「売れないものを売る」のが、本当に営業の仕事なのか?

15.よしつの思考ログ

「営業が売ってこないから、うちの会社は儲からないんだ」そんな声が聞こえてくる会社は少なくありません。

一見、もっともらしく聞こえますが、私はこの考え方に強い違和感があります。

売れないのは、本当にすべて営業の責任なのでしょうか?

会社の仕組みを「本質」から紐解くと、全く別の答えが見えてきます。

営業の仕事とは?

どんなビジネスも、基本は「開発 → 生産・仕入 → 販売」のサイクルで回っています。

本来の「営業(販売)」の役割とは、売れないものを気合で売ることではありません。

「開発された『売れるはずのもの』を、いかに早く、高く、多く売るか」を最適化することです。

「砂漠で砂を売れるのが一流の営業だ」という有名な例え話があります。しかし、ビジネスとして正しいのは、砂漠で「水」を売ることです。

100円のボールペンを言葉巧みに1万円で売る。そんな「奇跡」を追い求めるのは営業の仕事ではありません。

それはただの非効率であり、最悪の場合はお客様との信頼を壊す「不誠実」です。

本来、1万円をいただくなら、1万円の価値がある製品を組織として準備すべきなのです。

なぜ売上低迷が「営業の責任」にされてしまうのか?

売上低迷が「営業の責任」にされてしまうのは、その方が、会社にとって「楽」だからです。

売上の数字は、誰の目にも明確です。

一方で、製品の魅力のなさを認め、新しいサービスを「開発」するのは、とてつもなく難易度が高い。

結果として、組織は「製品の弱さ」という本質的な課題から目を背け、営業担当者の「努力不足」や「根性不足」に責任をすり替えます。

実はこれは、ビジネスの議論ではなく、ただの「社内政治」です。

誰かに責任を押し付けることで、今の停滞した仕組みを変えなくて済むようにしているだけなのです。

停滞から抜け出せる会社、抜け出せない会社

「営業が悪い」と言い続けているうちは、その会社に未来はありません。

思考が硬直化し、お客様ではなく「身内」を見て仕事をしているからです。

逆に、伸びる会社はこう考えます。

「売れないのは、提供している価値が市場とズレているからだ」

もし今、あなたが「売れないものを売らされる苦しみ」の中にいるなら、それはあなたの能力不足ではなく、「会社のサイクルの目詰まり」かもしれません。

営業は、魔法使いではありません。

良いものを、必要とする人へ早く高く届ける。

この当たり前の開発→生産・仕入→販売の循環を組織全体で作っていくこと。

それこそが、停滞を打破する唯一の道ではないでしょうか。

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