信頼関係は、ビジネスにおいてもプライベートにおいても、非常に重要な要素です。この重要性を否定する人はいないでしょう。
しかし、「信頼関係とは何か」と問われた際、明確に答えられたり、本質的な理解ができているケースは少ないのが現状です。
誰もが知っている言葉だからこそ、改めてその意味を掘り下げてみると、新たな発見や、これまでの思い込みに気づくことがあります。
この記事では、この信頼関係とは?について言葉の意味だけでなく、信頼関係を築く方法含めて解説します。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、知っておきたい ビジネス基礎知識)
信頼関係とは?
お互いが安心して頼りにしあえる関係
もう少し具体的に言うと、
・「安心」心を開いても大丈夫だと思える状態
・「誠実性」相手が自分に不利益なことはしないと信じられること
・「予測可能性」お互いの行動や考え方が想定でき、ブレがないこと
このような関係性があれば信頼関係がある状態となります。
以下で信頼関係について、詳細に解説します。
信頼関係を築く目的
協力関係が必要だから
私たちは、電気・ガス・水道・食料など、他の人が提供するサービスなしには生きられません。
たとえお金があったとしても、そのお金を稼ぐために自分も他の人に価値を提供する必要があります。
このように人間社会は、共存するために協力関係が不可欠です。
協力関係を結ぶには、相手を信用できること、そして自分自身が相手から信用されることが大前提となります。
したがって、社会生活を営む上で信頼関係は必須なのです。
信頼関係を分けて考える
プライベートと社内と社外に分ける
信頼関係は、プライベートはもちろん、社内であれば上司部下の縦方向と同僚・他部署の横方向、更に社外の協力会社やお客様との間で必要になります。
しかし、プライベートと社内と社外で必要になる信頼関係には濃淡があります。
プライベートでは、無理に人間関係を広げる必要はなく、自然と信頼関係が築けた人たちとコミュニティを築くのが望ましい形です。
社内では、会社の利益につながる目的で信頼関係を築くべきです。日常的に関わる人とは強固な信頼関係が、たまに接する方とは最低限の業務遂行に必要な信頼関係があれば十分です。
社外の人との関係性も同様に、ビジネス上の目的を果たすために必要なレベルで信頼関係を築きます。必要とする濃淡は、取引規模の大小などによって異なります。
このように、関係性を分類し、さらに「濃淡」を決めることで、どこまで労力をかけて信頼関係を築くべきか、戦略的に判断できます。
信頼関係の特性
・組織の「信用力」も加味され総合的に判断される
・信頼を築くのは地道な積み重ね、失うのは一瞬
信頼関係には、上記2つの重要な特性があります。それぞれ詳しく解説します。
組織の「信用力」も加味され総合的に判断される
相手側の判断は総合判断
他の人が私たちを判断する際に、プライベートでは本人の行動だけですが、会社内では役職や役割、会社外の人には個人+所属する組織の合算で判断されます。
例えば、大企業に属していれば、相手はその会社のイメージや信用力をベースに、あなたの行動を加えてトータルで判断します。
自分の行動のみで信頼関係が築ければいいですが、所属する組織も含めて判断されることが多いので、転職等で会社が変わると、前職で信頼関係を結べていたと思った人が同じ関係性を維持できるかどうかは正直疑問です。
このことは、ぜひとも頭の片隅に置いておきましょう。
信頼を築くのは地道な積み重ね、失うのは一瞬
簡単には信頼関係は築けない
信頼関係の難しさは、信頼関係を積み上げていくには1段ずつですが、積み下げることは何段も一気に落ちることです。
信頼できる人でも、たった一つの行動で信頼できなくなることがあります。逆に信頼できない状態から、たった一つの行動で信頼関係が築けることはあまり多くはありません。
信頼関係を築く方法の前提
相手によりどんな信頼関係を築きたいかを決める
プライベートで頻繁に会う人あれば、基本強い信頼関係を築きたいです。
会社において上司や同僚に対しての最低限の信頼関係は、担当業務の遂行における信頼関係です。
これ以上の信頼関係を築きたいと思う人かどうかは判断が必要になります。
例えば、昇進していきたいのであれば、昇進を推薦してくれる上司との信頼関係は必須でしょうし、仕事をきっちりと進めたいと思うのであれば、他部署の人と最低限以上の信頼関係を築く必要があります。
また、社外の人と今以上の信頼関係を築きたいのであれば、個人+所属する組織の合算で見られますので、所属する組織はすぐには変わりませんので、個人部分でどのように頑張るかが大事になります。
このように、「誰と」「どれ位」の信頼関係を築くか、目的(何をしたいか)に応じて決めておくことが重要です。これにより、すべての人に良好な関係を築こうとする現実味のない努力を回避できます。
信頼関係を築く具体的な方法
信頼関係を築くことは、仕事でもプライベートでも円滑なコミュニケーションや良好な人間関係を築く上で非常に重要です。
信頼関係を築く方法は様々ですが、ここではいくつかの基本的なポイントを4つご紹介します。
相手への関心を持つ
信頼関係の第一歩は、相手に純粋な関心を持つことです。
自分の話をするより先に、相手の話にじっくりと耳を傾けましょう(傾聴)。相手の価値観や考え方を理解しようと努めるその姿勢が、相手の心を開く鍵となります。
誠実な態度
嘘をついたり、約束を破ったりしない誠実な態度で接しましょう。
仕事における最低限の誠実さを持つことは、信頼関係の基盤となるものです。
一貫性のある行動
いつも同じような態度で接することで、相手は安心してあなたを頼ることができます。
一貫性のある行動は、信頼感を与える上で非常に重要です。
感謝の気持ちを伝える
相手のおこないに対して感謝の気持ちを伝えることは、相手を大切にする気持ちを示す上で効果的です。
「〇〇さんが、あの時△△してくれたおかげで、スムーズに進みました」のように、具体的な行動に対する感謝を伝えることで、相手は貢献を実感し信頼が深まります。
信頼関係を築く上での注意点
信頼関係を築こうとする際の注意点は3つです。
完璧な人間はいないことを理解する
自分も相手も、完璧な人間ではありません。意見の対立や価値観の違いはあって当然です。
その違いを間違いと捉えるのではなく、互いの個性として認め、尊重する姿勢が大切になります。
焦らない
信頼関係は、時間をかけて築くものです。焦らず、ゆっくりと関係を深めていきましょう。
一方的な関係にならないように注意する
信頼関係は、お互いが信頼し合うことで成り立ちます。一方的に与えるのではなく、お互いが与え合う関係を築くことが大切です。
信頼関係とは?のまとめ
信頼関係とは?
お互いが安心した状態で頼りにしあえる関係
信頼関係を築くポイントは?
どんな信頼関係を築きたいかを人ごとに濃淡を決める
すべての人と100%の関係を目指す必要はありません。相手に応じて関係性の「濃淡」をつけることが、現実的で賢明なアプローチです。
たとえ苦手な相手であっても、「業務に必要な最低限の信頼関係を築く」と割り切ることで、精神的な負担を大きく減らすことができるでしょう。
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