転職は絶対に失敗したくないものですが、残念ながら失敗する人は少なくありません。
「聞いていた話と違う」「会社の見方が間違っていた」など、失敗の理由にはさまざまな要因があります。
しかし、これらの失敗には共通する2つの根本原因が存在します。
転職活動を始める前にこの原因を理解し、活動中に意識し続けることで、あなたの成功確率は飛躍的に高まるでしょう。
この記事では、転職を失敗に導く「根本原因」と具体的な「対策」について、わかりやすく解説します。
この記事は、
・3回の転職経験
・中途採用の責任者の経験
・多数の書類選考・面接の経験
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい【転職】転職前の心構えと知識・具体的な方法)
転職を失敗する根本原因とは?
少しの努力で成功できると思ってしまう
焦りが判断を狂わせる
この2つが根本原因です。
優秀で内定がたくさん出る人は、このようには感じません。ただ、私も含めた内定がたくさん出ない人は、この2つで失敗します。
私自身も3回転職を経験していますが、そのたびに精神的に不安定になったことがあります。まずは転職の目的を定義した上で、上記2つを解説します。
転職の目的とは?
転職前の会社より良い会社に勤める
転職するのは、間違いなく今働く会社に不満があるからです。
その不満を解消できたら成功です。
「良い」という基準なので、成功の基準は人それぞれです。
労働時間が長く体が壊れそうだった状態を脱却したいので転職したい、今の会社は基本問題ないが、将来の給料のことを考えて転職したいなど人それぞれです。
このような「不満」を解消することこそが、転職の本来の目的なのです。
また、転職の失敗は、次の機会で簡単に取り返せるものではありません。
履歴書に転職履歴が残り、書類審査通過率が転職回数と反比例して飛躍的に落ちるからです。
だからこそ、転職の目的は何としても掴み取ってほしいのです。
根本原因1「少しの努力で成功できると思ってしまう」の詳細解説
転職活動のノウハウを習得できていない
転職サイトやエージェントを1~2社しか使っていない
多くの人は転職活動において上記2つの問題を抱えています。
転職の目的を達成するのはとても難しいことです。だからこそ努力が必要です。
普段私は、中途採用の面接もしているのですが、求職者との面接で感じる転職活動の問題はこの2つです。
それぞれ説明します。
転職活動のノウハウを習得できていない
表面上でしかないことをノウハウと勘違いしている
今働いている会社に在籍しながら、転職先を探すのが定石です。したがって、使える時間が少ないのはわかります。
ただ、もっと転職活動の大事なことを知っておいてほしいのです。
たとえば、転職する会社の本当の姿を知りたければ、人事評価制度を知ることが大事です。なぜなら、経営者の考え方が色濃く出ることと、マネジャーの優秀度合いがわかるからです。
ただ、私は面接で人事評価制度についての質問で1回も聞かれたことはありません。
Web上には多くの転職ノウハウがあふれていますが、その多くは表面的な情報に留まっています。
なぜなら、情報提供者の大半は転職をビジネスにしている企業であり、自社の利害関係から、採用側の「本当の姿」を語れない場合が多いからです。
会社は例に上げた人事評価制度を見れば大体のことがわかります。ただ、しっかりとした制度設計できていない会社が多く、採用会社の悪口になる可能性があるので、このようなアドバイスが書かれていないのです。
転職エージェントや転職サイトを1~2社しか使わない
採用したい会社は沢山の転職エージェントやサイトを使っていない
転職エージェントやサイトを1、2社しか使っていない人がとても多くいます。
複数使うと混乱するからとのことです。
確かにスカウトメールの多さにうんざりします。
ただ1つ考えてみてください。沢山の転職エージェントやサイトすべてに掲載している会社はどんな会社でしょうか?
当然無料ではないので、多くのお金を使って採用しています。もちろん人が足りていないのでしょう。
ということは、大量に人が辞めている会社か本当に伸びている会社のどちらかです。もし、大量に人が辞めている会社に入社するとほぼ転職失敗となります。
また、良い会社は、知名度がない会社や不人気の会社と比べると、少ないサイトやエージェントで募集者を集めることができます。
ということは、良い会社がすべてに掲載されているわけではありません。
したがって、転職エージェントやサイトを1,2社ではなく、もっとたくさん使わないと成功できる会社と出会う確率が上がらないのです。
根本原因2「焦りが判断を狂わせる」の詳細解説
焦ると判断が間違う
転職をするということは、当然書類選考や面接での選考を受けます。
もちろん100%受かりません。転職活動をするとわかりますが、これがボディブローのように効いてきます。
結果、以下の3つのことがおきます。
・自分をダメな人間に思ってしまう
・転職する会社を妥協する
・内定をもらうことが目的になる
それぞれを解説します。
自分をダメな人間に思ってしまう
書類を出しても通過しない。面接を受けても通過しない。このことで自分をダメな人間に思ってしまいます。
転職経験者に聞けばほぼ間違いなくこのように感じます。
感じない人は、よほど優秀か?感情を隠しているか?のどちらかです。
転職する会社を妥協する
内定がなかなかもらえないと、内定が出た時に、本来の思いは片隅に追いやって、内定会社のことを良く見ようとします。
私もこのことを経験しています。結果、妥協することになるので、多くの場合転職を失敗します。
内定をもらうことが目的になる
今の会社より良い会社に転職することが目的なのに、内定がなかなか出ないと、自然と内定をもらうことが目的になります。
結果、希望していない会社に応募し始めます。これにより、本来希望していない会社から内定が出てその会社に転職し失敗となります。
また、自分を少しでもよく見せようと書類や面接で自分を盛りはじめます。面接で相手をだまして入社できたとしても、当然入社後事前評価との差に苦しむことになります。
2つの根本原因の対策
・少しの努力で成功できると思ってしまう
・焦る気持ちに負ける
まずは根本原因の対策の前にできることを紹介した後にそれぞれの対策を解説します。
根本原因の対策の前に
転職活動は自分でコントロールできる
就活はスタートとゴールはほぼ同じですが、転職はスタートとゴールは人それぞれです。
うまくいかなければ、今の会社でもう少し頑張ることで、時期を変えてゼロから再スタートできます。まずはこのことを知っておいてください。
ただ、これには前提条件があります。今の会社に在籍しながら転職活動をおこなうことです。
体調等に大きな問題がでない限り、守ってほしいことです。
少しの努力で成功できると思ってしまうことへの対策
・本当のノウハウを手に入れる
・転職エージェントや転職サイトを4社以上使う
それぞれの対策を解説します。
本当のノウハウを手に入れる
まずは、本当のノウハウを知りましょう。Webで転職関連の記事を探すと、ほぼすべて転職関連企業が作成した記事です。
転職関連の企業が多いのは、転職検討者を自社のWebサイトに呼び込みたいからです。
ちなみに転職関連企業で働く人は「転職のプロ」と言えますでしょうか?
