とし込み業務標準にすることです。

仕組み化の目的は、組織の成果を最大化するために、個人の成果の底上げをおこなうことで、平均点を上げることです。

具体的な例として、営業担当の仕組み化を考えてみましょう。

・目標達成率の常に高い人に注目
・他の人と違った行動を抽出する。例えば、1日当たりの顧客訪問数、新規アプローチ数、ヒアリング項目の違いなど。お客様の本人の気づかない要望を見抜くなど能力が高くないとできないことではなく、できるだけ真似ができる行動を抽出することがポイント。
・抽出した内容をテキスト化し、数値目標を設定
・他の営業担当に横展開
・できたかどうかをモニタリング。目標を超えることができれば、次は成果にどこまでつながったかを把握し、成果により行動や目標を再設定する
・このように、べストな方法を形式知化し、行動レベルまで落とし込み業務標準にする

このように業務標準化し徹底的におこなうのです。

真似る・徹底的にパクるが大事な理由の「まとめ」

・すでに試されたことだから
・基礎能力が早く上がるから
・みんなやっているから
・新しいやり方につながる唯一の道だから

この4つが大事な理由です。

まずは方法、次に仕組み

上記の順番で真似る・パクるを実践してみましょう。

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