とってもお得に感じるポイント。ポイントを使って安く品物を手に入れたときはうれしいですね。
では、そもそもポイントの仕組みの根幹である「誰がこのポイント分を負担しているのか?」がわかりますでしょうか?
この記事では、誰がポイント割引分を負担しているのか?をわかりやすく解説していきます。
色々な企業で導入されていますが、基本となる楽天さんとアマゾンさんのショッピングサイトに絞って解説します。この2つの方法を知ることでポイント割引の基本が理解できるからです。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい ビジネス基礎知識)
ポイントは誰が負担している?
・基本は出店者が負担
・ポイントアップは、運営者もしくは出店者の自己判断
これが基本となります。
ポイント割引の仕組みを「詳細に解説」
ポイント割引の仕組みは大きく2つ
共通ポイントと自社ポイント
ポイントの仕組みは大きく2つです。共通ポイントと自社ポイントです。
自社ポイントは1つの企業だけで、ポイント運営をしています。各店舗等で発行しているポイントカードが1番わかりやすいですね。
共通ポイントとは、様々な企業やサイトで溜めたり使ったりできるポイントです。楽天ポイント、Tポイント、Pontaポイント、dポイントが有名です。
ポイント割引を設定する目的
「顧客の囲い込み」と、「個人情報の獲得」
企業がポイントを発行するのは上記です。
新規顧客獲得、リピートの促進の「顧客の囲い込み」と、「個人情報の獲得」です。
顧客の囲い込みは、ポイント割引をメリットに感じてもらい、再び買おうと思ってもらいリピートしてもらうことです。
ポイントをためる仕組みに登録してもらうことで個人情報を獲得できれば、直接消費者にアプローチできます。
その上、過去の購買履歴がストックされますので、どのタイミングでアプローチしたら購買行動をとってもらいやすいか?がわかります。
例えば、商品の残量がなくなりそうなタイミングでアプローチすることで、リピートが狙いやすくなるなどです。
ポイント割引の基本的な仕組み
運営サイトが共通で管理
楽天さんなどの共通ポイントの例を説明します。消費者が例えば初回に1,000円の品物を買ったします。ポイントが1%(1P=1円とする)付くとすると、10P=10円分のポイントが付きます。
そして2回目購入時に、同じ1,000円の商品をポイント利用して購入すると990円で買うことができます。各店舗では、そのお客様と過去に取引がなくても、10円引きで販売しないといけません。
ただ、このポイント割引分である10円は後からショッピングサイトから戻ってくるのです。
ポイント割引の基本部分の仕組み
仕組みの説明をします。
例えば購入金額の1%分がポイントとして付く場合、各店舗が商品を販売した際に、販売価格の1%分をショッピングサイトに預けます。運営側はそのポイントをプールします。
例えば、10,000円消費者に購入してもらったら、100円分をショッピングサイトに預けてプールされます。
次回以降に消費者が「ポイントを使って」商品を購入したら、各店舗から預かってプールされているポイント合計分の中から、ショッピングサイトがポイント換算金額を店舗に戻しているのです。
このような仕組みなので、基本部分はどの店舗でも販売額の1%の負担が課されることになります。
もし、ポイントが使われた際に各店舗の負担とした場合、例えば、A店舗で高額な商品を購入して得たポイントを、B店舗で大量に使われた場合、B店舗は大きな損が出てしまいます。
したがって、各店舗で完結ではなく、サイト全体でのプール方式が基本となっているのです。
ポイントアップ等の仕組み
次に、ポイントアップです。何かに加入したら、2,000ポイントプレゼントとか、今購入したら、ポイントが倍になる場合はどのような仕組みなのでしょうか?
これらはすべて、広告宣伝費的な扱いとなります。ショッピングサイト自体が、ポイントプレゼント分の金額を負担して消費者に還元することで、購入してもらうように仕掛けているのです。
また、各店舗が各店舗判断でポイントを倍にする場合は、基本の1%は通常のものとして預けて、更に追加で1%分を店が負担して支払うことで成り立っています。
私たちがお得に感じるポイントアップ分は広告宣伝の一環なのです。
したがって、カード2枚目に加入すると〇〇ポイント付与とか、ポイント3倍とかの商品が存在するのです。
楽天とアマゾンのポイント割引の仕組みの違い
楽天さんは、消費者は基本的に購入価格の1%が付与されます。但し、アマゾンさんはポイントがつく商品とつかない商品があります。
楽天さんは、店側に必須でポイントを負担させているのです。
ただ、アマゾンさんは、店側がポイント分を負担するかどうかを判断しているから、付く場合とつかない場合があるのです。
ポイント割引の仕組みの「まとめ」
・基本は出店者が負担
・ポイントアップは、運営者もしくは出店者の自己判断
このような仕組みで私たちはお得な買い物ができる反面、ショッピングサイトに囲いこまれているのです。
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