社会人になって何かを学んだ方がいいと思い、ビジネス書を読むことを検討する人は多いと思います。
ただ、ビジネス書を買ってみたものの、読み切ることができず挫折する人も多くいます。
多くの場合、最初の段階でやりがちな3つの失敗のいずれかをしてしまっています。
この記事では、読む習慣化がつかない3つの理由と対策をわかりやすく解説しています。
この記事は、
・1,000冊近い読書経験
・営業担当・課長・部長・本部長・執行役員の経験
・風土の違う5社での経験
・数百名のマネジメント経験
・数千社への営業経験
・100回を超える勉強会の講師経験
これらの経験を持つよしつが実体験から得たことを元に書いています。
(あわせて読みたい、社会人の勉強 おススメの学び方とは?)
ビジネス書を読む習慣の大きなメリットは?
無限ループに入ることができる
無限ループとは以下です。
・知識がつく
・自分が学びたい分野が見える
・次々読みたくなる
・更に知識がつく
ビジネス書を読むと1から4の流れになり、更に1に戻ってという無限ループに入ることがなります。
結果、ものすごい知識がつくことになります。
ビジネス書を読む習慣がつかない3つの理由とは?
・最初に読むビジネス書を間違えた
・ビジネス書の読み方を間違えていた
・習慣化のコツを知らずに読んでしまった
上記のようなメリットがあるものの、習慣化できない理由は上記3つです。それぞれを解説します。
最初に読むビジネス書を間違えてた
ビジネス書を読む習慣がつかない一番の理由
一番多いのがこのパターンです。スキルや能力が高い人は何とかしますが、私を含めた普通の人は、最初に読むビジネス書を間違うと絶対読む習慣がつきません。
1つの正解と6つの不正解を紹介します。
1つの正解
小説タイプのビジネス書
まずは読むのが正解のビジネス書ですが「小説タイプ」のビジネス書です。
小説ではなく小説タイプです。普通のビジネス書とは違い、読みやすいように物語形式で展開し、間に解説ページがあるビジネス書のことです。最近とても多い形式です。
とても読みやすく書かれていることと、読むだけで学ぶべき内容が理解できるように工夫されています。
読み方は、解説部分は読まずに小説部分のみ読むのもありです。もっと言うと、学ぼうとせずに読むだけでOKです。まずは、ビジネス書に慣れることが大事だからです。
6つの不正解
ここで解説するものは、あくまでビジネス書を読む習慣がない人が、最初に読むとつまづくという意味です。
これらのビジネス書自体がダメではないことをご理解ください。
ハウツー本
方法論が使えない場合が多い
ハウツー=方法ですが、最初に読む本としては良いように感じます。ただ、ハウツー本には大きな限界があります。
大きな限界とは、読んでもらう多くの人を対象にしているので、課題が大雑把になり、課題解決方法であるハウツーが総論になります。
ハウツー本なのに、何か答えになっていないように感じるのはこのせいです。当然ながら個々人の知りたいことのハウツーになっていない場合が多いのです。
大学教授が書いた本
実務解説ではなく抽象化されている
私たち実務者は実務で役立つ情報を求めます。特に若手の方は、出来るだけ実務に直結している内容でないと役に立ちません。
ただ、大学教授が書くビジネス書は抽象化されたものです。なぜなら、大学教授の仕事は現象を抽象化し理論化することにあるからです。
したがって、最初に読むと、抽象化されているので何を言っているかわからないことになります。
ある程度実務を重ねると、抽象化や理論化が必要になります。その時まで待っておきましょう。
他人のことを書いた本
具体性に欠ける
取材等を通して、有名人や経営者など他の人のことを書いているビジネス書が沢山あります。
ただ、これらの本は、有名人や経営者の方が伝えたいことと違う内容になることが多いです。なぜなら、いくら取材したとしても、本人以外が本人のことをわかるわけはないからです。
確かに文章の書き方はうまいですしわかりやすく書かていますが、読んでいると「本当?」という疑問が生まれやすくなります。
したがって、本人が本人のことを書いているビジネス書からはじめましょう。本人のバイアスはかかりますが、リアルな現実を踏まえた文章になっています。
外国の方が書いた本の翻訳
文化的背景が違うため理解しづらい
外国の方を卑下しているわけではないのでお間違えなく。
日本に入ってくるビジネス書は、欧米系のビジネス書が多いです。
日本と欧米では、生活における基準となる環境・習慣・人と人とのつながり方・考え方、仕事の分担方法などかなり異なります。
結果、日本基準で考えると、内容的に合致しない部分がどうしても出てきます。
その上、読むとわかりますが、日本の文章になれている人にとって、どうしてもすぅーと文章が頭に入ってこない読みにくい文章になっています。
文化的背景が違うことと、翻訳作業も間に挟むのでどうしてもこのようなことになりがちです。
とても良いことを書いている場合も多いですが、最初は避けましょう。
資格を取るための本
実務に役に立つ資格は少ない
いきなり資格にはいかないこと。そして資格を取ろうと考えないこと。
なぜなら、資格はあくまで知識でしかありません。資格を持っていることイコール能力があるわけではないのです。
(知識と能力の違いは「知識と能力とスキルの関係」をわかりやすく解説を参照)
資格を取った状態とは、あくまでスタートラインに立つだけです。得た知識が本当にビジネスで役立つか?が疑問な資格が多いのです。
例えば、採用面談の場面で、資格が記載された履歴書を見ても、採用する側はほぼ参考にしません。特に役に立たないからです。
もちろん、士業(弁護士、税理士等)などで資格がないと仕事ができないものや、資格があることで、仕事の範囲が広がるものは別として、若手の内は資格は考えないでください。
ビジネス書の読み方を間違えていた
・無理に最後まで読もうとした
・次に読むビジネス書を用意しておかなかった
