Web広告(ネット広告)を「課金方法」と「掲載される場所」の種類でわかりやすく解説

5.個人力(ビジネス知識)

Web広告は沢山の種類があります。また、Webサイトだけでなく、SNS、動画などのプラットフォームに加えて、掲載する場所も多彩です。

Web広告(ネット広告)で検索しても、広告の種類ごとに多数列挙されているので、読むことを挫折した人もいるかと思います。

この記事では、皆さんになじみのある、掲載される場所を切り口に課金方法を含めて、Web広告をわかりやすく解説します。

大枠を理解してもらうことを目的にしていますので、枝葉となる詳細は記載せずに、総論を理解できるような構成にしています。

この記事は、Webサイトの営業責任者10年以上、Google広告の運用責任者を4年、自分のブログ内でもWeb広告を運用しているよしつが書いています。

この時期を読むと、Web広告の基本が理解できますよ。

(あせて読みたい 知っておきたいビジネススキル向上のための基礎知識をまとめてわかりやすく解説

Web広告(ネット広告)とは?

様々なWebサイト内に掲載されている、様々な広告のことをWeb広告または、ネット広告といいます。

Webサイトと言っても、コーポレートサイトやECサイト、SNSであるTwitterやInstagram、YouTubeなどの多彩はプラットフォームに掲載する広告全般のことです。

Web広告とリアル広告の違い

大きな違いは2つあります。1つ目は効果測定ができるかできないか?2つ目は不特定多数に伝えにくいか伝えやすいか?です。

それぞれを解説します。

効果測定ができるかできないか?

Web広告とリアル広告(テレビ、ラジオ、新聞、雑誌、車内吊り、看板等)の大きな違いは、効果測定ができるかどうかです。

Web広告は、タグ等の設定で、表示された数、クリックされた数、成約した数を測定することができます。

リアル広告は明確な効果測定できません。効果測定をする場合も、応募告知にして、応募数を把握するなどの方法が限界でした。

ただ、沢山に人に告知する手段がリアル広告しかなかったので、各企業は、高い広告費を払って広告掲載をおこなっていました。

私たちが、TVCMをそれなりに見たと思った場合、最低数億円の広告費がかかっていると言わるほど高額です。

逆に言えば、人が集まる場所が、TV・新聞・ラジオ・雑誌などしかなく、広告費が集中し儲かっていた時代となります。

このような、各企業が効果を図りたいという思いがある中で、Web広告が誕生しました。

Webの技術開発が進み、ターゲット設定方法と効果測定方法とそれによる課金方法が開発されたのです。

このようにターゲティングがしやすくなり、効果測定がちゃんとできるようになったため、今まで広告を沢山おこなっていた大きな会社だけでなく、中小企業も、Web広告を活用するようになりました。

自社商品のターゲットが狭い中小企業にとっては、ターゲットを絞れて、かつ効果もわかり、それほど多くない広告費で広告展開できるということが大きなメリットとなりました。

この結果、今では、Web広告全体の広告費は、旧来の4大メディア(TV、新聞、ラジオ、雑誌)合計の広告費を2019年に追い抜くまでに拡大しました。

会社で一人一台のPCを使うことが当たり前となり、家にもPCがあり、その上、ほぼ全員がスマホやタブレットを持つようになりました。

この結果、個人への接点を持つ方法ができたことが大きな要因です。

不特定多数に伝えにくいか伝えやすいか?

