「戦略って何?」「課題と問題の違いは?」 こうした問いに、教科書通りの「正解」を探していませんか?
実は、ビジネスにおける言葉の定義や考え方には、算数の計算のような唯一無二の正解はありません。
私は5社で働いています。言葉の定義や曖昧さは会社によって違う経験をしています。
普通に会話をしていると思っていたら、コミュニケーションミスが起きていたことも。
多くは、私の定義とその会社の定義が違うことが要因です。
だからこそ、この「大前提」を知らずに学び始めると、現場でのコミュニケーションで混乱し、せっかくの知識が武器にならないことがあります。
この記事では、ビジネス基礎知識を学ぶ際の一歩手前にある「言葉の定義に正解はない」という大前提についてわかりやすく解説します。
この事実だけでなく、「なぜ正解がないのか」という理由まで理解しておくことで、今後の学びの効率が飛躍的に高まります。
この記事は、
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
・1,000冊近い読書経験
これらの経験を持つ「よしつ」が実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、本質で理解 ビジネスの基礎(思考・知識・キャリア))
ビジネスに「たった一つの正解」が存在しない理由
・ビジネス用語には「実物」がなく、「実体」しか存在しない
・言葉は頭の中の「10%」しか表現できていない
・足りない「90%」を、お互いの「推測」で補っている
上記3つがビジネスに「たった一つの正解」が存在しない理由です。それぞれを解説します。
ビジネス用語には「実物」がなく、「実体」しか存在しない
「ペン」は実物があるが、「戦略」には実物がない
ビジネスで使う言葉の多くは、実物ではなく、実体しかないものが多数あります。
実物とは、「目に見える、触れる具体的なモノ」。ペン、パソコン、机など。誰が見ても形が変わらないものです。
実体とは、「形はないが、確かにそこに存在する本質」。戦略、組織、価値、信頼などで、人によって捉え方が変わるものです。
実は「会社」という存在自体も、実物はなく「実体」として存在しています。
確かに目に見えるオフィスはありますが、「オフィス=会社」かと言われれば、多くの人は違和感を抱くはずです。
会社という枠組みそのものから、そこで交わされる言葉に至るまで、ビジネスの舞台は「目に見えないが確かに存在するもの」で構成されているのです。
ただ、見えないと意思疎通が図れないので、形はないものでも見えるようにするために、言葉や図などで表現します。
だからこそ人による表現内容の差異が出てしまいます。
言葉は頭の中の「10%」しか表現できていない
言葉は万能ではない
言葉にできるのは、頭の中にあることのわずか10%程度という説があります。
これは私自身の多くの経験からくる実感値とも非常に近く、コミュニケーションの難しさを象徴する数字だと考えています。
頭には、様々なことが思い浮んでいますが、それをどのように伝えればいいかは皆さんもよく悩むと思います。
そのすべての中から取捨選択、抽象化してコミュニケーションをおこなっています。
その選択は、自分の感じたこと、相手に対して言ってよい事、世間体、どう思われるかなど複数の要素を踏まえて自分のスキルというフィルタを通して選択しています。
この結果、スキルの高低や配慮・忖度により、頭の中のことがちゃんと表現できているとは言えなくなります。
だからこそ、私たちは無意識に「残りの90%」を推測で補いながら会話をしています。
この『推測』の中身が人によって違うから、ズレが起きるのです
足りない「90%」を、お互いの「推測」で補っている
相手の頭の中を推測している
人はすごいスキルを持っています。それは推測です。「昨日」の「あれ」で「昨日あったあのこと」と特定できます。
その能力を使って相手が何を考えているかを推測することでコミュニケーションを図っています。
逆に言葉の定義が全て決まっている場合のコミュニケーションでは、言葉が全てになります。
先ほど述べたように頭にあることは10%しか表現できていないとすると本当のコミュニケーションが成立しません。
結果、ある意味曖昧だからこそ意思疎通できる部分があるのです。
実際に定義が違って困った例
私が実際に経験したことを3例紹介します。
週初めの定義
週初めを月曜日とするか、最初の営業日(月曜日が休みなら火曜日)にするか。
ある会社で月曜日に定例の会議を設定しました。定例なので毎週行うことが当然。
したがって、月曜日が休みなら翌日におこなうものだと考えていたらそのような認識ではなく、月曜日におこなうという認識でした。
単純な問題ではありますが、このような些細な違いが出るのです。とてもびっくりしました。
課題と戦略に定義
「課題が明確ではないな。もう少し課題を議論しよう」という話で会議が始まりました。
私は「課題=解くべき問題の特定」と定義して発言していましたが、どうも周囲と話が噛み合いません。
よくよく確認すると、その場で議論されていた「課題」とは、「打ち手の方針」のことだったのです。
「何が問題か」を探している私と、「どう動くか」を話している周囲。定義が違えば、議論が平行線を辿るのは当然でした。