・内容をしっかり理解しようとした
上記が読み方を間違った例です。
それぞれを対策を含めて解説します。
無理に最後まで読もうとした
失敗と思った瞬間に読むのをやめる
読みにくい(=失敗した)と思ったらその本はすぐに読むのをやめてください。
とにかくやめる。これ一択です。
無理に読もうとすると、絶対に読み進めることができず、読む習慣がつくことなく終わってしまいます。
私の家にも数十冊の読んでいない本が眠っています。
確かにせっかく買ったのに読まないのはもったいないと思いますが、とにかくあきらめましょう。
対策としては、新品ではなく中古で買いましょう。特にアマゾンで1円で販売しているビジネス書がおススメです。
※著者の皆さんごめんなさい・・・。
少し古いビジネス書となりますが、内容的には何の問題もありません。ビジネス書はあまり陳腐化しないので安心してください。
もっと言えば、届いた時に違うと思ったら、読まないようにしましょう。それが、出来るのも1円(送料別ですが)だからです。
次に読むビジネス書を用意しておかなかった
常に複数の本を用意する
必ず、次に読む複数のビジネス書を手元に置くようにしましょう。
読み終わったタイミングで、すぐに次のビジネス書を読めるようにしておくことで、読む習慣を定着させることが理由です。
間隔が開くと続かなくなります。
更に、難しい内容のビジネス書とやさしい内容のビジネス書を、カバンの中に入れておきくことをおススメします。
その日の気分によって、難しいビジネス書は読みたくない日が誰でもあります。その時に、軽めのビジネス書が手元にあると、読む習慣を継続することができます。
内容をしっかり理解しようとした
一回目はさっと読む
読み方は、内容を理解しようとしなくていいです。まずは読む習慣をつけることが大事です。
理解できない部分が必ずありますので、そこにこだわると読む習慣が止まってしまいます。
私の読み方は、1つのビジネス書を2回読みます。
1回目はとにかく何も考えずに読み進める。理解できなくても読み進めましょう。そして、時間をおいて2回目を読む。2回目はしっかり理解しながら読むことをおススメします。
ある一定量読んだタイミングでまた読み返すと、自然と理解できるようになります。まずは読む習慣をつけることが大事です。
習慣化のコツを知らずに読んでしまった
・終了時間を決めて実行
・電車の中は学びの時間と決める
・回りの人に言ってしまう
・妄想する
上記が習慣化のコツです。それぞれを解説します。
終了時間を決めて実行
平日の〇時までは学ぶと決める
業務終了後から○時まではビジネス書を読む時間と決めましょう。
よく似た方法で業務終了後何分間ビジネス書を読むと決める方法がありますが、おススメしません。仕事が遅くなる=疲れた時に苦痛となり、続かなくなるからです。
したがって、〇時までと決めます。あわせて場所も決めておきます。
会社の最寄り駅の近くがおススメです。電車にのってしまうとスイッチがきれてしまうからです。
私は会社近くのマクドナルドで20時20分までコーヒーを飲みながら知識をインプットする時間にしています。
電車の中は学びの時間と決める
通勤の行き帰りの電車に乗っている時間を活用
人により時間は変わると思いますが、電車の時間を学びの時間と決めましょう。電車に乗った瞬間にスマホではなく、ビジネス書をカバンから出しましょう。
最初は読む読まないはどちらでもいいので、まずはビジネス書を持つことが大事です。これにより、スマホを見る癖が解消できます。
これは本当に習慣だと思います。スマホを触る癖がつけば、ずっとスマホを触っているし、ビジネス書を触る癖がつけばずっとビジネス書を触る癖となります。
私は、行きの時間は物事を考える時間(ブログのテーマや内容等)、帰りは、ビジネス書を読むようにしています。
癖をつけることが大事です。
回りの人に言ってしまう
周りの人にビジネス書を読んでいることを言ってしまう
周りの人に継続したいことをしゃべってしまうのもとても有効的な方法です。
言うことで、やめることが恥ずかしくなりやめにくくなります。また、思いの外、周りの人が継続をサポートしてくれます。
妄想する
続けることで成長した自分を妄想する
続けた結果どうなるか?を思い描き、思い描き、妄想し続ける方法です。
人はイメージできると行動し続ける可能性が高まります。できている自分、成長した自分を何回も思い浮かべましょう。うまくはまれば簡単に継続できます。
上記のような方法でビジネス書を読む習慣ができたとします。
たとえば1日30分平日のみだけでも、月600分=10時間、年120時間となります。塵も積もればすごいことになり、その時間分知識量が増えるのです。
ビジネス書を読む習慣がつかない3つの理由と対策の「まとめ」
・最初に読むビジネス書を間違えた
・ビジネス書の読み方を間違えていた
・習慣化のコツを知らずに読んでしまった
この3つの失敗をせずにビジネス書を読むと習慣化できる可能性が高まります。ぜひとも試してみて下さい。
ポイントは、内容を理解することよりも習慣化にスポットを当ていることです。これにより、結果としてビジネス書をたくさん読め、知識と能力がつくことでさらに読むという良いサイクルに入ることができます。
この習慣化ができることの一番のメリットは、目標や夢を見つけたときに学んできたベースがあるので、高いところからスタートできることです。このことを頭の片隅に置いておいてください。
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失敗しない本選びのために、何回も読んだおススメ本を紹介しています。参照下さい。
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(詳細は、Kindle端末の選び方とおススメをわかりやすく紹介を参照)
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