組織力とは?「個人力」と「個人以外力」に分けてわかりやすく解説

2.考え方・意識・スキル
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組織力の意味は、「団結して発揮される力」と表現されることが多くあります。

組織を動かすのは人なので、従業員の団結は重要なことです。しかし、これだけでは大きな要素が抜け落ちてしまいます。

組織力は、個人の能力が集結する力だけではありません。もうひとつ、大きな要素があるからです。

この記事では、組織力を「個人力」と、見落とされがちな「個人以外力」に分けて、わかりやすく解説します。

この記事は、

・1,000冊近い読書経験
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験

これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。

この記事を読むと、組織力を構成する要素が理解できます。

(あわせて読みたい、知っておきたい 考え方・意識・スキル

組織力とは?

・組織力=個人力×個人以外力
・個人力=個人の能力×能力発揮率
・個人以外力=組織力-個人力

組織力は上記3つの式で表されます。それぞれを解説します。

「組織力」=個人力×個人以外力

「組織力」とは、「個人力」に「個人以外力」を掛け合わせたもの

これが組織力となります。

この式が掛け算になっているのは、個人力がいくら高くても、個人以外力がなければ、その個人力が十分に発揮されないからです。

また、組織力を上げるための打ち手を考えると、どうしても個人力を上げる打ち手に集中しがちです。確かに大事な要素であることは間違いありませんが、それだけでは組織力を語ることはできません。

個人力ではない部分である「個人以外力」を上げることでも組織力を上げることができるからです。詳細は後述します。

「個人力」=個人の能力×能力発揮率

「個人力」とは、個人の持っている「能力」に個人の「能力発揮率」を掛けたもの

個人の持っている能力に、なぜ個人の能力発揮率を掛けるのか?

理由は単純です。人は仕事において、必ずしも100%の力を出せるわけではないからです。

ここでは、「個人の能力」と「能力発揮率」について、それぞれの構成要素を解説します。

個人の能力とは?

個人の能力=知識×課題解決経験

知識とは知っていることです。ただ、知識と能力は違います。知識はあくまでインプットして得るものです。知識を使ってアウトプットすることで能力が上がります。

(詳しくは、「知識と能力とスキルの関係」をわかりやすく解説を参照)

そしてビジネスではどんなアウトプットがもとめられているでしょうか?

顧客の課題を解決することでお金を儲けることです。

したがって、持っている知識を使って、課題解決経験を沢山積むことが個人の能力を上げるために必要になります。

知識は大きく3つに分けられます。必須知識、ビジネス知識、業界知識です。

必須知識とは、社会人として絶対に知っておきたい知識です。基礎の基礎となるものです。PDCA、報連相、入金サイトなどが代表的なものです。

ビジネス知識とは上記以外の知識です。フレームワークや法則等様々なものがあります。

業界知識とは、ビジネスをおこなう業界特有の知識です。その業界で仕事をする上で知らないとビジネスができない基礎となる知識です。

(必須知識とビジネス知識は知っておきたい ビジネス基礎知識51選を参照)

これらの知識を使って、課題解決経験をつむことで個人の能力が上がります。

能力発揮率とは?

個人の能力を何パーセント発揮しているか?

能力が高くても、能力を使わなければ宝の持ち腐れとなります。

逆に、能力が低くても、能力を100%発揮できれば、能力の高い人に勝てる可能性があります。

したがって、能力発揮率という観点が必要なのです。

上図は、個人の能力が100で能力発揮率が40の会社と、個人の能力が50で能力発揮率が100の会社を比較しています。

全社は個人力は100×40=400ですが、後者は50×100=500となり、個人力はB社の方が高くなります。したがって、個人の能力だけでなく、能力発揮率という観点がとても重要になります。

組織が個人の能力発揮率を下げてしまう要素は、主に以下の2つです。

  1. 仕事の割り振りが明確でない

仕事の重複や抜け漏れが起こると、個人がいくら頑張っても組織全体の成果につながりにくくなります。また、何をすべきか不明確だと、働く意欲もそがれてしまいます。

  1. 従業員が会社を好きではない

従業員が会社を好きではない場合、個人力は発揮されません。人は、好きではないものに対しては頑張れないからです。

(詳しくは、組織力を上げる要素である能力発揮率とは?をわかりやすく解説を参照)

「個人以外力」=組織力-個人力

「組織力」から「個人力」を引いたもの

組織力から個人力を引くと、何が残るのでしょうか?それは、商品力、ブランド力、Webサイト集客力といった要素です。

たとえば、「商品力が高く、個人力は普通の組織」と「商品力がなく、個人力は普通の組織」を比べた場合、どちらが売上と利益を上げられるでしょうか?

答えは前者です。このように、個人力以外の要素も組織力に大きく関わっているのです。

しかし、組織力の一般的な解説では、個人にばかり焦点が当てられ、「個人以外力」に言及されることは少ないのが現状です。

この記事では、この抜け落ちている部分を、「個人以外力」という言葉で表しています。

商品力があれば、営業力が低く出ても、売ることができます。ブランド力があれば、他社より同じ機能を持った商品を高く売ることができます。集客力のあるWebサイトがあれば、たくさんのお客様と設定を持つことが大きく販売することができます。

このように、個人以外力は組織力に大きな影響をあたえているのです。

(詳しくは、組織力から個人力を引いた時に残る「個人以外力」をわかりやすく解説を参照)

組織力とは?の「まとめ」

・組織力=個人力×個人以外力
・個人力=個人の能力×個人の能力発揮率
・個人以外力=組織力-個人力

このように組織力を分解して考えることで、何をすべきかが明確になり、抜け漏れもなくなります。

漠然とした言葉にせず、具体的な要素に分けることが有効な打ち手を考える上で非常に重要です。

最後に、今働いている会社を例に、この3つの式に当てはめて考えてみてください。この式を理解するだけでなく、あなたの会社の真の強みや弱み、そしてあなたが組織に貢献するために何をすべきかという新しい視座を得られるはずです。

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