このようにWebが大きく伸ばしたのですが、いまだに、TV等のメディアの広告は伸びなくなったとはいえ、使われています。

この大きな要素が不特定多数の人に伝えることができやすいか?そうでないか?の差となります。

TV等の方が不特定多数に伝えることができやすく、Webに関しては、不特定多数に伝えることは苦手となります。

Web広告(ネット広告)は、顕在化したニーズや明確な思考を持った人にはアプローチしやすいですが、気づいていないことを気づかせることは苦手となります。

例えば、楽天スーパーセールなどの告知をリアル広告で展開するのが典型的です。

楽天スーパーセールが行われることを知らない人に知ってもらうことで、楽天のサイトを見てみようという流れになります。

Web内では、このような気づきを与える告知がしにくいからです。

Web広告の種類

Web広告の種類を「課金方法」と「掲載場所」で説明していきます。

課金方法の基本は4つ、掲載場所の基本は5つとなり、その組合わせがWeb広告の基本となります。

Web広告の課金方法

Web広告における消費者の行動は、上記の流れが基本となります。見て→クリックして→購入(登録)するという3つの流れです。

その3つの流れの中に、4種類の課金方法があります。

・広告表示回数に対して課金
・広告掲載で定額課金
・クリックしてもらった場合に課金
・購入(会員登録)した場合に課金

それ以外にもいろいろな課金方法がありますが、基本上記の派生であることと、上記さえ知っておけば、ほぼ事足りますので、これらの説明だけにします。

広告表示回数に対して課金

見てもらいやすい場所に、広告を掲載し、表示された回数(インプレッション回数)に対しての課金方法です。

1,000回表示=〇円という課金となります。

広告掲載で定額課金

見てもらいやすい場所に、広告を掲載し定額を課金する方法です。

昔ながらの広告掲載=定額広告費というパターンで、〇日間の掲載費=〇円という課金となります。

クリックしてもらった場合に課金

広告を見せるという考えではなく、広告を見て行動(クリック)することに対して課金する方法です。

広告をクリックした数に対して1クリック=〇円という設定の課金方法です。一番主流の方法となりました。

表示だけでは、広告費は0円なので、広告を見てのアクションに対する課金方法と言えます。

購入(会員登録)した場合に課金

広告の最終目的である、成約に対しての課金方法です。この方法はリスクゼロの課金方法となります。

消費者が最終的に購入や会員登録した際に1成約=〇円と事前に設定した金額が課金される方法です。

Web広告の掲載場所

WebサイトやSNSなどの様々はプラットフォームの中に様々な広告掲載場所があります。

代表的なものは以下5つとなります。


・検索結果に広告(リスティング広告)
・他社サイトのディスプレイ広告
・他社サイトや個人サイトでのアフリエイト広告
・SNSの投稿部分に広告
・動画に広告

それぞれを解説します。

検索結果に広告(リスティング広告)

Googleやヤフーなどの検索エンジンでの検索結果に掲載する広告枠です。

何かのキーワードを入力して検索すると、通常は1Pに10サイトずつ掲載されます。

その1位の上部や10位の下に検索結果と同じようなフォーマットで掲載されるものです。

通常の検索結果で表示されるものとの違いは、「広告」という文字が入っていますので、検索結果で表示されるサイトとは、別ものと識別されます。

クリックに対する課金で、表示だけでは広告費はかかりません。

Google広告の具体例

Google広告だけではく、SNSや動画でもターゲティングした上で広告展開ができます。

ここでは、Google広告の場合の設定方法をざっくり説明します。

SNSや動画等詳細な設定方法は違いますが、考え方は同じです。

広告出稿する際に、掲載したいキーワードを指定し、広告内容を作成し、価格の設定を決めて掲載スタートとなります。

キーワード設定

キーワードは、完全一致、フレーズ一致、部分一致が選べます。検索されたキーワードに対して完全に一致した場合のみ広告を掲載するのか?アバウトに表示するか?を選ぶことができます。

完全一致、フレーズ一致は基本設定した語句以外は表示されないのですが、部分一致は例えば病院と入れていた場合、内科とか整形外科とかでも病院の一部という解釈で表示されます。