転職関連企業は、転職希望者が転職することで採用した企業からお金をもらっています。ということは、あくまで転職仲介のプロです。
本来の「転職のプロ」とは、自分の転職を何回も成功させた人、転職サポートをおこない、新しい会社で高確率で転職者を定着させた人、転職者の反対側にいる採用実務をおこなってきた人のことです。
(転職のプロの詳細は、転職のプロとは?を分かりやすく解説を参照)
まずは、本当のプロのノウハウを獲得することが大事になります。
そのためには、手前みそになりますが、3回の転職経験、中途採用の責任者の実績、転職関連企業で働いていない私の書いた記事を参考にしてもらいたいです。
(詳細は、20代「転職の流れ(転職判断・会社選択・広告の見方・面接のポイント)」をわかりやすく解説を参照)
転職エージェントや転職サイトを4社以上使う
最低4社できれば6社登録しましょう。確かに大変です。ただ、1、2社では出会う確率が低いのです。
成功のために、良い会社に出会うことが大事です。だからこそ、この部分は妥協すべき部分ではないのです。
理由は「手間がかかるから」と言われることが多いです。人生でとても大きな選択をおこなう転職で、手間がかかるのはしょうがないことだと思います。
ここで楽をすると間違いなく転職の成功確率が下がります。がんばって登録しましょうね。
少しでも楽ができるように、おススメな転職エージェントやサイトの活用方法を詳しく書いた記事があります。
詳しくは、失敗しない転職エージェント・転職サイトの選び方と活用方法を参照下さい。
焦る気持ちに負けることへの対策
内定率は低く、優秀かどうかではなくニーズに合致するかどうか採用基準
転職する会社を妥協しない方法を知っておく
内定が目的にならない方法を知っておく
それぞれの対策を解説します。
内定率は低く、優秀かどうかではなくニーズに合致するかどうか採用基準
まずは以下のことを知っておくことが対策になります。
・内定率はとても低い
・どんなに優秀でも受けた会社ニーズにより、受からないことがある
一説には内定率は数%~10数%と言われています。ということは簡単に内定は出ないのです。書類が通らないこと、面接で通らないことは当たり前なのです。
また、受けた会社には会社のニーズを元に内定を出します。例えば、優秀な人でも、一部の条件が合わなければ書類で落とす場合があります。
例えば、私が書類選考の際に実際に経験していることですが、30代でとても優秀だとしても、人員バランスの問題で20代しか採用しない判断をした経験があります。
また、採用したい人数により採用したい人物像が変わります。
例えば、1名なら欲しい人物像で探します。ただ、5名採用したい場合、一定基準をクリアすれば、さまざまな人物に内定を出します。同じ人ばかり採用してもあとで困るからです。
このようにその時々のニーズが変わることで、受からないことがあるのです。
転職する会社を妥協しない方法を知っておく
まずは、転職する会社の基準を決めます。そして、その基準を書きだしておきます。
内定が出た時に書き出した条件と合致しているかどうかを必ず確認してから内定承諾をします。
「書き出しておいて確認」が冷静に判断できる唯一の方法です。
内定をもらうことが目的になることの対策
上記と同じように応募する会社の基準を決めます。そして、その基準を書きだしておきます。
その上で、応募しようと思ったときに、本当に応募する会社かどうかを判断しましょう。
書き出していると、自分で自分を制御しやすくなります。
転職を失敗する根本原因」のまとめ
少しの努力で成功できると思ってしまう
焦る気持ちに負ける
この2つが根本原因です。時間をかけて事実を知ることで、焦らない精神状態を保つことができます。
転職活動中は精神的に不安定になりがちですが、失敗はあなたの人生に大きな影響を及ぼします。
「本当のノウハウを得て、転職エージェントやサイトを6社以上使う」ことが、成功への鍵となります。
もし活動がうまくいかないと感じたら、一度立ち止まり、転職活動を一旦中止することも賢明な選択です。焦らず、時間をかけて取り組みましょう。
他にも転職に関する「転職前の心構えと知識」で以下の記事を書いています。参照下さい。
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・【 転職 】転職前の心構えと知識・具体的な方法
・【 読書ガイド 】テーマ別おススメ本
以下で失敗しない本選びのために、何回も読んだおススメ本を紹介しています。

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