部の方針発表の流れ
キックオフミーティングで部の方針を発表する際に、目指す姿→現状→課題→戦略という流れで資料を作成したら、流れが違うと指摘されました。
目指す姿→打ち手で発表するのが通例とのこと。これは言葉の定義というより、『現状分析』という行為の捉え方のズレです。
私は「課題を見つけるためのステップ」と定義していましたが、その会社では『経営への言い訳』と定義されていた。これも一つの『定義のズレ』が生んだ事実です。
定義が明確ではない中での対策
逆説的だが自分で定義を仮置きする
自分の中に基準(仮置き)がないと、相手の言葉はただ耳を通り過ぎてしまいます。
自分の中に『物差し』を一本持っておくことで初めて、相手の物差しとの『長さの違い』に気づけるようになるのです
人は自分の考えていること・興味があることは、他者の発言等の内容は頭に止まり、その通りだとか違うと感じることができます。
逆に、自分なりの基準がないと、せっかくの情報も脳を素通りしてしまいます。
まずは自分で一旦「仮置き」してみる。
そうすることで初めて他者の発言との差異を検知できるようになり、「今の定義を磨くのか」「それとも全く別の定義に乗り換えるのか」という一歩踏み込んだ思考が可能になるのです。
仮置きの具体的な方法
私のブログを読む
手前味噌ですが、私のブログを読んでください。様々な経験から、必要だと思うことを抽出して記事にしています。
学び方については、私はとても非効率な学び方になってしまいました。
必要なものがまとまっている本等に出合えなかったことで、今では無意味なことも一生懸命学んでいました。
そこでわかったことは、単純な知識も必要ですが、「分けて」、「流れで」、「本質」で、「目的・課題」を理解して考えることが大事だと分かりました。
例1、マーケティングという言葉の意味を理解するには、広義・狭義・手法に「分けて」考えると提案しています。
マーケティングは人により言葉意味する範囲が違うので、あえて範囲を定義するとそれぞれの答えが理解しやすくなるからです。
例2、習得したいビジネススキルは、課題解決の「流れ」で学ぶと提案しています。
必要なビジネススキルは数えたらとんでもない数のテーマを学ばないといけないように感じます。
しかし、仕事の「本質」である課題解決の流れという軸を持つことで、重要なことから学ぶことができます。
例3、情報共有は「手段」なのでまずは「目的」を考えましょうと提案しています。
そうすると、事例共有とかナレッジ共有はもちろんですが、マニュアル化や仕組み化も同じ括りになることが分かります。
情報共有の目的は、組織や個人の知識やノウハウを横展開することで、組織全体の成果を底上げすることだからです。
これらの例のように、「分けて考える、流れで考える、本質を踏まえて考える、目的・課題を理解して考える」ことで物事を深く理解できます。
このような観点で記事を書いていますので、効率的に学べるはずです。
まとめ
ビジネス基礎知識を学ぶ大前提「言葉の定義に正解はない」という前提を理解しておきましょう。
・ビジネス用語には「実物」がなく、「実体」しか存在しない
・言葉は各自が頭の中にあるものを無理やり表現
・コミュニケーションは推測を使っている
理由は上記3つです。
その上で、逆説的ですが、自分で定義を仮置きし、その上で、仮置きした定義を強化したり、変更したりすることで、自分なりの考えが構築されていきます。
まずは自分の定義を仮置きするために、私の記事を参照してみて下さい。
当サイトでは以下のカテゴリーで200以上の記事を掲載しています。気になる内容があれば参照下さい。
・【 概念の本質 】ビジネスの根幹・基礎用語の本質・人の本質
・【キャリアプラン】軸とタイミング・成長ロードマップ
・【 自己成長 】定義から効率的な学びの方法を紹介
・【社会人の悩み 】素朴な悩み・よくある悩みと対策
・【 課題解決 】問題課題、戦略戦術フレームワーク・法則
・【ビジネススキル】必須スキル・思考方法・コミュニケーション
・【ビジネス用語 】基礎用語解説
・【 企業会計 】一つの軸で理解・収益構造とコスト分析
・【企業実例研究 】成長企業の成長理由
・【 会社の環境 】良い会社の特徴
・【 転職 】転職前の心構えと知識・具体的な方法
記事一覧から探したい方は以下を参照下さい。

以下で失敗しない本選びのために、何回も読んだおススメ本を紹介しています。

何何回も読んだおススメ本!ビジネスに必要な4領域13テーマに分けて紹介はこちら
本の購入費が気になる方は、アマゾンさんが電子書籍の定額読み放題サービスをおこなっています。

読み放題「Kindle Unlimited」をおススメする人しない人はこちら
本を読むのが苦手な方には、プロのナレーターが本を朗読してくれるサービスがあります。

オーディオブック2強「Amazon Audible」「audiobook.jp」を徹底比較はこちら
本の置き場や持ち運びが嫌な人は、アマゾンさんのKindle(キンドル)端末がおススメです。
(詳細は、Kindle端末の選び方とおススメをわかりやすく紹介を参照)
記事を用語から探したいなら、以下を参照下さい。


