以下の2つが私が思っているテレビの衰退の原因です。
理由①テレビを見る本質である「暇つぶし」で勝てなくなった。
理由②他の情報を見ることでテレビの情報の偏りに気づき、情報の信用をなくした。
それぞれ解説します。
理由①について
ネット・SNSがない時代は、競合は数局しかなく、その中で勝つか負けるかの勝負でした。
その時代が長く続き、視聴率をどう上げるかが最重要テーマでした。視聴率とは他局との取り合いです。そうなると、数局内でのコンテンツの差別化を図ることになります。
当然ながら、視聴率の低い時間帯ではなく、視聴率の高くなる時間がメインの闘いです。そしてその時代が長く続きました。
その時代が長く、その中で成果を出してきた人が偉くなります。また、テレビ局は転職する人が少ないので、偉くなった人がすべて過去のテレビ局での成功体験を積んでいます。
そうなると、どうしても、視聴率争いが思考に定着してしまいます。
ただ、時代は変わってしまいました。ネット、SNS、動画配信サービスなどのサービスが乱立しました。元々、消費者の余暇に使う時間は今も昔も大きくは変わりません。
その結果、競争環境が大きく変わりました。
良質な番組という戦いだけでなく、暇つぶしになるかどうかという観点でも競争にさらされました。
前者ではコンプラの問題で表現の自由度が下がり、後者ではネット・SNS・動画配信サービスのコンテンツの豊富さと、視聴する時間の自由さにかなわなくなります。結果、他のメディアに負けたのだと思います。
理由②について
今まで情報源はTVや新聞しかありませんでした。その結果、どうしてもTVや新聞の情報を信じるしかありませんでした。
ただ、今の時代、情報はさまざまな媒体から入ってきます。
確かにネットではフェイクニュースも多いですが、今まで得ることができなかった複数の視点での情報が入るようになりました。
結果、TVや新聞の情報が偏っていることも視聴者にわかってきました。
情報を得たいのに、その情報が偏っているとわかったら、当然ながら情報源としてはランクが下がります。
このように偏ってしまったのは、私の分析だと次の理由だと思っています。
元々TVは、国民が自分で考えることができるように、様々な情報を提供することが仕事であったはずです。
ただ、TVの影響力が強く、TVがこうだと言えば世論がそのようになる経験を積んできたのだと思います。
これってとても大きな影響力だし、弱い人間とって、世論を動かした経験はとてつもない成功体験となります。
結果、この成功体験の呪縛で、国民が判断できるようにではなく、TVが思う方向に世論を導くことが存在価値だと拡大解釈してしまい、それが定着したのだと思います。
結果、TV離れに加速がついたのだと思います。
このコラムはTVについて述べていますが、古い業界ではどの業界も同じで、変化しないといけないけど変化できず、他の業界から競合が現れて、業界が沈んでいく同じパターンを歩んでいると思います。
