ミッション・ビジョン・バリューとは?会社の活動と組み合わせて解説

3.ビジネス基礎知識
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ミッション・ビジョン・バリューの意味を調べたことがありますでしょうか?

調べた人は、理解できましたでしょうか?とても大きな概念なので、わかったようなわからないようなふわっとした感じになったと思います。

この3つの概念は、とっても大枠なので、言葉自体の意味を理解しようと思えばこのような状況になります。

ただ、理解する良い方法がひとつあります。会社の活動に組み込んで理解する方法です。

この記事では、この方法で3つの概念をわかりやすく解説します。

この記事は、

・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験

これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。

この記事を読むと、ミッション・ビジョン・バリューの意味と、会社の活動との関係性も含めて理解することができます。

(あわせて読みたい、知っておきたい ビジネス基礎知識

ミッション・ビジョン・バリューとは?

ミッションとは、「組織を作る意味」
ビジョンとは、 「将来のありたい姿」
バリューとは、 「基本戦略」

ミッション・ビジョン・バリューをそれぞれ一言で言うと上記になります。

ミッション・ビジョン・バリューとは上記の定義で一旦理解しましょう。

様々な定義がある言葉は、自分の中でひとつの定義に決めて覚えてしまうことが大事です。

基準ができることで、違う意見や定義を聞いた時に違いがわかり、自分の定義に上乗せしたり、乗り換えたりすることで、自分なりの定義を持てるからです。

会社の活動とミッション・ビジョン・バリューを組み合わせた図

上図が会社の活動とミッション・ビジョン・バリューを組み合わせたものです。この図の説明は、ミッション・ビジョン・バリューの目的、必要性、理解のしずらさを説明した後に解説します。

ミッション・ビジョン・バリューを設定する目的とは?

何をする組織かを明確にするため

ミッション・ビジョン・バリューを設定する目的は、他人が集まる組織において、組織を作った意味、組織が目指す姿、その姿への行き方を提示することで、何をする組織かを明確にすることです。

働く人々は、何をする組織かわかりますし、入社しようと思う人がどんな組織かを知ることができるからです。

ミッション・ビジョン・バリューはなぜ必要?

何をしたらいいかがわかるから

組織が大きくなると、会社の方向性・行き方・組織の存在意義が、全員に浸透しなくなります。

社長(経営者)との距離が遠くなり、直接のコミュニケーションが希薄になることで、以心伝心で物事が伝わらなくなるからです。

この課題を解決するために、明確になる文章でミッション・ビジョン・バリューの設定が必要になります。

ミッション・ビジョン・バリューが浸透することで、会社がしたいことがわかるため、個人が何をしたらいいかわかるようになりますので、この3つはとても大事なものとなります。

ミッション・ビジョン・バリューが理解しずらい理由?

・言葉が抽象的すぎて理解しにくい
・ミッションがよくわからない

上記がミッション・ビジョン・バリューが理解しずらい理由です。

それぞれを説明します。

言葉が抽象的すぎて理解しにくい

ミッション・ビジョン・バリューは、あくまで大枠を決めるものだから抽象化された言葉になります。

抽象化されているので、ふわっとした感じとなり具体的な行動に移しにくいのです。

人によっては、やらないことを決めているという見方をした方が理解しやすいかもしれません。

〇〇するということは、〇〇する以外はやらないと同じ意味だからです。

ミッションという概念がよくわからない

ミッションとは、海外から輸入された考え方だからです。

一神教で生活する人の生活では、ミッションという考え方が肌感覚でわかりますが、日本で生活する人の多くは、この感覚でわかりません。

したがって、ビジョンとミッションの区分けがしづらいのです。

ミッションは、組織を作る意味、ビジョンは、その組織で目指す姿としてとらえて下さい。

混乱しがちですが、言葉の定義だけ憶えておくくらいで大丈夫です。

ミッション・ビジョン・バリューと会社の活動の関係性

上図は、会社の活動を表したものです。会社の活動は、人の仕事によって行われます。そして仕事の本質は課題解決です。

(詳しくは、仕事の本質を分かりやすく解説!なぜ仕事が必要?なぜ給料が違う?を参照)