広告掲載内容の設定

広告掲載内容は、アピールしたい内容を登録します。過去は、設定したものだけがgoogleの検索結果で表示されていました。

今は、何パターンかのキャッチや文章を登録しておくと、Google側で効果があるキャッチや文章の組合せをAIが判断し最適な組み合わせで掲載してくれます。

掲載価格の設定

Google広告では、クリック単価の上限や各広告の日ごとの広告費の上限を決めることができるので、広告費の管理もしやすいです。

ただ、あまりクリック単価が安いと、表示順位が上位にならないため、クリックされないことになります。

但し、逆にクリック単価を高く設定したとしても、必ず上位に掲載されるわけではないのが、難しいところです。

掲載順位は、広告ランクという仕組みで決まります。クリック単価と広告内容及びクリックした先のランディングページの質等を、総合的に判断してランキングされています。

仮に高く入札された広告を上位に表示した場合、クリックして遷移したページの内容がいまいちだと検索者はがっかりします。

だから、広告だとしても、検索者ファーストの考え方が徹底しているのです。

設定方法は複数ありますが、ここでは3つ取り上げます。

クリックを沢山してほしい、コンバーション数を稼ぎたい、コンバーション単価を決めてコンバーションを稼ぎたいの3つです。

クリック数が沢山ほしい設定にした場合の広告費のコントロールは、1クリック単価の上限設定と、1広告の1日当たり広告費の上限を決めることができます。

これらを組み合わせ、使用する広告総額を決めることができます。

コンバーション数を稼ぎたい設定の場合は、1広告の1日の広告費上限で広告費をコントロールします。

1クリック当たりの単価は、Google広告側で、最適な単価を自動設定しますので、広告掲載する側ではコントロールできません。

過去のデータからGoogleのAIが、最適な単価設定および掲載方法を選択します。

コンバーション単価を決めて運用する場合は、設定する金額と1日の広告費総額で決めます。

設定した金額が低いとコンバーションされないので、広告費は使われませんが、コンバーションにつながりません。

他社サイトのディスプレイ広告

他社のサイトに自社の広告を掲載する方法です。トップページの右側に多くありますが、様々な位置に掲載されます。

広告という表記とともに掲載され、内容についても、広告とわかりやすいものが多いです。

定額での広告費、インプレッション(表示数)に対する広告費、クリックに対する広告費を様々な設定が各サイトの方針で設定されています。

様々なサイトで設定されていますが、ヤフーさんのトップページがわかりやすいでしょう。

トップページのニュースの右横にある広告や、時にはトップページで、左右含めて全面に大きく広がる広告が掲載される場合があります。

情報提供場所の確保や訪問者の離脱を考えて、ファーストルックではあまり派手な広告を置かなくなっていますが、ヤフーさんは派手に広告掲載をおこなっています。

ちなみにヤフーのトップページの全面ディスプレイ広告は数千万円(エリアや期間で変動)となります。

アマゾンさんも、各所にあまり目立たないですが広告枠を設定しています。広告は、右下や左下に「スポンサー」と入っているのでわかりやすいです。

他社サイトや個人サイトでのアフリエイト広告

他社サイトや個人サイトに自社の商品紹介をしてもらった上で、バナー広告を貼ってもらいます。

そのバナー広告をクリックした先で、商品等を購入や会員登録してもらった際に、広告費を払う方法です。

成約分に対して、1成約〇円と事前設定した金額を払います。

他社サイトは個人ブロガーが多くなります。単価についても、高額なものは、1成約〇万円のものもありますが数百円が多いです。

ちなみに商品紹介は、他社サイト側が自由に決めますので広告主は、受動的となります。

沢山詳細してもらうために、沢山売る力があるブロガーには、成約単価を特別に高く設定して、記事を書いてもらう仕掛けなどもおこなっています。

SNSの投稿部分に広告

Twitter、Instagram、Facebook、TikTokが有名ですね。

基本はフィード(タイムライン)の様々な投稿と並んで、同じようなフォーマット広告という文字と共に広告掲載をおこなうことが中心となります。

どのサイトも広告を表示したい人を決めて広告掲載が可能です。ただし、各サイトにより、ターゲットの設定方法は変わります。

個人情報を明確に登録しているFacebookはわかりやすいですが、他のサイトは、どのような情報を見ているか?でターゲティングされています。

インプレッション、クリック課金をはじめ、各サイトで様々な広告課金設定があります。

動画に広告

YouTubeが一番有名ですね。YouTubeを見ていると、動画再生の最初や途中でCMが入りますが、これが広告枠です。

広告を最後まで見た数もしくは、インプレッション(表示数)での課金が主となります。

スキップできる広告は、広告を最後まで見たかどうかでの課金です。

強制的に最後まで見ないといけない広告と、6秒間の短い広告については、インプレッション(表示数)での課金となります。

広告に掲載については、様々な設定方法があり、多彩なターゲット設定ができるようになっています。

Web広告(ネット広告)の「まとめ」

Web広告(ネット広告)とは、様々なWebサイト内に掲載されている、様々な広告のこと。リアル広告との違いは、効果測定ができることと、どちらかというと不特定多数に伝えにくいことです。

広告の種類は課金方法4つと掲載場所5つの組合せとなります。

課金方法で知っておきたいのは4つ


・広告表示回数に対して課金
・広告掲載で定額課金
・クリックしてもらった場合に課金
・購入(会員登録)した場合に課金

掲載場所で知っておきたいのは5つ


・検索結果に広告(リスティング広告)
・他社サイトのディスプレイ広告
・他社サイトや個人サイトでのアフリエイト広告
・SNSの投稿部分に広告
・動画の前後や合間に広告

細かく分けると無尽蔵に存在するWeb広告(ネット広告)ですが、まずは上記を理解しておいてください。

この基本形がわかっておけばその他はオプション(派生)で考えると理解しやすくなります。いきなり木を見て森を見ずにならないようにしましょう。

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