これまで5社で30年以上働き、営業として数千社を訪問する中で、多くのことを学んできました。
その一つが、「良い会社には共通点がある」という事実です。
逆に、その共通点がなければ、良い会社とは言えません。
この記事では、良い会社の共通点の中でも特に重要な、「定量分析と定性分析の両方を活用している会社」がなぜ優れているのかを詳しく解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい いい会社の判断方法)
定量・定性分析を両方おこなう会社がなぜ良い会社?
業績と給料アップにつながるから
定量・定性分析両方を扱っているということは、
経営者が深く考え、仕事をしている
この証になります。
経営者が深く考え、適切な判断材料に基づいて意思決定を行えば、業績が向上する可能性が高まります。
その結果、給料が上がるだけでなく、顧客に喜ばれるサービス提供を通じて、従業員のやりがいも生まれる好循環が期待できるからです。
言うまでもなく、業績の悪い中小企業の多くは、経営者が十分に考えていないケースが少なくありません。それが業績不振の大きな理由です。
まずは定量分析と定性分析それぞれの特徴を説明した上で、なぜ深く考える経営者がこれらの分析に行き着くのかを詳しく解説していきます。
定量分析と定性分析の違い
まずは、両者の違いについて解説します。
定量分析とは?
数値をベースに分析を行うこと
現状把握、仮説の立案、仮説検証、結論の裏付けなど、客観的なデータに基づいた判断に活用されます。
定量分析のメリット・デメリットとは?
メリット
数値という事実に基づいているため、主観が入り込みにくく、客観的に判断できます。これにより、解釈のズレも起こりにくくなります。
デメリット
情報源が数値のみのため、人の感情、意見(口コミなど)といった主観的な情報を分析しにくい点です。結果として、全体像(総論)は把握できても、個別の詳細(各論)までは捉えにくいというデメリットがあります。
定性分析とは?
数値では表せない情報を分析すること
「質的データを分析する」とも言いますが、簡単に言えば、定量分析で扱う数値以外の情報、特に人の主観的な情報(感情、意見など)を用いて分析する方法です。
定性分析のメリット・デメリットとは?
メリット
数値では表現できない感情や意見(口コミなど)といった主観的な情報を深く分析できる点です。
デメリット
数値ではない大量の情報を分析するには、多くの時間とコストがかかります。
また、情報量が少ない場合、分析者の主観が大きく影響し、結果に偏りが生じる可能性があります。
定量・定性分析のメリット・デメリットの関係
互いの弱点を補完し合う関係
定量分析と定性分析は、互いのメリット・デメリットを補完し合う関係にあります。
定量分析のメリットは定性分析のデメリットを補い、定性分析のメリットは定量分析のデメリットを補います。
つまり、両方の分析を組み合わせることで、それぞれの弱点を打ち消し合い、より精度の高い分析が可能になるのです。
経営者がちゃんと考えて仕事をしている
・自然と二つの分析に行き着くから
・会社に二つの分析が根付くから
上記理由で会社全体で定量・定性分析を両方やっているのは、経営者がちゃんと考えているからだとわかります。
それぞれ説明します。
自然と二つの分析に行き着くから
適切な判断材料を求めるから
経営者が会社の将来を真剣に考えるほど、適切な判断材料を求めるようになります。
直感のみに頼った判断では、長期的な繁栄は望めません。なぜなら、正しい判断の確率が上がらず、重要な局面で誤った判断を下すリスクが高まるからです。
そのため、経営者はできるだけ確度の高い判断をするために、多角的な情報を欲します。
その結果、全体像を把握する「総論」と、個別の詳細を深掘りする「各論」の両方を分析する必要性を感じ、自然と定量分析と定性分析の両方を求めるようになるのです。
会社に二つの分析が根付くから
経営者が継続的に分析を求めるから
これは、経営者が継続的に分析を求めるからに他なりません。
分析作業は、正直に言って手間がかかり、面倒に感じるものです。そのため、経営者自身も、従業員も、基本的には自ら進んでやりたがらない傾向があります。
しかし、経営者から継続的に分析を求められれば、従業員は応えざるを得ません。
こうして、経営者の強い意志が原動力となり、会社全体に定量・定性分析を両方行う文化が根付いていくのです。
定量・定性分析両方ができているかの見分け方
経営者を含め、Excelを使いこなせる人が多いか?
この点で見分けられます。
定性分析は、日々の業務の中で会話を通じて最低限行われていることが多いでしょう。
一方、定量分析では、数字の集計や加工を通じて仮説を立てたり、その仮説を検証したりする作業が伴います。
定量分析作業を通じてExcelを使う機会が増え、スキルが上達するのです。
もちろん、経営者が部下に分析を指示することもできますが、特に立ち上げ期の社員が少ない会社では、経営者自身が分析を行う場面も少なくありません。
その過程で定量分析を実践していれば、自然とExcelを使いこなせるようになります。
つまり、社内にExcelを使いこなせる人が多いということは、それだけ日頃から定量分析が活発に行われている証拠と言えるでしょう。
ちなみに、ここで言う「Excelを使いこなせる」とは、単にデータ入力ができるレベルではなく、「やりたいことをGoogleなどで調べ、自分で関数や数式を組んで問題を解決できる」レベルを指します。
(あわせて読みたい、「エクセルを使えない人が多い会社」は悪い会社をわかりやすく解説)
定量・定性分析を両方おこなう会社がなぜ良い会社か?の「まとめ」
業績が上がり給料が上がる可能性が高まるから
定量・定性分析両方を扱っているということは、定量・定性分析の両方を活用していることは、まさに「経営者が深く考えている」ことの何よりの証明です。
結果、業績が上がり、給料が上がる会社となる可能性が高まります。
他にも良い会社を見分ける方法を解説しています。参照下さい。
- 「良い人事評価制度がある会社」
- 「人事評価のFB面談が長い会社」
- 「責任の所在」が明確な会社」
- 「営業力に頼らない会社」
- 「すべき」より「したい」が多い会社
- 「恐怖より危機感で人を動かす会社」
- 「管理職が本来の仕事をしているか?」
- 「結果よりもプロセスを求める会社」
- 「単純作業のマニュアルがある会社」
- 「エクセルが使える人が多い会社」
- 「取締役の構成を見る」
- 「良い上司かどうかの見分け方」
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