まずは、目指す姿・ありたい姿を設定し、現状を把握することでギャップが生まれます。

そのギャップが問題で、その問題の中に、解くべき問題=課題があります。

課題を解決するために、戦略を策定し、戦略を具体的に実行する方法である戦術を実行します。

結果、課題解決ができることで目指す姿に近づくことができます。

(三角形全体の詳細は、「目指す姿・現状・問題・課題・戦略」をたった1枚の絵で表すを参照)

(問題と課題の詳細は、人により定義が違う「問題と課題の違い」をわかりやすく解説を参照)

(戦略と戦術の詳細は、様々な説のある「戦略と戦術の違い」をシンプルにわかりやすく解説を参照)

実は、ミッション・ビジョン・バリューは、この図に組み込むことができます。一番最初に掲載した以下の図となります。

課題解決を実行する組織があります。その組織自体を作る意味がミッションで、目指したい姿の先にビジョンがあります。そして行き方である戦略を考える際の基本戦略がバリューです。

ミッション・ビジョン・バリューのそれぞれの詳細

ミッションとは?

ミッションとは、「組織を作る意味」です。

ミッションの意味にはビジョンと近しい解釈もあるので、わかりやすくするために、組織を作る意味ととらえましょう。

なぜこの組織があるのか?この組織を作る必要があったのはなぜか?というそもそも人が集まる理由です。

他人の集まりである組織において、このコアの部分が明確でないと集まる(=組織化)意味が見出せなくなります。

ビジョンとは?

ビジョンとは、 「将来のありたい姿」です。

2、3年という近い将来ではなく、10年位先にたどり着きたい将来の姿です。

課題解決における「目指す姿」は、3年以内の短期的な目指す姿となり、ビジョンとは期間が大きく異なります。

バリューとは?

バリューとは、 「基本戦略」です。

戦略は、一言で言うと「〇〇する」ですが、この戦略立案の際に、バリューを超えない範囲内で考えるための指針となります。

ミッション・ビジョン・バリューと企業理念・クレドの違い

企業理念とは、企業が最重視する考え方や価値観という意味なので、ミッション・ビジョン・バリューの上位概念としてとらえて下さい。

クレドとは、価値観とは行動指針などと翻訳されます。バリューとほぼ同じですが、バリューを具体的にしたものととらえて下さい。

ただ、企業によって解釈が違う場合も多いため、まずは、ミッション・ビジョン・バリューの意味を把握してください。

その上で、把握した意味を元に、各社の企業理念やミッション・ビジョン・バリューを読んでみると、各社の言葉のとらえ方がわかります。

言葉の定義は何か?ではなく、何が言いたいのかを読み解きましょう。

このように企業によって解釈が変わるので、たとえば、ある会社は、ミッションとビジョンを合わせてミッションとして設定している会社もあります。

また、バリューを行動規範として設定し、従業員の行動の基本スタンスを何項目かで表現している企業もあります。

行動の基本なので、戦略を立てる際においても、バリューに含まれる内容になります。

ミッション・ビジョン・バリューの具体例

私の定義に近い設定をしている会社は以下です。
株式会社出前館
Sansan株式会社
note株式会社

一度各社のサイトでミッション・ビジョン・バリューを見てください。理解が進みます。

ミッション・ビジョン・バリューの「まとめ」

ミッションとは、「組織を作る意味」
ビジョンとは、 「将来のありたい姿」
バリューとは、 「基本戦略」

会社の活動とミッション・ビジョン・バリューの関係性は、上記の1枚の絵でご理解下さい。

ビジネス用語は人により解釈が違う言葉が本当に多くあります。だからこそ、自分の定義を持つことが大事です。

そして他の定義を知った時に、そちらの方が良いと思えば、変えたり足したりすればいいのです。

そうすることで、より自分自身の定義がより明確になっていきます。

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